魔女と過ごした七日間

#ラプラス


▼魔女と過ごした七日間 / 東野圭吾

東野圭吾新作は、ラプラスシリーズ
5年前の『魔力の胎動』は短編集だったので、長編としてはシリーズ2作目
しかもこの作品、東野圭吾の著作100作目

8年前の『ラプラスの魔女』からタイムラインは進み、舞台はAIによる監視
システムが強化された日本。たった一人の家族である元刑事の父親を殺人事
件で失ってしまった中学生が、ひょんなことから“魔女”である円華と出会い、
父親の事件の真相に迫って行く、というお話。

相変わらずの“読ませる”文章と構成は唸る他無い。
伏線も何重かに張り巡らされ、「おお、やっぱり!」と思った直後に思い
もよらないどんでん返しが待っている。さすがに日本を代表するミステリー
の大家だけあり、その安定感信用度は凄まじい。

ただ、このシリーズ初見の人はさすがにちょっと厳しいかも。
いや、そういう人も普通に楽しめるとは思うのだが、出来ればシリーズ1作
目を読んでから臨んだ方がより理解度が増す気がする。
次のエピソードも楽しみなのだけど、4〜5年かかっちゃうのかなぁ・・・。

そして著作100作目、本当におめでとうございます!
僕もこの偉大な作家の作品を100本読んでいる、と考えると、感慨深いかも。
出来るだけ長く作家を続けて欲しいなぁ、この人には。