WRESTLE KINGDOM 17

#njpw #wk17


恒例のイッテンヨン新日本プロレス「WRESTLE KINGDOM 17」
丸三年ぶりに、ようやく新日ドーム『歓声』が戻ってきた、それだけ
でもう感無量なのだが(^^)。

まず最初に
今年はNOAH元旦興行最高の内容だったので、ある意味カード編成
に詰まった状態新日本ドームは厳しいかな、と思っていたが、さすが
老舗のパワーはダテでは無かった。興行全体のレベルは異様に高く、
捨て試合が一つも無かったのは見事。スクリーンショットを貼り付ける
ととんでもないことになりそうなので、今回は止めにしときます!

個人的なベストバウトは、第七試合に組まれたIWGP Jr.王座戦4way
王者石森太二に加え、高橋ヒロムエル・デスペラードマスター・
ワトの4人が一斉に闘い、最初にフォールかギブアップを奪った選手が
新王者になる、という変則ルール。ここで大活躍を魅せたのが正直ノー
マークだったワト先輩3人から順番に事実上のフォールを奪っており、
正直今日新王者になれなかった事に憤り(^^;)すら感じた。
ようやくワトの時代が来るな、今年は。

そして、ダブルメイン第一試合のIWGP USヘビー級選手権
王者ウィル・オスプレイに、久しぶりの新日本参戦となるケニー・
オメガが挑んだのだが、この試合はちょっと問題作な気が。
・・・あんまり言いたく無いのだが、この4年でケニーとオスプレイの間に
明確な差が付いた、と僕は思う。ケニーも非凡な選手なのだが、である
からこそ攻防の一つ々々の説得力でオスプレイが上回ってしまった、と
いう事実。ケニーがここまで弱く見えたのは、正直初めてである。
しかし、結果はケニーが王座奪取。その要因がオスプレイの流血にある
のは間違い無いのだが、この流血が・・・。こんな理由で王座を陥落して
しまうオスプレイ、もう新日本に出たくないのかな・・・。

メインはG1覇者オカダ・カズチカ王者ジェイ・ホワイトに挑んだ
IWGP世界ヘビー級選手権。正直一つ前の試合の割を食い、やや緊張感に
欠ける試合になったことは否めない。ジェイはヒールとして何とか試合
を盛り上げようとしていたのはよく解ったが、オカダに少しだけ何かが
足りない気が。内藤棚橋飯伏にもある「色気」のようなモノがもう
少し表に出せれば、盤石な気がするんだけど・・・。
しかし、〆のマイクはマジで感動した。アレでチャラでいいよ、うん。

最初に書いた通り、終わってみれば「さすが新日本!」という内容。
今年のおみくじは文句無く『大吉』でOK。本当に良いことが起きてく
れればいいんだけど(^^;)。

NOAH “THE NEW YEAR” 2023

#遭遇


毎年恒例になりつつあるNOAH元旦武道館興行を昨日ABEMAにて観戦。
武道館は全盛期のようにほぼソールドアウト、観客の反応も良い。しかし、
今年の元旦興行はやっぱりいつもと様子が違う

ダブルメインの第一試合、つまり事実上のセミファイナルが、GHCヘビー
級選手権。屈辱に燃えた清宮拳王は、とんでもないくらい激しい試合を
魅せてくれた。この試合を超えるのは辛いかな、とか思っていたが・・・。

ダブルメイン第二試合グレート・ムタシンスケ・ナカムラのスペシャ
ルマッチ。この試合の二人が、文字通り『役者』が違った

前半はジックリした立ち上がり。ムタもナカムラも自分の色を出しつつ、
「新日本流ストロングスタイル」の攻防を展開。武藤ならともかく、ムタ
でこのスタイルをチョイスするところが武藤敬司のセンス

一方、現役のWWEスーパースターもダテでは無く、ムタは何度も窮地に
陥るが、その度に毒霧を噴射して逆転。ここまで観て、この試合でもゲー
ムメイクしていたのは武藤だ、という事実を理解。こういうプロレスラー
がいなくなってしまって大丈夫なんだろか?と切実に思った。

しかし、ナカムラも非凡なセンスを発揮。ムタの毒霧をキスで吸い取り、
逆にムタの顔面目がけて噴射。すかさず必殺のキンシャサを決め、見事な
スリーカウントを奪って魅せた。

日本でグレート・ムタがデビューしてから今日まで、ここまでの「完敗」
を喫した事実は無い。おそらくムタは自分を打ち負かす相手を探しており、
その眼鏡に適ったのがナカムラ・・・いや、中邑真輔だった気がする。
こういう試合は、やっぱりメインになるべきだった、と改めて思った。

さて、NOAHは今後どうなるのか?
ナカムラはこの一試合で米国へ帰還するし、武藤も2月にはいなくなる。
そいうなると、やっぱりGHC王者絶対的なブランドになるべきで、ソレ
が出来るのはもう清宮海人しか居ない気が。

