劇薬

▼劇薬 / 渡辺容子(Kindle版)

パチンコ屋に通う主婦とその周辺の人たちの物語。
つまりは基本的にダメな人たちの話。まぁ、数年前の僕もそうだった(^^;)。
だから、ネタ系の小説かと思っていたのだけど・・・。

そういう人たちを主人公にしてるにもかかわらず、内容はわりと本格的な
ミステリー。ただ、結局はパチンコ通いが止められない人たちの話だから、
なんというか・・・説得力が皆無なんだな、コレが(^^;)。

そして、ちょっと構成にイライラした。
各所で核心に迫る何かを匂わせる表現が多々あるが、それをすぐには明ら
かにせず、数十ページ先まで引っ張る、という手法の繰り返し。
しかも幾つかは大して大事な事では無い、という、ある種最悪なパターン。

こういうのが好きな人も居るとは思うのだが、僕にはかなりの消化不良。
渡辺容子という作家、残念ながら縁が無さそうだな・・・。