FANTASTICA MANIA 2023 FINAL

#CMLL #njcmll


3年ぶりの「CMLL FANTASTICA MANIA」、本日の後楽園ホール
最終戦。今回は観るべき・語るべき選手が多々参加し、非常に内容
の濃いシリーズになったのではないか?と。

まずは初来日のイホ・デル・ビジャノ3号
このシリーズ中に因縁の出来た四代目タイガーマスクと一騎打ち。
線は細いが、気の強さとバランスの良さがすばらしい。ハッキリと
将来が楽しみ。次は四虎負けるな、きっと・・・。

↑↑は、チーム全員がレイ・コメタと同じペイントで登場した8人
タッグ。こういうアトラクション的なモノで緩急を付けるあたりが
非常にニクい。大岩、似合ってるなぁ・・・。

そして今シリーズのベストマッチソベラーノJr. vs エチセロ
典型的なハイフライヤーと、老獪なジャベの使い手、というコント
ラストのハッキリしたシングル。実力的にはエチセロが上を行く、
と思われたのだが・・・。

起承転結のしっかりしたルチャ・リブレ。二人の攻防は紛れもなく
ストロング・スタイルであり、途中で何度も唸ってしまった。特に
ソベラーノの頑張りは凄まじく、思わず応援してしまったほど。

そしてなんと、ソベラーノがあのエチセロからジャベで勝利を奪う!
この二人、出来れば以前のドラダや今のティタンの様に、日本に定着
してくれないだろうか?そうなったら応援のし甲斐あるなぁ!

メインは初代ミスティコアトランティスJr.のシングルマッチ。
この試合は、短期間で恐ろしく成長した大陸王子二世に注目せざるを
得ない。

・・・アトランティスJr.、もう完全にメイン・イベンター
あのミスティコを向こうに回しながら、格落ち感が全く無い、とい
うのはのなせる技か?重量級で立派に通用しそうな体格なので、
あと数年で無敵のヘビー級王者が誕生しそうな予感。

最後は地力に勝るミスティコがラ・ミスティカを極めて勝利。彼の
キャリアも相当長い筈なのだが、年齢を感じさせないところが凄い。

最後はノーサイド、出場選手の殆どがリングに上がり記念撮影。
開催されただけでも嬉しいのに、いつものFANTASTICA MANIAと
同様か、それ以上の盛り上がり。嬉しくて、ちょっと泣きました(^^;)。

来年も楽しみ。
次は久しぶりに観に行こうかなぁ、ホールに。

俺が戦った真に強かった男

#風雲昇龍


▼俺が戦った真に強かった男 / 天龍源一郎(Kindle版)

稀代の名プロレスラー、天龍源一郎の著書。
自身のプロレスキャリアの中で共に闘った「強かった男」たちについて書か
れた作品だが、コレは単なる“強い・弱い”ではなく、天龍さんが“好き”なタ
イプのプロレスラーに関する記録、とするのが正しい。

主に取り上げられているプロレスラーは全12名
ジャイアント馬場、アント二オ猪木、ジャンボ鶴田、阿修羅原、スタン・ハ
ンセン、ブルーザー・ブロディ、ミル・マスカラス、ザ・グレート・カブキ、
前田日明、三沢光晴、武藤敬司、そしてオカダ・カズチカ

注目すべきは、この中に長州力の名前が無いこと。コレについては、もしか
すると深い意味があるのかもしれないが、単純に忘れていただけの可能性も
ある。こんなところにも問いかけを残すところが、天龍さんの魅力の一つ。

暴露的な要素が一切無い、オーソドックスなエッセイ集だが、読後爽やかに
『漢』を感じられる。あ、僕は天龍源一郎が好きだった、と改めて思い出さ
せていただいた。

天龍さんが引退してもう8年が経過する。あれからもプロレスは面白いし、
凄い試合もたくさん生まれた。今の選手たちがいつか引退して本を出した時、
同じように思わせてくれると嬉しい。そこまで生きられるかどうか定かでは
無いのだけど。

