終幕

#最終章


週刊少年ジャンプ38号、ワンピース
合併号で1週空いた大河ドラマのサブタイトルは「終幕」。今回を以て、
4年以上を費やした『ワノ国篇』は、文字通り終幕を迎えることに。
いつものようにネタバレあり!コミック・アニメ・単行本派の人はご注意!

▼週刊少年ジャンプ(38) 2022年 9/5 号

今回は完全にワノ国篇の総決算回
錦えもんモモの助に関しては、初登場から10年が経過していることを考え
ると、「長い」と感じるのが普通なのだが、どうやら僕はワンピースとプロ
レスに関しては時空が歪む(^^;)らしい。モモが小さな龍に化けたのが、つい
先日のことのように思えるのだが・・・。

ヤマトが船に乗らない、など、衝撃の展開もあったのだけど、今回は最後の
モモの涙が全て。そして、「仲間」「弟」の認定。さすがに今回は泣かなか
ったけど、最後の【終幕】の文字で、一つの世界の終わりを実感した。

ワノ国は、もうきっと大丈夫
また数年後、ルフィたちとモモ、ヤマトが、一緒に闘う姿を楽しみに。
『またのご縁と、お預かりィ〜!』

満願

#暗黒系短編集


▼満願 / 米澤穂信(Kindle版)

ちょっと長いこと「読むべき本が無い」時間が続いている感。
マンガやアニメのチェックが忙しいので、小説系の新規開拓が出来て
いないのは不徳の致すところ(^^;)。

で、お馴染みKindleのリコメンドでチョイスしたのが、米澤穂信
短編集。要所々々で読んでいる作家、と思い込んでいたのだが、調べ
てみると米澤作品はなんと11年ぶり(^^;)。

全六篇から成る短編集で基本的にはバラエティに富んだ内容なのだが、
全篇に共通しているのが「暗さ」。と言っても、読むのが辛い暗さで
はなく、「うわ、この後どうなっちゃうの?」という感覚がやたら継
続する、というすばらしい構成。キライじゃ無いです、こういうの。

特に印象に残ったのは、都市伝説を題材にした『関守』と、海外で活
躍するビジネスマンの事件を描いた『万灯』。後者はなんとなく既読
感があったのだが、かなり昔に読んだアンソロジーに掲載されていた
作品。完全に読み終わってから気付いたのがちょっと情けない(^^;)。

この読書ブランクを埋めるには、米澤穂信という作家は絶妙かも。
著作も多々あるし、作品の質も安定しているので。

新時代

#最終章


週刊少年ジャンプ35号、ワンピース
連載が再開された先週号で幾つも超弩級の時限爆弾が投下され、この1週間
本当にヒリヒリした気分(^^;)が続いたのだが・・・。
今回もネタバレがあるので、コミック派・アニメ派・単行本派の人はご注意!

▼週刊少年ジャンプ(35) 2022年 8/15 号

ロードポーネグリフワノ国の開国の正体など、回収された重要な伏線が幾
つかあったのだが、今回はソレらがちょっとどうでもいい気になった。

サイアクの敵、海軍大将・緑牛に対し、遂にボロブレスを発射するモモ
この姿を見た瞬間、「ああ、終わったな、ワノ国篇・・・」と心から思った。
ルフィたちと旅をすることで、精神的に大成長したモモ。その上で実力を
示し、自分たちだけでやっていけることを見事に証明して魅せた。

今のワノ国には、将軍・光月モモの助が居る。
もし今後、ワノ国に驚異があったとしても、モモの助とその家臣たちが居れ
ば何の心配も無い。従って、麦わらの一味は安心して次の島へ向かうことが
出来るし、ヤマトが仲間になれない理由も無くなった。
・・・これで、どれだけスッキリしたことか!

6年近く続いたワノ国篇で、こんなステキな大団円
そして連載開始から25年が経過し、遂に【新時代】が到来した。最終章が
終わるまであと何年かかるか解らないが、コレは僕とのチキンレース
なんとか最後までしっかり確認したいなぁ・・・。

FMWをつくった男たち

#インディ創世記


▼FMWをつくった男たち / 小島和宏

ちょうど1年前バカ売れした『W☆ING流れ星伝説』の著者であり、
“僕らの週プロ記者”こと、小島和宏の最新作。

大仁田厚が5万円で旗揚げし、今に続く日本のインディプロレス団体
の祖となったFMW。その旗揚げ前後から、最初の川崎球場大会開催
までの2年間に奮闘した【大仁田厚以外】のFMW関係者・・・レスラー・
フロントを問わず・・・にスポットを当て、FMWが大ブレイクした要因
を探って行く、というノンフィクション。

FMWで本を出す、と考えた時、大仁田厚を除外する、という手法を、
小島氏以外の誰が実行できるのか?という事実がこの本の全てだと
思う。同じ事を思いついた人もおそらく居ると思うが、小島記者で
なければこれだけ広範囲に取材出来ないし、取材が出来たとしても
そこからとびっきりのエピソードを引っ張り出すことは絶対に出来
ない。これこそが「職人の仕事」だと思う。

正直、熱量に関しては「流れ星伝説」の方が高いかも(^^;)。
小島記者本人が「W☆INGの方が思い入れがある」と言っているから、
それはもう仕方の無いことなのだが、ちょっと残念だったのがアチラ
との『束』の差(^^;)。もっと莫大な文章量を楽しみたかった、とい
うのが正直なところ。

この本は以前レビューした「憧夢超女大戦」「W☆ING流れ星伝説」
併せ、【平成プロレスドキュメント三部作】最終作という位置づけ。
次が欲しいんだけどな、マジで。

結婚願望

#無関係な話


▼結婚願望 / 山本文緒 (Kindle版)

Kindle Unlimitedリコメンドに出て来た本。
リコメンドの理由はおそらく以前同じ作家の作品「恋愛中毒」を読んだから。

・・・まず失敗だったのは、コレが小説でなくてエッセイだったこと(^^;)。
恋愛中毒がそこそこ恐ろしいヒューマンモノだったので、そこから一段階進
んだドロドロ小説を期待したのだが、そもそも文章のジャンルが違うのだか
らその期待が叶うことが無いのは最初の数ページで解った。でもせっかくな
ので、という感じで読み進めてみた。

・・・ハッキリ言ってどうでもいいです、中身は(^^;)。
雰囲気は「個人主義者が語る一般論」で、そういうのは知り合いから呑み屋
で、生の話を聴いた方がよっぽど効果がある。こういうのを文章で一方的に
提示されても、「はいはい、そうですね」という投げやりな感情しか浮かば
ない。結局最後までそんな感じでした、ハイ。

まぁ僕が男だ、というのもあるんだろうけど、例えば近くに離婚した女性が
居たとしても、コレを読んで欲しい、とも思えないなぁ・・・。

早いうちに読書を中断するべきだった、と後悔の念。
悪い作家では無い、と思っていたけど、コレが原因でヘンな先入観が出来ち
ゃったかもしれない。当分無いだろうなぁ、この人の本読むのは。
ちゃんとジャンルを確認しなかった僕の所為なんだけど(^^;)。