BOSJ2019・決勝はどうなる?

#BEST OF SUPER Jr. #両国国技館


新日本プロレス「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア2019」が終盤戦。
今年のBOSJ決勝両国国技館という大箱で注目度は高いのだが、何故か
ここまで1試合も観ていない、という体たらく(^^;)。で、今日の大阪大会
は後半3試合だけNJPW WORLDで観たのだが、さすがに詳細は語れないの
で、星取り表を見ながら決勝までの展望を。

まずはAブロック
明日の松山でのリーグ最終戦、石森太二vs鷹木信悟の勝者が決勝進出、と
いうのは確定。期せずして元闘龍門関係者が主役になったワケだが、この
試合は予想がちょっと難しい。個人的には石森贔屓なのだけど、状況を考
えると鷹木が行くのが自然かも。

そしてBブロック
こちらも6.3岡山の田口隆祐vsウィル・オスプレイの勝者が決勝、という
のが濃厚。万が一、くらいの確率で決勝への望みを繋いでいるのはロビー
・イーグルス。岡山でYOHに勝利し、田口vsオスプレイが両リン等の無得
点試合に終わった場合のみだから、まぁ無いと思うけど。こちらはどちら
が出てきても面白いが、久々の田口に期待。

ということで決勝の予想は「鷹木信悟vs田口隆祐」
これで田口が優勝→IWGP Jr.奪取→G1出場、という流れが出来ると嬉しい
かも。5日の両国は平日。元WWEのディーン・アンブローズの出場がある
とはいえ、超満員マークは難しいかも。決勝カードにかかっているのだが、
果たしてどうなるか・・・。

さよならムーンサルトプレス

#闘魂三銃士 #スペース・ローン・ウルフ #610


▼さよならムーンサルトプレス 武藤敬司35年の全記録 / 福留崇広

スポーツ報知のwebサイトで連載された同名の記事をまとめ、200ページを
超える加筆を加えて再編成したもの。誰もが「天才」と認める平成を代表す
るプロレスラー・武藤敬司の35年が、ボリュームたっぷりに描かれている。

いわゆる通常のプロレス本と一線を画しているのは、ストーリーの基軸に
武藤の必殺技「ムーンサルトプレス」を置いていること。デビュー時から使
い続けていたこの技は武藤敬司を超一流プロレスラーの座に導いたが、代わ
りに日常生活すら困難となる深刻な疾患を産み出した。酷使された膝は完全
にボロボロの状態。普段の武藤敬司が移動に車イスを使用している、という
のは、ファンの間では有名な事実。武藤が文字通り身を削ってまで使い続け
この技を各所で絡めることにより、「評伝」「物語」にまで進化してし
まっているのだから凄い。

これはもう、福留崇広という記者の構成力文章力の勝利。
僕は武藤敬司が天才プロレスラーであることに全く異論は無いのだが、好き
かキライかで言えばキライなタイプ。故ジャンボ鶴田同様、持って生まれた
身体能力に頼るファイトスタイルに心を揺さぶられた記憶が無い。そんな僕
が、この本を読み終わる頃にはちょっとした武藤ファンになっている、とい
う事実。この書き手もまた、「天才」なのかもしれない、と言ったら褒めす
ぎ(^^;)かもしれないが。

先頃人工関節を入れる手術が成功し、新日本プロレスのMSG大会でグレート
・ムタとして復帰したばかりの武藤。相変わらずの天才ぶりを発揮し、米国
の観客を魅了したのは記憶に新しいところだが、もう武藤が月面水爆で宙を
舞う姿は二度と観られない。この本を読んだ所為で、その事実が急に寂しく
なったのだが、プロレスのリングからまだ「天才」は奪われていない、とい
“もう一つの事実”には感謝すべきだと強烈に思った。

掛け値無しに凄いノンフィクション
ちょっとでもプロレスに引っかかりを覚える人は、絶対読むべき!

証言「橋本真也34歳 小川直也に負けたら即引退!」の真実

#破壊王


▼証言「橋本真也34歳 小川直也に負けたら即引退!」の真実 / V.A

宝島「証言」シリーズ最新作。
前回の「1.4」に続き、「晩年の橋本真也」にスポットを当てた企画本。
99.1.4以降、新日本退団前後から逝去までの間に橋本に関わった人たち
の証言集となっている。

読後ただただ思ったのは、橋本真也というプロレスラーの稀有な存在感
お世辞にもルックスは良くないし、大事な筈の試合ではコロコロ負けたし、
オンナ関係もよろしくない噂の飛び交う人だったのに、おおよそのプロレ
スファンは未だに強烈な印象を持っている。豪快で、無茶苦茶で、見るか
らに強そう、という、最近ではほぼ存在しなくなったタイプのプロレスラー
が、もうこの世に居ない、という事実が悲しくてならない。そんな思いが
新たになるような、印象的な証言集に仕上がっている。

今回インタビューに応えた人物の中に、当時の新日本プロレス社長だっ
藤波辰爾の名前があるのがポイント。「優柔不断」と一刀両断される
ことの多い藤波だが、あの時期の新日本で社長をやった場合、優柔不断
にならざるを得なかったのではないか、という同情心が。まぁ、元々僕
藤波信者だというのも大きな原因なのだが(^^;)。

もし「証言」シリーズがもう一度橋本関連の本を出すのであれば、次回
小川直也アントニオ猪木を引っ張り出すべき。特に小川のコメント
が取れれば、このシリーズは「傑作」として後世に名を残すと思う。

なかなかの良作。宝島のこの路線、凄く良いと思います!

