シークレット書籍「文庫X」

・税込み810円
・ノンフィクション
・500ページ以上

判明している事実はこれだけ。
岩手県盛岡市「さわや書店フェザン店」が企画し、全国的な拡がりを見せつ
つある「文庫X」。僕も東京駅の三省堂で見掛け、買おうかどうしようか迷った
末、実はまだ手に取っていない。

さわや書店オリジナルの手書き表紙には本屋特有オススメ文言が多々。
著者もタイトルも出版社もハッキリさせていないにもかかわらず、この本が
やたら売れているらしい。凄いのは、このご時世でネタバレして当然の詳細が
ネットに殆ど流れていないこと。売り主も買い主も、ちゃんと「暗黙の了解」
を理解している。プロレスに通づるな、この企画♪

書店発の新しい本の売り方として、非常に秀逸だと思う。無論、僕もコレに乗る
つもり。明日にでも買いに行く!

興味のある人は下記の取り扱い店舗一覧をチェック!
参考:(2016/10/11訂正)「文庫X」公式取扱書店一覧(Twishot)

KING OF PRO-WRETLING 2016

新日本プロレス、秋のビッグマッチとして定着した「King of Pro-Wrestling」
両国国技館大会をNJPW Worldにてライブ観戦。
1.4東京ドームのメイン(?)が決まる、かなり重要な位置付けの大会。
今回は後ろ3つの試合を順番にレビュー。

▼第七試合:NEVER無差別級選手権 
(王者)柴田勝頼 vs カイル・オライリー(挑戦者)

新日本の流れにほぼ乗らず、「自分の世界」を構築し続ける王者の柴田
ハッキリ言えばかなりハナに付く行動なのだが、昭和の新日ファンにいちばん
響くのが柴田の試合だ、というのも明白な事実。今回も“凄い”試合だった。

柴田はもちろん凄いのだが、その柴田の世界に踏み込んでくる選手たちが本当
に魅力的。カイルはUWF・・・と言うより、バトラーツスタイルのバチバチした
展開を得意とするが、今回はそれが極まった感。これまでのNEVER選手権の中
でも屈指の好試合。両者に心より拍手!

▼セミファイナル:東京ドーム・IWGPヘビー級王座挑戦権利証争奪戦
(権利証保持者)ケニー・オメガ vs 後藤洋央紀(挑戦者)

外国人で初めてG1を制覇し、新日本のトップグループの一角に確実に食い込ん
で来たケニー。ヒール的な動きをしながらも、新日ファンから絶大な支持を得
るケニーがすんなりドーム出場成るか、という試合。

熱戦を制したのはケニー。ここはいろんな贔屓目を抜きに考える。
ビッグマッチの後藤の試合は例外無く盛り上がるし、グレードもそこそこ高い
ただ、悲しいことに誰も後藤の勝利を望んでいない、という現実を、もう少し
考えた方が良い気がする。正直、僕も後藤は好きではないのだが、いい加減か
わいそうになってきた・・・。必要なのは根本を変えること。そうでないと、後藤
が新日本の頂点に立つことはずっとない気がする。

▼メインイベント:IWGPヘビー級選手権
(王者)オカダ・カズチカ vs 丸藤直道(挑戦者)

G1公式戦でオカダを破り、勇躍両国に乗り込んだ方舟の天才・丸藤
現段階でかなりピンチなNOAHだが、ここでIWGP奪取があれば、完全な巻き返
しが可能。しかし、オカダにも負けは許されない。いろんな意味で注目度抜群
の試合。

試合のペースを終始握ったのは丸藤。自分より上背のあるオカダを相手に一歩
も引かず、要所々々で強烈な逆水平を見舞う。久しぶりにオカダがグリーンボ
ーイみ見えてしまったのだから、やっぱり丸藤のプロレスラーとしてのレベル
は高い。

試合は丸藤の攻めを最後までなんとか受けきったオカダが逆転勝利。
フィニッシュのレインメーカーに入る前に繰り出した技はNOAHファンの神経
を逆撫でするエメラルド・フロウジョン。コレ、賛否両論あるだろうなぁ・・・。

とにかく、これで1.4ドーム・IWGPヘビー級選手権のカードが確定
オカダvsケニーがメインになるか否かは、IC王者・内藤の動き次第。おそらく
組まれるであろうIC王座戦が、内藤vs棚橋になったら、もしかして・・・。

10月になっても予断を許さない新日本。2017年のドームは、どうなる???

