Remember Me

Disney/PIXARの新作「リメンバー・ミー」をイクスピアリにて。
PIXARの作品は「トイ・ストーリー」以降、幾つかを除いて殆どを劇場鑑賞。
個人的にはどの作品も評価は高いのだが、この新作は・・・。

これまでのPIXAR作品の中で「No.1」なんじゃないか?と思わせる傑作。
メキシコの祭りである「死者の日」をすばらしくカラフルに表現したCG
加え、誰もが感動でき、そしてホロッと来てしまうストーリー。更に加え、
完成度満点の楽曲が溢れている。アニメーションという枠だけでなく、映画
として最高の完成度。鑑賞後にここまで清々しい気持ちになれた映画、ここ
数年では珍しいかもしれない。

今回は意図的に日本語吹替版をチョイス。
まずは主人公・ミゲルの声を担当した石橋陽彩に、大きな拍手を贈るべき。
とにかく重要な「歌」の部分が完璧。大袈裟でなく、この映画を傑作とした
大きな要因は彼の歌声にある気がする。将来が本当に楽しみ。

もう一人の主役・ヘクターを演じた藤木直人もすばらしかった。日本語を充
てるとするなら、もっと他の選択肢もあった気がするが、見終わった今では
藤木以外のキャスティングはあり得なかった、と思う。さすが実力者!

まだ3月だけど、もしかしたら2018年最高の映画になりそうな予感。
これは子どもから大人まで、誰もが観るべき傑作。バカなボクサーのおかげ
で下がりまくったメキシコのイメージを、一発で良いモノにしてくれます!
オススメ!

BG -身辺警護人-

今クールのドラマ、今週・来週あたりで最終回の時期
1月クールは駄作が多い、というまことしやかな定説がありながら、珍しく
今回は3本以上ハマったドラマが。まずは今日最終回を迎えた↓↓コレ。

テレ朝木9「BG -身辺警護人-」
ここ最近は何をやってもバッシングされる木村拓哉が、ワケありのボディガ
ードを演じたドラマ。他の出演者も何気に豪華で、今クールのどのドラマよ
りも予算を投じた感あり。そういうのも叩かれるネタになるワケだが(^^;)。

しかし、個人的には単純に面白かった
ちょっと前まで「あって普通」だったキムタク主演ドラマ激減した所為か、
久々に観ると非常に新鮮。脚本も「ザ・木村拓哉ドラマ」のステレオタイプ
だし、台詞回し等の演出もキムタクがいちばん生きる設定。関係各位が解り
きった上で制作されたドラマだった気がする。

思うに、僕らの年代が知らぬ間に求めているのが木村拓哉なのではないか?
それが証拠に、緊迫感溢れるドラマなのにも関わらず、安定感は抜群。初回
から最終回まで安心して観れたし、キムタクワールドが本当に心地よかった。

テレ朝がこういうドラマを持ってきた、というのが非常に意外。
次のクールのこの枠のドラマもちょっと面白そうだし、もしかしたら注目の
になるかもしれない。

最後に突然登場した矢沢永吉先生に敬礼!
考えてみたらすっごいことなのに、キムタクのドラマだと違和感が殆ど無い、
という事実。やっぱり凄いモノ持ってるんだな、木村拓哉って。

THE GREATEST SHOWMAN

ヒュー・ジャックマン「グレイテスト・ショーマン」をイクスピアリにて。
コッテコテミュージカル映画であり、ちょっと前にスマッシュヒットとな
った「ラ・ラ・ランド」のソングメイカーを再び起用。つまり、あからさま
“2匹目のドジョウ”を狙った映画、だと思ってたのだが・・・。

ヒュー演じる主人公のP.Tバーナムは、19世紀に実在したアメリカの興行師
で、いわゆるフリークショウの先駆けとして財をなした伝説の人物。氏の率
いた団体は後にリングリングサーカスと名前を変え、エンターテインメント
の世界でも超一流となっていくのだが、この映画はその「前夜」をハートフ
ルに描いたもの。

