G1・飯伏幸太vsケニー・オメガ

G1 CLIMAX28・Bブロック最終戦
セミファイナルで内藤哲也ザック・セイバーJr.に負けたため、メインイベ
ントで勝利した選手が明日の決勝戦に進出することに。

飯伏幸太vsケニー・オメガ。それも、日本武道館のメイン。
6年前、DDTの武道館大会のメインでとんでもない試合をした2人は、しば
らく同会場から出入り禁止を喰らった、などという噂も。あの頃とは年齢
も立場も違う2人が、果たしてどんな試合をするのか、ドキドキしながら観
ていたのだが・・・。

6年前に感じた、この2人どこまで行っちゃうんだろう?という「恐ろしさ」
は薄れていた。しかし、トータルの満足度は間違い無く今回の方が高い。
危険過ぎる攻防を繰り返さなくとも観客を満足させられる何かを、今の2人
は確実に持っている。今のゴールデン・ラヴァーズ対決は、胸を張って世界
に誇れる作品だと思う。

もし明日、飯伏が棚橋に勝利し、G1覇者となった場合、今日と同じカード
1.4東京ドームで実現する可能性が高い。インディから一緒に上り詰めて
来た2人が、ドームのメインを張る、というのは本当に夢がある。

・・・僕の予想通りのカードとなった今年のG1決勝。
こうなったらもう、棚橋・飯伏のどちらが優勝しても構わない。だから、
G1史上最高の闘いを! わざわざ書かなくても、そうなると思うけど。

G1・棚橋弘至vsオカダ・カズチカ

今年のG1も遂に終盤戦に突入。
両国ならぬ武道館三連戦初日メイン棚橋vsオカダの黄金カード。セミ
で両者に勝利しているジェイ・ホワイトがEVILに負けたため、このメイン
Aブロック代表決定戦。棚橋は引き分け勝ちで決勝進出、対するオカダ
勝利が絶対条件となる。

・・・結果は、30分時間切れ引き分け
これにより、G1 CLIMAX28のAブロック代表は、棚橋弘至に決定した。

・・・いや、これは棚橋の「完勝」と言って良いかも。
派手な技を殆ど使わず、レスリングの攻防で魅せる試合をする「今の」棚橋
は本当に魅力的。試合の全てをコントロールした上で、危険な技に頼らずに
大観衆を沸かせる。全盛期のリック・フレアーショーン・マイケルズを思
わせる棚橋の「地力」が炸裂した一戦。時間切れ引き分けなのに、正直棚橋
のインパクトしか残らない。試合後はおそらく、誰もオカダの事を覚えてい
ないんじゃないか?と思ったくらい。

こうなったらもう、棚橋の優勝する姿が観たい。
Bブロックはケニー・飯伏・内藤の3人に可能性があるが、正直今は内藤に
出てきて貰いたいところ。棚橋vs内藤で棚橋が勝利し、来年の東京ドームで
ケニーと一騎打ちが僕の最高の希望かも・・・。

やっぱ只者じゃ無いな、100年に一人の逸材は。

ツキマトウ

▼ツキマトウ 警視庁ストーカー対策室ゼロ係 / 真梨幸子(Kindle版)

真梨幸子新作なのだが
このタイトルを見ると普通に思い浮かぶのがいわゆるシリーズモノミステリー
中山七里今野敏などの秀作群をどうしても想像してしまいがちで、最初は
「遂にイヤミスの教祖もこういう世界に進出してくるのか・・・」と考え、ある種
寂しくなった。そういうのは他の作家に任せといてもいいじゃねぇか、と。が・・・。

幸子サマ、あまりにお見事です!
今回も徹底に徹底を重ねたイヤミス。イヤミスとはこうあるべき、的な構成は
本当にコチラのアレな部分ガツガツ突いてくる。なんつったて起こる事件が
詐欺・ストーカー・リベンジポルノ・地下アイドル偏愛・盗撮・盗聴。人間が
起こす事件の中でも相当に陰湿イヤラシイモノばかりをかき集め、暗黒の世
を構築してしまう手腕、凄いと言わざるを得ません!

