嗤う淑女 二人

#最狂タッグ


▼嗤う淑女 二人 / 中山七里(Kindle版)

中山七里「嗤う淑女」シリーズ第三弾
基本、僕のブックレビューはなるべくネタバレしないように書いているつ
もりなのだが、さすがにコレは少々ネタバレしないと書けないレビュー。
気になる人はココで読むのを止めて欲しい(^^;)。

『悪女王』こと蒲生美智留がまたもや降臨。今回は単独行動ではなく、と
んでもないタッグパートナーを伴って現れた。なんと有働さゆり(!)。
カエル男であの古手川刑事をボコボコにした殺人マシーンが、よりにもよ
って美智留の側に。二人のサイコパスが、とんでもないレベルの連続殺人
を淡々と実行する・・・。

・・・いや、さすがにちょっと怖すぎ(^^;)。
全5篇連作短編だが、巻き起こる殺人事件はどれも凶悪グロく、ちょ
っと吐き気を催すほど。何よりも怖いのが、どの犯罪も下手すれば実行可
能なのでは?と思わせるほどのディテールの深さ。もし自分がその場に居
合わせたら、とか考えると、本当にゾッとする。

お得意の「どんでん返し」もしっかり健在。各話で必ずどんでん返しを用
いたオチが用意されているし、ラストに関しては本気で唸った。今後続い
て行かざるを得ない物語が、既に楽しみでしょうがない状態。

好きだなぁ、このシリーズ。早い段階で続編が出るといいんだけど。