校閲ガール トルネード

▼校閲ガール トルネード / 宮木あや子(Kindle版)

もう少し引っ張ろうかなぁ、とか思いながら、結局ガマン出来ずに買って
しまった宮木あや子・校閲ガールシリーズの第三作にしておそらく最終作
「校閲ガール トルネード」

前作の「ア・ラ・モード」が主人公・河野悦子の周囲の人間の集大成=
アラモードであったことを考えると、今回のサブタイトルにもきっと意味
がある、と予測して読書開始。そしたら・・・。

予測通り(^^;)。
今回は最強の校閲ガール・悦子に「人生の岐路」が続出し、伴って色々な
人たちにもターニングポイントが。それに巻き込まれていく様は、まさし
トルネード(竜巻)出版業界のトルネードは、ちょっとばかり凄い

そして今回いちばんグッと来たのは、終盤であの人の口から説得力抜群
語られる「やりたい仕事と向いている仕事が、違ったんです」という言葉。
僕自身もどこかの段階でコレに気が付いた。その時に感じたどうしようも
無い絶望感を、まるで昨日のことのように思い出し、胸が痛くなったほど。

・・・やっぱこのシリーズ、共感度が半端じゃない。
巻末のマンガ「もう出ません」とあったけど、それはちょっと寂しすぎ
る。出来れば数年後の景凡社の風景を見たいなぁ・・・。