映画「俺たち文化系プロレスDDT」を観た。
監督はスーパー・ササダンゴ・マシンことマッスル坂井と、「山田孝之の東京
都北区赤羽」等で知られるドキュメンタリーの鬼才・松江哲明の2名。
当初はDDTの1年を追ったドキュメント映画として製作される筈だった作品が、
2015年11月17日に後楽園ホールで行われた伝説の興行「#大家帝国主催興行」
にフォーカスされた作品に変更された。
あの後楽園は、リアルに2015年ベストの興行だった。
事の発端となった“棚橋事変”に関しての詳細はコチラを参照して貰うとして、
あの難事件を誰もが納得出来る形でしっかり収める「箱」を作った坂井・大家
・ディーノの3名からなる#大家帝国の面々を心からリスペクトしたし、自分の
立場をあやふやにせずに敵地に立った逸材・棚橋弘至も改めてリスペクトした。
サムライでオンエアした試合の映像だけでも説得力抜群。そんな試合のサイド
ストーリーが映画になったのだから、コレを観ないワケには行かない。
・・・ハッキリ言ってしまえば、決して万人向けの「映画」では無いと思う。
しかし、ずっとプロレスを引き摺って生きてきた我々にとっては、どんな映像
よりも心に突き刺さる。HARASHIMAの涙やディーノの「本当は流さなければ
ならない」という台詞、思わず感情移入してしまう大家の「熱さ」はビシビシ
と僕の胸を打つ。正直、上映中に何度も泣いた。
万人向けでは無い、と書いたが、出来ればプロレスに興味の無い人にこそ観て
欲しい。そういう人が100人観たとして、引っ掛かってくれるのは1人居るか
居ないかだと思う。しかし、もしその1人が居たとしたら、僕はその人を一生
信用出来る気がする。
出来ればDVD「#大家帝国主催興行 マッスルメイツの2015」とセットで。
プロレスは、こんなにも人を幸せにする!