そして、完成度が異様に高くなっている独自の叙述トリックにも注目。
とにかく胡散臭い人物がこれでもか!とばかりに登場し、整理が追いつかない
状況をカッチリ仕立て上げる。「鸚鵡楼の惨劇」あたりで開発され、磨き上げ
てこられた技術だが、以前感じた面倒くささが全く無く、整理出来ない状況で
興味が継続する、という凄まじいテクニック。もしかしたら今現在、日本の
代表的なミスリードメーカーは、真梨幸子かもしれない、とまで思った。

とにかく、最強のイヤミス作家入魂の一作
今年に入ってから3ヶ月に1作のペースでリリースが続いているのも嬉しい。
ただ、身体を壊さないように願います。真梨幸子作品が読めなくなっちゃたら、
もう楽しみが半分無くなっちゃうのと同じなので。

嘘を愛する女

忘れないうちに昨日機内で観た映画のレビューをば。
というか、さすがに出張中はネタが乏しいので、少しストックしておいた
方がよいかな、という処置。出張ネタは明日以降まとめて。

長澤まさみ主演のミステリー「嘘を愛する女」
ひょんなことから知り合い、同棲を開始して5年の男女。そろそろ結婚を
意識し始めた女性だが、ある日恋人がクモ膜下出血で倒れ、そのまま植物
状態に。そして恋人の持っていた運転免許証等のIDは全て偽造されたモノ
で、女性は大いにショックを受ける・・・。という内容。

さすがに以前のハツラツさは薄れて来た長澤まさみだが、逆にこういう
型的なアラフォー女性を演じても違和感が全く無いところにまず感心。
ストーリーも良く練り込まれており、サスペンスとしては及第点を付けて
もいいかも。

しかし、なんとなく感じる「2時間ドラマ」的な気配がちょっと(^^;)。
あくまで気配であり、その手の作品よりも凝った作りにはなっているのだ
が、映画館に足を運ぶか?と問われれば、かなりボーダーライン。難しい
のかなぁ、このジャンルは。

ミステリーやサスペンスが好きな人はそこそこ満足するかも。
ただ、長澤まさみって時々凄い良い作品に当たるから、侮れないんだよな
ぁ、実は(^^;)。

映画「君の膵臓をたべたい」

最近、わりと長い時間飛行機の乗る場合でも、大抵は本を読む寝るかを
選択してしまいがち。が、昨夜のフライトで久しぶりに映画を続けて2本
観てしまったので、そのうちの1つについて感想を。

タイトル、「君の膵臓をたべたい」。
最新公開ということではなく、少し前の映画。ジャンルで言えば青春恋愛
モノ邦画で、普段の僕ならまぁまず観ない(^^;)。なんでコレに気が向い
ちゃったのかは謎のままなのだけど・・・。

住野よるの原作は随分前に読んだ。恋愛小説もそれ程得意では無い僕が、
思いっきり泣かされた作品として心に残っているのだが、映画版の構成も
なかなかのモノ。ストーリーを知っているにも関わらず、ラストまでの切
なく悲しい展開にやたら心が盛り上がる。結果、小説を読んだ後と同じよ
うに号泣してしまったのだから、大成功と言って良い映画化だと思う。

注目はやっぱり主人公の一人・山内桜良を演じた浜辺美波の屈託の全く無
可憐さ。この子以外が桜良を演じたら、と考えると、ちょっとだけゾッ
としてしまう程のインパクト。最近はTVドラマにもちょくちょく出演して
いるので、これから先はしっかりチェックしとこう、という気になった。

・・・泣いちゃうとはなぁ(^^;)。
もう1本観た映画もそこそこ面白かったので、コレも近いうちに。