・・・泣いた(^^;)。
いや、はっきり言えば泣けるシーンなんて殆ど無いのだが・・・。
登場してくる小人・巨人などの、あまりに個性豊かな人たちの華麗な演技に
圧倒され、心の底から感動を覚えた。彼らが歌い踊る様を観ていたら、クソ
みたいな人権団体のクレームで自らの働く場所を奪われた日本の小人プロレ
スシーンを思い出してしまったのが原因なのかも。こういうのに本当に弱く
なった。年取ったんだろうなぁ、きっと・・・。

とにかく全般から感じるのは力強いビートの利いたロックン・ロール
ミュージカル映画は人によってかなり好みが別れるし、僕個人も心から楽し
めた作品はこれまで「ロッキーホラーショー」くらい。でもこの映画、下手
すれば今後の僕の“テーマ”になるくらい、衝撃度・感動度が高かった。

ただただ、お見事です!
ミュージカル映画にアレルギーのある人でも、騙されたと思って観てほしい。
胃がキリキリするくらい、感動出来ると思うので。

Bye Bye , Blackbird on WOWOW

WOWOW土曜連続ドラマW枠で始まった「バイバイ、ブラックバード」
原作は伊坂幸太郎。驚いたことに、伊坂作品が連ドラになるのはコレが初めて

8年前に原作を読んだ時は、そりゃあもうビックリ(^^;)した。
とにかく登場人物のキャラが立っていて、小説であるにも関わらずまるで映像
作品を観ているかのような臨場感。何よりも、物語のキーになる巨漢女性繭美
が、完全に当時のマツコ・デラックスを当て書きしてるようで、読中にマツコの
悪夢にうなされた覚えまで(^^;)。さぁ、これが実際の映像になったらどうなっ
たのか?、というと・・・。

1話を観た限り、主人公・星野を演じる高良健吾は、まぁイメージ通り。
そして、星野が5股をかけている女性たちも、それなりに納得出来るキャスティ
ングだと思う。しかし、肝心の繭美は・・・。

・・・いや、城田優の起用は間違ってないと思う。っつーか、ベスト
ただ、あまりに「繭美=マツコ」のイメージが強いため、何故か城田がマツコ
のモノマネをしてる感じが(^^;)。おそらく今後慣れて行くと思うけど。

取り敢えず、この作品をドラマにしてくれただけでもう大感謝。
やっぱり連続ドラマW枠、いいなぁ♪

原作も是非!

▼バイバイ、ブラックバード / 伊坂幸太郎

名刺ゲーム

名刺ゲーム」。
昨年11月頃、WOWOW連続ドラマW枠でオンエアされたドラマ。
原作は放送作家鈴木おさむ、本人曰く「映像化は無理だと思っていた」作品。

連続ドラマWは取り敢えず録画してあり、昨日今日で一気にまとめて全4話鑑賞。
何が凄いか?って言うと、やっぱりオチ。これはもう、驚愕に近いレベル。

・・・さすがにココでオチの内容を詳しく書くワケにはいかないけど、まさしく
“地上波では不可能”ブラックな内容がグロテスクにまで昇華し、更に清涼感
まで醸し出しちゃうのだから、ドラマそのもののレベルが異様に高い、という
ことで間違い無いと思う。

僕は堤真一という俳優を「万能」と思っているのだが、今回もシーン毎にまる
で別人のような演技を展開。人間が調子に乗って行く様を見事に演じきってし
まう実力は、やっぱり並の俳優の数段上を行っている。さすが!

そして、謎の司会者を怪演した岡田将生もすばらしい。
あの堤真一を向こうに回し、最後までイッちゃってる演技を続けられる、とい
う事実だけでも凄いし、そういう姿がやたらカッコイイのも魅力。今風のイケ
メン俳優としてデビューしてるのに、最近は個性的な役ばかり演ってるのがち
ょっと気になる(^^;)けど、個人的にはこのまま突っ走って欲しいと思います!

今のところ再放送の予定が無いのが残念だけど、もしかしたら再放送が躊躇さ
れてるのかも。だって、下手すれば“BSでも不可能”、それどころか“配信でも
不可能”とされても全くおかしくないのだから。

なので、もし再放送にリストされたら間違いなく押さえるべし!
問題作ではあるけど、間違い無く傑作なので。