#ロボットは天馬に
7月21日未明、日西牧場で元GI3勝の名馬、ビワハヤヒデが逝去。
死因は老衰。享年30。
僕が最初に生観戦した中央競馬は、トウカイテイオーのラストランとな
ったことで有名な1993年の有馬記念。この時、ダントツで一番人気を誇
っていたのがビワハヤヒデ。トウカイテイオーを応援しに行った僕だが、
パドックを悠々と歩くビワハヤヒデの姿に一発で魅了された。
漆黒の身体なのに、顔だけが真っ白。メンコの付いた姿のイメージは、
「ロボット」。巨大戦闘ロボというよりも、ハカイダーのようなクール
さと、強馬の迫力を感じさせてくれる、あまりにもカッコイイ馬だった。
その高い名声に対し、生涯戦績はけして良いモノではない。
トウカイテイオーの死に水を取ることが出来なかった上に、弟のナリタ
ブライアンは世間を巻き込む大スター。それでもビワハヤヒデは、僕に
今もずっと強い印象を残してくれている。記録よりも「記憶に残る馬」
ということだと思う。
僕は晩年のビワハヤヒデにも大きく感謝している。
トウカイテイオーもナリタブライアンも、そしてもっと若い世代だった
ディープインパクトですら居なくなったこの世に、ずっと居続けてくれ
たのだから。更に年を重ねるにつれ、容姿は美麗な白馬へと変貌。その
写真を見るたびに、心がほっこりした。
出来る事ならもっと長生きして欲しかった。
ここまで頑張ってくれて、本当にどうもありがとう!
また必ず、どこかで。
次は天馬のまま、また僕を楽しませて欲しい。