ここ1年で清宮が本物になれるかどうか、にかかっている気がするなぁ・・・。

WTL & SJTL 2022

#ニューカマー


新日本プロレス、年末恒例のタッグリーグ
今年はヘビー級ワールドタッグリーグと、ジュニアスーパージュニアタ
ッグリーグ同時開催で、まあ人数が多いったら無い(^^;)。

正直、今回は何故かあまり興味が持てず、最終戦まで殆ど試合をチェックし
ていなかったのだが、さすがに決勝は観ておこうかと。これが大当たりで、
初参戦で気になる選手が何人か居た。ダブルメインで行われた決勝戦をそれ
ぞれかんたんに。

まずはジュニア、YOH & リオ・ラッシュ新R3Kが、 インパクトレスリン
エース・オースティン & クリス・ベイと決勝戦。注目は日本初参戦と
なる黒人のベイだが、コレが身体能力の塊のような良い選手。雰囲気はかつ
てのリッチ・スワンARフォックスに似ているが、ハイフライ系のムーブ
は彼らの上を行くかもしれない。

特に元NXTのリオ・ラッシュとの絡みは最高かも。
試合はR3Kが勝利したが、これがYOHの浮上するキッカケになれば・・・。

そしてヘビー、YOSHIHASHI & 後藤洋央紀毘沙門と、初参加のオージー
オープンによる決勝戦。注目は間違い無くマーク・デイビスカイル・フレ
ッチャーのオージーオープン。両者共にガンガン前に出る日本向きの選手で、
特にまだ20台のカイルは今後新日本の宝に化ける可能性も。頻繁に来日させ
て欲しいなぁ、このチーム。

優勝は毘沙門
正直、YOSHIHASHIも後藤もあまり好きな選手ではないのだが、そういうの
を考慮した上で、彼らのベストマッチかと。会場中に多幸感を与える締めが
出来ようになったのは、素直に評価する。

ヘビー・ジュニア共に、おそらく1・4ドームタッグタイトルマッチ
ここで勝たないとこの長いリーグ戦が無駄になるので、両チーム共に頑張っ
て欲しい。いや、イケると思うんだけど。

テレビはプロレスから始まった

#昭和大衆史


▼テレビはプロレスから始まった / 福留崇広

プロレス関連の名著を立て続けにリリースし続けている福留崇広氏の
新作は、「プロレスのテレビ中継」、特に日本テレビで放映されてい
日本プロレス・全日本プロレスの中継にフォーカスされた作品。
サブタイトルは「全日本プロレス中継を作ったテレビマンたち」

今でも戦後復興ドキュメンタリー等を見ると、力道山シャープ兄弟
の試合を観るために街頭テレビに群がる多くの人たちの様子が確認で
きるほど、終戦後の大衆カルチャーとして認識されているプロレスの
テレビ中継。僕らの世代が虜になった怪物番組フォーマットが、ど
のような流れで構築されたのか、が、克明に記録されている。

基本新日派である僕は、あまり日本テレビのプロレス中継に思い入れ
を持っていないのだが、それでも『恩知らず』『イカ天』でインパ
クトを残した若林健治アナウンサー、『ジャストミート!』で一世を
風靡した福澤朗アナウンサーのインタビューは興味深かったし、何よ
りもストーリーテラーとなった原章プロデューサーの談話には思わず
唸るモノがあった。

福留さんの著作、いつも膨大で緻密な取材があったことが窺えるが、
それでも単なる【資料】に成り下がらず、しっかりとメッセージを感
じられるのある【作品】になっているのが凄い。今後どのようなネタ
でドキュメンタリーを作ってくれるのか、大いに期待したいと思う。

プロレスファンはもちろん、現役のテレビマン昭和カルチャーに目
の無い人にもオススメ。すっげぇおもしろいです、コレ。

サムソン宮本の素敵な遺言

#新根室の将来


北海道・UHBのニュースサイトにて、ちょっと目を惹いたトピック。
YouTubeにもアップされていたので、↓↓にて確認。

新根室プロレスは、完全なるアマチュア団体。とはいえ、一世を風靡
したアンドレザ・ジャイアントパンダが所属している団体でもあり、
知名度はけして低く無い。そのアンドレザを産み出したのが団体の長
でもあるサムソン宮本。残念ながら、2年前に難病でこの世を去って
いる。

その新根室が、3年ぶりに新木場1stリングで興行を打ったのが先月。
生前のサムソンの新木場での発言、「必ずココに帰ってきます!」
受けてのモノ。

・・・9分弱のニュース映像を観たら、改めてプロレスっていいな、と。
新根室はアマチュア団体なので、(アンドレザ以外)オーバーグラウ
ンドに出てくることは無いと思う。だけど、地方の名物として残って
いくことは充分に出来るハズ。

宮本さん、すばらしい団体を残してくれてありがとう!
根室に行くことがあれば、新根室の大会は絶対に観たい。定期興行
復活するよう、祈っています。