僕の「BACK TO THE FUTURE」

連休を利用してAmazonビデオで映画を観る。
チョイスしたのは「Back to the Future」。1985年のスピルバーグ・ゼメキス
の作品。この映画にはかなり思い入れがあり、もう何十回も繰り返し観ている。
最初に観たのは正に1985年。銀座の映画館だった。

この映画のハイライトはマイケル・J・フォックスが演じるマーティが、パーテ
ィー会場でチャック・ベリー「Johnny B.Good」を演奏するところ。
アレは本当にエキサイティングで、それまで知らなかったJを一発で大好きにな
る。それ以来、Jの出演する映画は殆ど観ることにった。

続編の「Back to the Future 2」で描かれた2015年
残念ながらクルマは空を飛んでいないし、弁護士制度も廃止されていない。
実際にはずいぶん味け無い未来になってしまったけど、あの頃の僕に強烈な夢
を魅せてくれたこの映画を、僕はこの後何度も繰り返し観ると思う。

スピルバーグに、ゼメキスに、そして誰よりもマイケル・J・フォックスに感謝。
さらにこの映画を何度でも観られる環境をくれたAmazonビデオにも感謝!

▼Johnny B.Good / Marty Mcfly

ハーメルンの誘拐魔

▼ハーメルンの誘拐魔 / 中山七里(Kindle版)

「ヒポクラテスの憂鬱」後半にちょっと登場した古手川刑事の上司、犬養隼人
僕が中山七里にハマったのは刑事犬養隼人シリーズ「切り裂きジャックの告白」
であったため、その登場に「うおおおお!」という感じになった。アチラ読了
の後、条件反射で犬養タイトルロールを読みたくなり、Kindleストアを覗いた
ところ、しっかり出てるよ新作が(^^;)。文庫まで我慢できずに購入しました・・・。

本当は恐ろしいと言われるグリム童話の中でも、その不気味さ恐ろしさ、そ
して救い様の無さに定評のある「ハーメルンの笛吹き男」を元ネタに繰り広げ
られるミステリー。次々にさらわれるのは全員女子高生、そして彼女らには全
員に共通点があって・・・という感じで展開される大規模な誘拐事件の顛末を描い
たもの。

犬養シリーズはどの作品もやや重いモノが多いのだが、今回も相当な「重さ」
現実世界でも実際に起こった「子宮頸がんワクチンの副作用(副反応)」とい
“薬害”がテーマとなっており、読中に始終どんよりした気分になる。娘も無
く、何なら女性でも無い僕でも漠然とした怒りが沸いてくる程のリアリティ
やはり極上。最初から最後まで持続する緊張感もさすがである。

ただ、今回は珍しく全体の半分を読んだところで犯人の目星がついた
“どんでん返しの帝王”の異名を持つ中山七里の作品としては珍しい事態なのだ
が、この作品ではテーマ寄りのスタンスをチョイスしたのだと思う。この件に
ついて何も知らなかった僕のような人たちに関心を持たせた段階で、目的は果
たされているんだろうなぁ、きっと。

ところで、「ハーメルン」が伏線として機能していない、有効で無い、という
書評が幾つかあるが、“社会的な嘘”“それに引き摺られる子どもたち”が相対
的に描かれている段階で充分なモチーフ。正直、そこに突っ込む必要は全く無
いと思うのだが・・・。

テーマがテーマだけに、読む人を少し選ぶ傾向があるかも。
社会派ミステリー好きには鉄板でオススメしておきます。

NEW RELEASE!

新譜リリースニュースが2件
どちらも僕にとって凄く重要なアーティストであり、発売日即購入は必須。
発売が遠い方から順番に!

▼BLUE & LONSOME / THE ROLLING STONES

前作「BIGGER BANG」から11年ぶり(!)となるオリジナルアルバム。
ロンドンのスタジオでわずか3日間でレコーディングされた模様。いわゆる
一発録りスタジオライブ形式らしい。シカゴブルースのスタンダードが多々
カバーされているらしく、たまたま隣のスタジオに居たクラプトンも参加して
いるとか。2016年12月2日、全世界同時発売。

▼LEGACY THE VERY BEST OF DAVID BOWIE / DAVID BOWIE

ボウイのベスト盤はこれまでも多数リリースされているのだが、このコンピレ
ーション盤は没後初のリリースであることがポイント。「Space Oddity」
「Lazarus」同じCDに入ってる、というだけで歴史的に価値がある気がする。
ジャケットデザインも秀逸。こちらは11月11日発売。

残念ながらもうボウイはここに居ないけど、まだミックキースチャーリー
ロニーは健在。11年前と同じメンバーでストーンズの新譜が出るのは嬉しい
し、その新譜を聴くことが出来る僕は間違いなく幸せだと思う。

この幸せが、少しでも長く続きますように・・・