昨年の今頃、シリーズ3冊を一気読みした木宮条太郎の「水族館ガール」。
シリーズ最新作がリリースされてたようなので、さっそく購入。相変わら
ず表紙のイラストがカワイイ。
久しぶりなので舞台設定を思い出すのに時間がかかるかと思われたのだが、
数ページ読んだだけですぐに復活。知らぬ間に中堅の位置まで上り詰めた
主人公・由香が、更に飛躍する段階を切り取った物語となっている。
今回の主役はほぼペンギン。いろいろな水族館でアイドルの地位を欲しい
ままにしているペンギンの飼育に関する蘊蓄が凄まじいまでのリアルさで
描かれる。圧倒され続けた挙げ句、篇のラストでは号泣する始末。このシ
リーズってこういう感じだったっけ?とか思わず。
しかし、オーラスあたりに詰め込まれた由香と先輩・梶との恋物語や、お
待たせのニッコリー登場などは、思わずニヤッとしてしまう程の爽やかさ。
・・・行きたくなっちゃったよ、水族館に(^^;)。
とにかく、特殊業務モノとしては読み味の良い佳作。来年の今頃には、新
しいエピソードが読めるといいなぁ・・・。