証言 新日本プロレス「ジュニア黄金期」の真実

#僕らのライガー


▼証言 新日本プロレス「ジュニア黄金期」の真実 / V.A

順調に冊数を伸ばしている宝島「証言」シリーズの最新作は、新日ジュニア
80年代にジュニア黄金期を築き、世界中に新日ジュニアをアピールする、と
いう偉業を成し遂げ、まもなく引退する我らの獣神サンダー・ライガーに関
するインタビュー集である。

証言シリーズはある意味「歯に衣を着せない」感じの文章がウリだったと思
うのだが、今回は全くそういう雰囲気が無い前田藤原を始めとする大物
もインタビューに応えているのだが、毒舌でならす彼らからすら、ライガー
に関する「悪口」が一つも見えない。ファンだけでなく、同じプロレスラー
や業界関係者からもリスペクトされているライガー。僕らの宝物である。

もう引退まで2ヶ月とちょっと
ライガーの居ないプロレスがどんな風景になるか、今はなんとも言えないの
だが、改めて残りのライガーを最後まで見届けよう、と思った。

スーパージュニアに、そして世界の獣神に栄光あれ!

『正しいプロレスラー』

#バトルライガー・両国で壮絶に散る


新日本プロレス「KING OF PRO-WRESTLING」両国国技館。
年明けドームのメインカードが確定する重要な大会であり、IWGP王者
のオカダ・カズチカ、権利証保持者の飯伏幸太がそれぞれ最後の防衛戦
を行う日。しかし、その2つを差し置き、最も事前の注目を集めたのは、
第4試合に組まれたスペシャルシングルマッチだった。

獣神サンダー・ライガーvs鈴木みのる
上半身裸のバトルライガー仕様で花道に姿を現したライガーに大歓声。
この姿を観ただけで、僕も唸りとも叫びとも言えない変な声が漏れた。



打撃関節技を主体とした闘いは、二人の「原点」を思い起こさせる攻防。
体格に劣るライガーだが、前半はあの鈴木を相手に五分以上に渡り合った。
この時点で僕はもう号泣していた。




しかし、ペースは徐々に自力に勝る鈴木へ傾く。
スタミナを使い果たしたライガーはそれでも食い下がったが、スリーパー
からゴッチ式パイルドライバーという鈴木の必勝パターンが決まり、敢え
なく試合は終了。ライガーは完膚なきまでに叩きのめされた


試合後、イスを持ち出した鈴木だが、ダウンするライガーの前でイスを投
げ捨て、その場で土下座。この試合にタイトルマッチを凌ぐ価値観を創っ
てくれたのは間違い無く鈴木みのるである。あまりに見事なプロフェッシ
ョナル振りに感服した。

・・・おそらく今日は、実質的な獣神サンダー・ライガーの引退試合だった
のだと思う。退場時、リングに向かい深々と礼をしたライガーは、最後に
全力を出せた、という達成感に満ちていた気がする。

ある作家はライガーを「正しいプロレスラー」と称した。
30年以上、ずっと変わらずに僕の正しいプロレスラーで在り続けてくれ
た獣神サンダー・ライガーに、心から感謝する。

最終章もやっぱり最高だった。何度言っても言い足りない「ありがとう」
を、僕は東京ドームで直接ライガーに言わなければならない。

『鬼神』、降臨!

#獣神最後の突然変異


ちょっと前の話になるのだが。
9/22に行われた新日本プロレス「DESTRUCTION in KOBE」にて、結構
事件が。YL杯のLA DOJO制覇とか、内藤のインターコンチ王座陥落と
か、本来語るべきことが多々あるのだが、今回の超弩級とも言えるイン
パクトは、第5試合で行われた正規軍vs鈴木軍の8人タッグマッチ。

執拗に獣神サンダーライガーを襲い続ける鈴木みのるだが、この日は逆
に鈴木の入場時をライガーが急襲。一時挽回されたモノの、後ろからの
スリーパーで攻める鈴木にライガーが渾身のローブロー。そして「命」
とも言えるマスク自ら手を掛けた! これは・・・。


7年振り「鬼神ライガー」降臨。
この姿のライガーの怖さと言ったら、もう尋常では無いレベル。幾つも
の顔を持つライガーだが、この「鬼神」に関してはヒール感が半端では
ない。下手すればグレート・ムタ余裕で上回る

反則裁定のゴングが鳴った後、ライガーは凶器攻撃
手に持っているのはリング設営用の金具で、先が異様に尖っているマジ
「ヤバい」モノ。ライガーはこの凶器で躊躇せずにコーナーでグロッ
ギーの鈴木を一直線で刺しに行った一歩間違えたら・・・。

・・・いやもう、鈴木には感謝しかない。
ライガーの引退前に、もう一度だけどうしても見たかった鬼神を降臨さ
せてくれたのだから。決着は10月の両国でのシングルだが、この時に
ライガーがどういうスタイルで闘うのか、今からワクワクする。

願わくば、バトルライガー!もしくは山田惠一でも構わない!
ライガー最終章から目を離すな!!