FANTASTICA MANIA 2023

#CMLL #njcmll


2月22日より、3年ぶりとなる「CMLL FANTASTICA MANIA」が開催中。
新日本プロレスメキシコ・CMLL合同興行であり、毎年かなり楽しみ
にしていたシリーズ。

取り敢えずNJPW WORLDで開幕戦の高松、二戦目の京都大会を観戦した
が、誰よりも嬉しそうなのが久しぶりに日本の土を踏んだルチャドール
皆様。今シリーズは声出しも解禁になっているため、会場の盛り上がりも
なかなかのモノ。

今回はアトランティスJr.と、初来日のイホ・デル・ビジャノ3号が驚く
くらい良い。二人ともビッグネームの選手の二世だが、ヘビー級で充分に
通用しそう。もっと頻繁に来日してもいいかもしれない。

そして、試合後も延々とファンサービスを続けるルチャドールたちを観て
いたら、ちょっと泣きそうになった(^^;)。もういい加減こういう感情に
なるのはちょっと勘弁して欲しい。

とにかく、帰ってきてくれて、ありがとう!CMLL!

PRO-WRESTLING “LAST” LOVE ~HOLD OUT~

#SPACE LONE WOLF


ABEMAのPPVを事前に購入していたのだが、ちょっと事情があって東京ドーム
『KEIJI MUTO GRAND FINAL PRO-WRESTLING “LAST” LOVE ~HOLD OUT~』
生観戦することに。ドームでプロレスを観るのは2019年ライガー引退興行
以来。今回も、あるプロレスラーの最後を見送ることになる。

この大会、語るべきことが多々あるのだが、ここはメインイベントのみに焦点
を絞らせていただく。そうでないととんでもない文章量になっちゃうので。

武藤敬司・引退試合。
武藤自らが指名した対戦相手は新日本プロレス・LIJの内藤哲也。全盛期の武藤
に憧れてプロレスラーになり、武藤の呪縛を解き放って絶大な人気を得た現代
カリスマであり、今現在、業界のトップに居る選手。最後まで強敵を求める
あたり、非常に武藤らしい。

武藤敬司は、デビュー当時から今日に至るまで、ずっと「天才」のママだった。
新人時代からムーンサルトプレスを使う事が許された、言わば『特別扱い』
選手であり、下積みらしい下積みを殆ど経験しないまま海外遠征に出た。僕は
ある意味ガチガチのプロレスファンだったので、“苦労”の見えない選手に感情
移入が出来ない。故に、かなり最近まで武藤敬司はハナに付くタイプのプロレ
スラーだった。

「ロープが無ければ何も出来ない」「無駄な動きが多すぎる」「隠し持つべき
ナイフが無い」・・・など、あらゆる点で武藤を否定してきたが、それが単なる
イチャモンであることは、言いながらも理解していた。前田や高田を相手にし
ても派手な動きが出来る、ということは、彼らが暗に武藤を認めていた、とい
うこと。そんな道理は理解できているハズなのに、口ではずっと武藤を否定し
ていた。

だけど、ある日突然武藤に対する悪口が無意味だと気付く。
武藤は試合の一から十までを全て自分で構築し、対戦相手にも説得力のある攻
撃を促した上で、最後に自分がいちばん輝く結末を導く。「いちばん輝く結末」
というのが非常に厄介、つまり武藤は最初から勝ち負けを自分の価値基準とし
ていない。デビューから今日の最後の試合まで、一貫してそれを続けることが
出来たプロレスラーは、おそらく武藤敬司しか存在しない。

