#忍炎
G SPIRITS BOOK vol.15としてリリースされたのは、なんとグレート・ムタ
の評伝。評伝と言っても、著者は武藤敬司だから、ある意味「自伝」でも全く
差し障りは無い(^^;)。プロレスファンだけが解っていれば良いニュアンス。
グレート・ムタはアメリカ遠征中の武藤敬司がプロモーターの要請に従って
顔面にオリエンタルなペイントを施したキャラクターを演じたのが始まり。
アメリカで大ブレイクしたキャラを日本でも、ということで新日本のマット
にも登場したが、そこからムタを完全な【別人格】としたところが武藤の賢
さであった。
武藤敬司の自伝的な作品はこれまでにもあったが、面白いのはコチラがほぼ
グレート・ムタにのみ注視してタイムラインを描いていること。こういうア
プローチの出来るプロレスラーは、やっぱり武藤敬司しか居ない気がする。
正直、そのあまりの天才ぶりの所為で僕は武藤ファンだったことは無いのだ
けど、プロレスラーとしての上手さと凄さ、さらにその魅力を認めないワケ
にはいかない。それがムタになれば尚更で、これまで印象的だったムタの試
合の殆どが武藤の口から解説されていることに大きな価値がある。
今現在、武藤敬司はNOAHでGHCヘビー級のベルトを巻き、エースとして活
躍している。この状況が終わった時、再びムタが降臨するかもしれない。
グレート・ムタ、桜庭和志と試合したら面白いと思うんだけどなぁ・・・。