WRESTLING DONTAKU 2019

#Back to Wrestling


新日本プロレス「レスリングどんたく2019」博多大会をNJPW WORLDにて。
ゴールデンウィークのビッグマッチとして定着した博多大会だが、今年はなん
2days。新日本、無理してないか?とちょっと心配になった(^^;)。

今日の注目は↑↑、石森太二のタッグパートナー・Xとして登場したイギリス
エル・ファンタズモ。評判は聞いていたのだが、これが相当な実力者

あのオスプレイを相手に全く互角の展開。僕のオスプレイの評価はかなり高い
のだが、空中技・パワー・打たれ強さ・テクニック4点で全く引けを取らない。
それどころか、最後はそのオスプレイをフォールしてしまったのだから凄い。
BOSJに参加するようだが、今日の一試合で優勝候補に躍り出た。今後が楽しみ。

メインはオカダ・カズチカIWGPヘビー級王座SANADAが挑んだ一戦。
正直期待していなかったのだけど、これが僕好みの名勝負となった。


両者共に切り返しの応酬。最近の「削り合い」的な試合にちょっと食傷気味
だったのだが、こういう“ザ・レスリング”的な展開こそ新日本プロレスだと
思う。31歳同士メインでこういう試合を魅せてくれるのだから、今の新日
懐は深い。当面は一人勝ちが続く気がする。

防衛したオカダの次の相手は、なんとクリス・ジェリコ
AEWと新日本の両方に出られるオプションを持っている2人のうち、1人が
早くも新日本に出てくることに。これでもしジェリコがタイトルを取ったら、
今後のWRESTLING POLITICS混沌とするハズ。

・・・本当は新日本にはAEWとも絡んで欲しいんだよなぁ(^^;)。
ここはジェリコに期待!

G1 SUPERCARD at M.S.G.

#KING OF SPORTS #新日本プロレスリング


土曜なのに珍しく徹夜。目的は新日本プロレス(とROH)の主催興行、
「G1 SUPERCARD」をライブ観戦するため。開催地はあのM.S.G
世界でいちばん有名な、ニューヨークの名物アリーナである。
ちなみにNJPW WORLDで第0試合のHONOR RUMBLEを観て、その後は
CSテレ朝チャンネル、という試聴スタイル。
取り敢えず気になった試合のみレビュー。

HONOR RUMBLEの注目は、先日引退を表明した獣神サンダーライガー
ライガーのテーマがヒットした段階で観客はほぼ総立ちとなり、文字通
スタンディングオベーションでレジェンドを迎え入れる。ここがクラ
イマックスかと思われたのだが・・・。

30人目(31人目?)の選手として登場したのはなんとグレート・ムタ
数時間前にHOGという大会で復帰したばかりのムタが、驚きの古巣参戦。
観客は狂喜乱舞(^^;)。結果はROHのケニー・キングが小狡く優勝したの
だが、主役は間違いなくライガー&ムタ。良いモノ魅せて貰いました!

そしてちょっと注目していたWOH王者岩谷麻優の防衛戦。
完璧な長身モデル体型運動能力の高さ、天然系の可愛さに加え、攻撃
えげつなさまで持ち合わせる岩谷は、もしかしたらカイリやイオより
アメリカ向きなのかも。残念ながらケリー・クラインに不覚を取り、タ
イトルは失ったが、今後に可能性を残す試合。何よりも、新日本マット、
それもMSGに麻優が立っている、という事実。ちょっと嬉しかったりした。

内容的には今大会1・2を争うレベルだったIWGP Jr.ヘビー級選手権
3wayマッチは、メキシコのドラゴン・リーパンディードを下して王座
奪取。王者の石森は直接勝敗に関与しないままの陥落となった。メキシ
カンのIWGPジュニア王者は、ミスティコ以来。リーがどんな王者となる
か、今後に注目!

エース・棚橋弘至ザック・セイバーJr.の持つブリティッシュヘビー級
王座にチャレンジ。せっかくのMSGで棚橋がこんな位置で試合をするの
はちょっと悲しかったが、やはり試合運びの上手さは出場全選手中ピカ
イチ。どんな状況でも対戦相手が必ず光るのだから凄い。しかし結果は
ザックの複合関節技でギブアップ負け。休んで欲しいなぁ、本当に。

IWGPインタコンチネンタル選手権は、新日本らしい消耗戦を制し、内藤
哲也を破った飯伏幸太が念願の王座初戴冠。「新日本らしさ」を魅せつけ
てくれた二人に、ただただ拍手を贈りたい。これがジャパニーズスタイル
だぜ!と日本人ファンが世界に自慢出来る内容だった。


メインはもちろんIWGPヘビー級選手権
ジェイ・ホワイトに挑んだオカダ・カズチカは、結果と共に内容をきっ
ちり残した上での大勝利。ジェイもここまでよく頑張ったと思うのだが、
やはりまだまだ格落ちの感。あと2年したらケニークラスに確実に到達
しそうではあるのだが・・・。

ともかく、新日本プロレスが自らのブランドでMSGに16,000人以上
観客を集めた、という状況が起こるとは、正直夢にも思わなかった。
アントニオ猪木の言う世界戦略とはおそらく違う状況だけど、ちょっと
前まで倒産してもおかしくなかった会社がここまで盛り返したのだから、
ここは素直に喜んでおこうと思う。

普通に思うんだよなぁ、最近。
世界でいちばん凄いのは、新日本プロレスなんだよ、って。