今日も出来る全てを出し切り、その上で内藤の必殺技を食らって敗北した。
バカみたいなタフマッチを終えた後にも関わらず、リング上に盟友の蝶野正洋
を呼び出し、強引にゴングを鳴らし、強引に敗北して魅せた。僕は「また美味
しいとこを持っていきやがった」と思ったのだが、涙が溢れて止まらない。こ
んな自分勝手が許されるプロレスラーには、おそらくもう出逢えない、という
現実が、ただただ寂しかった。

大嫌いだ、武藤敬司(^^;)。
でも、大嫌いだからこそどんな試合でもしっかり観たし、その都度悔しい思い
もした。要はずっと武藤の掌で踊らされていただけなのだが、今となってはそ
の状況が本当に心地よい

・・・お疲れ様でした、本当に。
でもさ、もし奇跡的に体調が戻ったら・・・。また試合してよ!絶対誰も文句な
んて言わない。それが武藤敬司なんだから。

BATTLE IN THE VALLEY

#njBITV


新日本プロレス『BATTLE IN THE VALLEY』サンノゼ大会。
今日の大会はPPVで、直前まで買うかどうか迷ったのだけど、やっぱり
メインジェイの試合が気になり、開始時間を30分くらい過ぎたとこで
購入。現地機材トラブルで試合開始が遅れており、結果全カードを観れ
ることになったのが幸運だった。

コレが新日本最後の試合、と目されていたジェイ・ホワイトは、いつも
通り相手の良さを全て引き出す試合運びを魅せた上でエディ・キングス
トンフォール負け。最後までしっかり仕事をして去って行くジェイが、
本当にカッコ良かった

そして試合後、マイクを持ったジェイを後ろから襲ったデビッド・フィ
ンレーもすばらしかった。新日本の合宿所ではジェイと同期であったこ
の男が、どうやら今後のバレットクラブを率いる模様。ジェイと同じレ
ベルでヒールが出来る外国人、可能性があるとすればフィンレーのみ。
ジェイもフィンレーならバトンを渡しても良い、と感じたんだろうな、
きっと。あらためて、サンキュー・ジェイ!次はレッスルマニアで試合
してくれると嬉しい。

そして今日のベストは、ダブルメインの1試合目IWGP女子王座戦
初代王者のKAIRIに、元WWEのサーシャ・バンクスこと、メルセデス・
モネが挑戦したのだが、コレがとんでもないレベルの熱戦となった。

モネの“ジャパニーズ・スタイル”は正直まだまだな気はするが、醸し
出すオーラ大物中の大物レベル。KAIRIのゲームメイクもモネの良さ
を引き出す見事なモノで、女子としては珍しい30分近くの長丁場を殆
ど飽きさせない極上なモノ。結果、今日の全てを持っていったのだか
ら恐れ入った。

問題は今後の防衛戦だけど・・・。
もしかしたらAEW勢との対戦もあるのかなぁ・・・。RIHO戦とか実現し
たら凄く嬉しい!

そしてメイン、IWGP世界王座戦
王者のオカダ・カズチカに挑んだのは、エース・棚橋弘至。かつての
黄金カードだが、このカードが組まれた時点で、あからさまに体調の
悪そうなタナが、今の盤石な状態のオカダに勝てるとは思えなかった。

それでもタナは頑張った、と思う。
途中の逆さ押さえ込みが決まった時は「もしや!」と思ったし、気迫
溢れる表情も良かった。しかし、結果は非情。しょうがないことだと
は思うが、やっぱりタナが負ける場面は何度観ても辛い

王者のオカダ、正に盤石。最後の〆はモネとのツーショット(^^;)で、
やっぱり持って行かれてしまったが、当分はオカダの天下が続きそう。
だとするなら、やっぱり負けられないよなぁ、清宮には・・・。
次はドーム。オカダも正念場だな、きっと。

そしてこの3試合しか触れられなかったが、今日のPPVは全体で満点。
国内大会でもこの内容がアベレージになれば、寂しくなった客席に人
も戻って来ると思う。

最後に、ジェイありがとう!そして、フィンレーガンバレ!