#This is the Mystery!
11月末日に発売されていた東野圭吾の新作。
実は発売日近くに買い、その日から読んではいたのだが、ギターの練習(^^;)
に時間を取られ、珍しくロングラン読書になってしまった次第。
久しぶりに「王道」と言えるミステリー。
絶対的な【探偵】役が存在し、ソレに翻弄されながらも一生懸命に動きつつ、
語り部をこなす【助手】役が居る。誤解を恐れずに言えば、シャーロック・
ホームズ的、非常にトラディショナルなミステリー構成なのだが、それらを
現代的なアイテムに見事にアダプト。この手法は正に「絶妙」、怪しい人間
が何人も出てくるのだが、僕のスキルでは最後まで全く犯人が解らない。
久しぶりに「ミステリー」を堪能させていただいた。
何よりも主人公が魅力的。
設定は「ラスベガスでも評判を呼んだ元マジシャン」で、ケレン味たっぷり
のいかがわしくもクレバーな男。捜査過程で時折マジックを仕掛けるのだが、
その描写はまるで目の前でマジックを見ているかのような臨場感。もしかし
たら、東野センセには今マジックブームが来ているのかもしれない、とか思
った。
ある意味で東野圭吾の最も魅力的な部分が詰まった【ザ・ミステリー】。
気合いの入ったミステリーが読みたい人は、是非ご一読いただきたい。
・・・シリーズ化、あるかも。
この一作で終わらせるには勿体ないキャラクターが少なくとも1人は居るし。