NJPW ROYAL QUEST in England

#何かの終わり


G1終了後の8月、新日本は海外ビッグマッチを連発。
アメリカでは初開催となる「SUPER J-CUP」二連戦の後、場所を英国
移して彼の地では初の単独開催となる「NJPW  ROYAL QUEST」開催。
これは当日にテレ朝チャンネルの生中継を観ていたのだが、キャプチャ
の関係上今日改めて。実はここで「大問題」と言うしかない事件が・・・。


まずは棚橋弘至が王者のザック・セイバーJr.に挑んだセミファイナルの
ブリティッシュヘビー級選手権。この2人の試合、要所々々で行われて
いるのだが、攻防がとにかく面白い。飛んだり跳ねたりの場面はほぼ無
く、関節技を中心とした展開なのだが、まぁ飽きないったら無い
鉄板のカードは棚橋がハイフライフローでザックを破り、ブリティッシ
ュ王座戴冠。このベルトを棚橋がどう活用するのか、注目!


メイン、オカダ・カズチカ鈴木みのるの挑戦を受けたIWGPヘビー級
選手権は、最近の流れとは全く別のカテゴリの名勝負。とにかく英国
人気絶大の鈴木が9割方攻めるのだが、何故か得意技まで持ち込めない。
これはオカダの懐が深くなった、と判断すべき。そしてG1に鈴木を出さ
なかったのはやはり失敗だったなぁ、とも思った。力の入った好勝負を
制したのはオカダ。鈴木はどう巻き返すのか?

問題はセミ前に組まれたNEVER無差別級選手権
王者の石井智宏KENTAが挑んだ試合だったのだが、この試合が本当に
最低だった。

凄く書きたくないのだが、悪いのはただ一人、勝利して新王者となった
KENTA。試合の終盤、おそらくジャーマンスープレックスの受身を失敗
して脳震盪を起こした模様。いちばん試合が盛り上がる部分で攻防すら
出来なくなってしまった。

残念ながら今のKENTAは、今の新日本でメイン級の仕事が出来る選手で
はなくなってしまった。素人が観ても「ついていけていない」という印象
が付いてしまうのだから、これはもう末期症状と言うしか・・・。

全く自分の所為ではない試合となった上で、タイトルまで取られた石井
本当に気の毒。KENTAはこのあと飯伏幸太のIWGP挑戦権利証争奪戦
組まれているのだが、正直言って中止して欲しいほど。

あのKENTAに、こういう印象を持ってしまった自分が非常に悲しい
本当はなんとかなって欲しいのだが、なんともなりそうにないな、コレ・・・。

2019・G1 at 東京・日本武道館 vol.3

#G1 #武道館(3) #令和最初の夏男


新日本プロレス「G1 CLIMAX 29」日本武道館3連戦3日目
史上最長の長さを誇った今年のG1も、遂に最終戦を迎えることになった。
・・・書いたなぁ、今回は(^^;)。僕のG1全戦レビューも今日で最後。
もちろん決勝戦から。


飯伏幸太(A:7勝2敗・14点)vsジェイ・ホワイト(B:6勝3敗・12点)。
共に前半で連敗を喫しながら、残りを全勝で駆け上がって来た。とはいえ、
比較的強豪の揃ったAブロックと、そうでもなかったBブロックでは、同じ
首位とはいえ世間はそうは見ない。改めて考えてみると、ジェイにとっては
正念場。ここで優勝できなければ「やはり」と思われるだけなので。


試合は一進一退ながら、前日にイス攻撃で悪化した左足を抱える飯伏が受け
に回らざるを得ない展開に。ジェイが天下一品とも言える嫌らしさを発揮し、
前半のペースを握る。しかし、今年の飯伏はやはり違った。




飯伏には勝たなければならない理由が幾つもある。
オカダ・内藤と言った同世代の選手の中で、IWGPヘビー級未戴冠なのは飯伏
のみ。ここでG1という勲章を手に入れないと、いつまで経ってもトップには
なれない。そして、このリーグ戦中に棚橋から受け取ったであろう「何か」
タナの為にも、飯伏は負けの許されない状況であった。


ジェイ必殺のブレードランナーをクリアし、カミゴエ2連発
このG1中で幾度となく観た飯伏の黄金パターンが執念で決まり、難敵のジェ
イを見事に突破。遂にG1覇者となり、東京ドームのメインで闘う権利証を手
に入れて見せた。


・・・感無量
DDTでのデビューに近いあたりから飯伏を観ている僕としては、名実ともに
新日本の主役となった飯伏の姿が殊の外眩しく見える。遂にここまで来たか
の感。この後は権利証を守り抜き、ドームのメインに辿り着き、その上で最
高峰であるIWGPヘビーのベルトを巻いて欲しい。マジで期待してます!

もう一つだけ触れておくべきこと。
第6試合で行われた6人タッグマッチで、KENTAが石井・YOSHI-HASHI、更
には盟友の柴田勝頼まで裏切り、バレットクラブ入りを表明した。KENTAは
立ち位置を考えなければならない、と思っていたところにまさかのヒール化
これに関しては、決断したKENTAを評価したい。生き残って行くにはもう、
これくらい恥をかくべきであり、それが実行出来たことでもう少しKENTAの
この先を見たくなった。巻き返して欲しいな、個人的には。

なんにせよ今年のG1、かなり熱い夏でございました!
G1レビューはこちらで終了。また来年、気が向いたら。