#決めろ最強

『G1 CLIMAX 34』、横浜武道館大会。
Aブロックの公式戦は今日を含め残り二試合なので、おそらく今日で趨勢が決
まる。中盤から予感した通り、やっぱり混戦になっているのだが、まぁ･･･。

今日のピックアップは第五試合、グレート・O・カーン vs SANADA。
昨日鷹木信悟を破ったとはいえ、このG1はイマイチピリッとしないSANADAに
対し、開幕4連敗の後に3連勝、と調子を上げて来たオーカーン。星取的には負
けた方が脱落、ということになりそうだが･･･。

言葉の選び方が難しいのだが、「激しいオーソドックス」という感じ。
技の読み合いは中々に高度で、お互いが繰り出す返し技がバシバシ決まるのは
観ていて非常におもしろい。

しかし、徐々にペースはオーカーンに傾いていく。SANADAが非凡な選手なの
は間違いないが、こういう展開になると複数のバックボーンを持つオーカーン
が有利になったか？最後もSANADAのデッドフォール狙いを切り返し、必殺の
イリミネーターを決め、見事な勝利！

開幕から絶不調と思われたオーカーン、ここで大逆転の目が出て来た！
考えてみれば、僕が望んでいる「新世代」の中に、オーカーンが居ても全くお
かしくない。それどころか、海野・成田・辻・上村よりも、実力的には一段上、
という考え方も充分にできる。コレはちょっとおもしろくなってきたかも･･･。

#決めろ最強

『G1 CLIMAX 34』後楽園ホール2days二日目。
さすがにG1ホールは両日共に超満員札止め、観客のノリも非常に良い。ただ、
今回のG1は僕の思っていた展開では既に無いので、おもしろかった試合のみを
掘り下げるスタイルで。トーナメントに入ってから改めて予想を。

今回は文句無く第四試合。
本日最初の公式戦として組まれたボルチン・オレッグ vs ジェフ・コブ！

冒頭の数分間、両者はオリンピック・フリースタイルのレスリングを展開。
ちょうど一昨日よりパリ五輪でレスリングの試合が始まっており、非常にタイ
ムリーかと。五輪経験者であるコブに対し、世界選手権5位のボルチンが挑む、
という構図･･･いや、世界5位の方が格上なのかな、実は(^^;)。

レスリング勝負ではバックを取ってポイントを取ったボルチンに軍配。
オリンピアンであるコブが凄く悔しそうな顔をしていたのが印象的。

そして中盤からプロレスの勝負。こうなるとキャリアで圧倒的にコブが有利、
と思われたのだが、驚いたことにコレにしっかり付いていくボルチン。あの
コブとこれだけ真っ向勝負が出来る外国人、ちょっと他に思いつかない。

大熱戦を制したのは、ツアー・オブ・ジ・アイランドをズバリと決めたコブ。
パワー系でありながら、誰とでも名勝負が出来るコブは、現代のバンバン・
ビガロと言って過言無し。もう少し上に行ってもいい気がする。

ボルチンも大健闘というレベルを遙かに超え、完全に戦力になった感。現在
海外遠征中のオスカー・ロイベが帰国したら、タッグを組めばいいんじゃな
いかと。マジで良い人材だな、ボルチン！

#決めろ最強

『G1 CLIMAX 34』後楽園ホール2daysの初日。
G1がホールに来る、ということは、リーグ戦も終盤に入っている、という
こと。毎年ホールの興行はおもしろくなるのだが、今年も同じく！

セミ前に組まれた公式戦、ザック・セイバーJr. vs EVIL。
EVILは入場時のザックを急襲。この段階でのしてやったりな表情が凄く良い。
G1の権威を全く気にすることなく、EVILは自分の個性を魅せられるように
なってきたかも。

ゴング前、東郷の放ったパウダー攻撃→マジックキラーの流れも秀逸。
ここで東郷がレフェリーを叩き起こしてゴングを要請、試合開始と共に
フォールに入るEVIL。ところが･･･。

コレを切り返したザックが丸め込んで3カウント。
試合時間はたったの19秒だったのが凄い。

リング上で呆然とするEVILと、勢いよく客席になだれ込んで勝利をアピー
ルするザックの対比もすばらしかった。両選手共にしっかり仕事の出来る
プロフェッショナル。今日イチときめいたシーンだった。

･･･後藤にも、コレがやれる度量があればいいんだけどなぁ(^^;)。

#決めろ最強

『G1 CLIMAX 34』、名古屋・ドルフィンズアリーナ大会。
正直言えば既に優勝争いに興味がなくなっている今年のG1なのだが、今日
は今後の展開を左右しそうな試合がメインに組まれた。

辻陽太 vs 成田蓮。
キャリア的には約1年成田の方が先輩だが、若手時代のシングル対決はこれ
まで10回も無いと思う。ヤングライオンを卒業した二人が、メインイベン
ターとしてどう闘うのか、に注目して確認。

SHOと共に、ヒールとしてHOTの「核」になりつつある成田だが、どういう
ワケか今日は反則らしい反則をせず。しかし、表情はしっかり悪役なところ
が成田独自のスキル。試合の8割方を、この表情の成田が支配して魅せたの
だから凄い。

防戦一方の辻、反撃は時折繰り出した打撃とボストンクラブのみ。成田の作
った流れに乗った上での「受け」と考えると、辻のポテンシャルも相当上が
っていることが窺える。

試合はタメに溜めた辻がジーン・ブラスターを決め、逆転勝利。
『プロレス』の流れがちゃんとある、見応え溢れる試合。終わった瞬間、思
わずTV画面に向けて拍手してしまった程。

僕は個人的に、上村・辻・海野・成田の中から優勝者が出なければ、今回の
G1は失敗だと思っている。中盤で星取りを五分に戻した辻の、春夏連覇が
あるといいのだが･･･。