新日本プロレス「WRESTLE KINGDOM 13 in TOKYO DOME」。
今年は開催2日前にいちばん安い席を購入し、会場で生観戦。というのは・・・。
棚橋弘至がケニー・オメガに仕掛けた「イデオロギー闘争」の結末を、自分
の目で確認しなければならない、と思ったから。棚橋と同様ケニーも大好き
な選手だが、タナがクリエイトしたこの命題は本当に重い。さすがはエース、
すれっからしのファンが会場に足を運ばざるを得ない状況をまんまと創り出
してしまった。
ちなみに先に言っておくと、大晦日に書いた全10試合の予想のうち、外した
のは2つ。もしかしたらオブザバで働けるかもしれない(^^;)。取り敢えずは
3試合をピックアップしてレビュー。
▼第1試合 NEVER無差別級選手権試合
×(王者)飯伏幸太 vs ウィル・オスプレイ(挑戦者)○
※オスプレイが王座奪取
第1試合から20分を超える消耗戦。飯伏がペースを掴めない、というより、
終始試合を制圧してみせたオスプレイの完勝、と言って良い内容。試合後、
全く動かなくなった飯伏は担架で運ばれた。大事でなければ良いけど・・・。
▼第8試合 ダブルメインイベント・IWGPインターコンチネンタル選手権試合
×(王者)クリス・ジェリコ vs 内藤哲也(挑戦者)○
※内藤が王座奪取
新日本では1年に数試合しかしていないジェリコだが、存在感は抜群。同じ
年代の選手の多くがリタイアしたり、現役を続けていてもレジェンド枠に入
っちゃったりしてるのだが、ジェリコだけは「現役感」を醸し出していると
ころが凄い。
しかし今回はさすがに負けられない内藤。慣れないノーDQルールを見事に
逆手に取り、インタコンチの白いベルトでジェリコを殴打した上での勝利。
今や懐かしさすら感じるインタコンチのベルト、今後はどうなるのか?
内藤の手腕に期待!
▼第9試合 ダブルメインイベント・IWGPヘビー級選手権試合
×(王者)ケニー・オメガ vs 棚橋弘至(挑戦者)○
※棚橋が王座奪取
この試合が無ければ、おそらく会場に来ることは無かった気がする。
棚橋はもちろんだが、ケニーもドームのメインに相応しいレベルに短期間
で駆け上がって来た。二人が向き合った時の緊張感は大したモノ。2階席
までビンビンに伝わってきた。
大技の応酬ももちろんあったのだが、ゲームメイクをしたのはエース・棚橋。
ケニーの破天荒で危険な技を悉く殺したのは、序盤から中盤にかけて足・腕
を丁寧に攻撃した棚橋の技巧に他ならない。
絶体絶命のところまで追い込まれながら、最後に決まったのはタナのハイフ
ライフロー。届くワケは無いのに、後半10分は声を枯らして応援してしまう
始末。僕のようなすれっからしですら、こうなってしまうのだから・・・。
棚橋がドームで「愛」を叫ぶのを聴いたのは、いつ以来なんだろう?
この多幸感を醸し出せるプロレスラーは、世界広しと言えど棚橋弘至ただ1人。
100年に1人の逸材が日本に居てくれた奇跡を、心の底から感謝する。
すげぇな、愛って。