INOUE vs BUTLER

#会場規模


年末の開催が噂されていた井上尚弥四冠戦正式決定
2022年12月13日、対戦相手はWBO世界バンタム級王者ポール・バトラー
IBF・WBC・WBAスーパー同級世界王座を保持する井上が、この試合に勝利
すれば日本人初四団体統一王者に。日本ボクシング史に残る日になることは
もう間違い無い・・・のだが!

問題は会場
有明アリーナは新しい会場だが、キャパシティはたった15,000
それでなくてもチケットの取れない井上の試合なのに、こんな狭いところで
やらなくとも・・・と思ってしまうのは僕だけではあるまい。

さらに、今回はdTVひかりTV独占配信
別にどこが配信しようと構わないのだが、どうせならアカウントを持ってい
るところ(AmazonとかAbemaとか)でやってくれると助かったのに(^^;)。
取り敢えず開催までにdTVのアカウント作るしかないな、こりゃ。

・・・まさか、負けないよね、絶対

PXB PHOENIX BATTLE 91

#漢


国際式ボクシングに転向した元K-1王者武居由樹5戦目王座戦
OPBF(東洋太平洋)スーパーバンタム級タイトルマッチだが、この興行
Abemaで生中継されたので、なんとなく確認してみた。

武居は圧巻の内容で王者を圧倒し、ボクシングでもタイトルを獲得
近い将来、世界戦に打って出れるポテンシャルを魅せてくれた。が、
今日の主役は正直武居では無かった

セミファイナル、スーパーフェザー級8回戦
大橋ジムの最古参、40歳岡田誠一と、43歳高畑里望の一騎打ち。
キャリア的にもランキング的にも、負けた方が引退を余儀なくされる一戦
コレが、もの凄い熱戦となった。

・・・とにかく、高畑熱かった
180cmの長身ながら、見事にシェイプされた身体。しかし、頭は白髪
目立つ。格的には3歳年下で日本王者経験者の岡田が上なハズなのに、2R
に岡田から見事なダウンを奪った高畑。こうなると俄然応援したくなる。

実際、1Rから7Rまでの全てで、試合を支配したのは高畑
あと3分岡田の攻撃を凌げば、おそらく判定で勝利出来たのだが、最後は
岡田の強打を浴びて無念のKO負け逆転した岡田もまた凄かった。

何の予備知識も無いオヤジボクサー同士の試合。
にも関わらず、試合終了後は感動が抑えられずに思わず号泣してしまった。

こないだの3150FIGHT同様、全試合でインパクトを残した興行。
Abemaボクシング中継、マジで凄く良いと思います!

3150 FIGHT vol.3

#大成功の客寄せパンダ


Abema生中継されていた亀田興毅興行『3150 FIGHT vol.3』
G1の長野大会とどちらを観ようか迷ったのだけど、アチラは後でも観ら
れる、と判断。まぁ、G1のメインの時はチャンネル変えたけど。

話題になっていた皇治エキシビションに関しては、相手のヒロキング
以外を話題にする必要が無いくらい寒い試合だったが、この試合を目当
てに会場に足を運んだ人・Abemaの配信を観た人が多々居たかと。

おかげで、通常光の当たることの無いボクシング4回戦・8回戦といっ
アンダーカードが堪能出来たのは嬉しい誤算だった。特に中盤で行わ
れた福永宇宙vs山下賢哉の試合は凄まじく、この試合とメインで行われ
日本ヘビー級王座決定戦の2試合で充分に満足した。

正直、選手としては「最低」だった亀田興毅だが、プロモーターとして
才能は認める。試合内容の陳腐さで賞味期限が切れかかっているキッ
クボクサーを上手に客寄せパンダに使い、才能あるボクサーたちをプレ
ゼンする、という手法は悪く無い。

皇治はこの試合でまた株を下げたけど、あと1〜2回は使えそうな余力は
残っている。だって、まだ結果としてKO負け・一本負けが無いのだから。
次はぜひ総合で客寄せを。あ、プロレスのセンスは無さそうなので、来
ないでください、マジで。

IOKA vs NIETES 2

#THE BOXING


TBSの生中継にて、WBO世界スーパーフライ級選手権をライブ観戦。

王者井岡一翔に挑んだのは、3年7ヶ月前井岡に土を付けている元王者
フィリピンのドニー・ニエテス。井岡にとってはリベンジマッチであり、
一度勝利しているニエテスにとっては王座返り咲きの絶好のチャンスである。

2年前の田中恒成との一戦以来、僕の中で評価が爆上がりの井岡。
井上尚弥のような派手さこそ無いモノの、しっかりしたディフェンスと、
絶対に自分のペースを崩さないメンタルの強さは、ある意味ボクサーの
完成形と言って過言は無い。今日ももちろん期待して観たのだが・・・。

・・・唸った
井岡は接近戦に持ち込みたいニエテスの攻撃を悉くいなし、丁寧にを突い
て距離を稼ぐ。時折炸裂するボディと左フックのコンビネーションは確実に
ニエテスにダメージを与える。何が凄いのかと言うと、井岡がこの攻撃を
しっかり12Rに渡って続けたこと。恐ろしいスタミナである。

もちろんフルマークの判定、しかもジャッジの一人が12点差を付ける程の
ワンサイドゲームで井岡は五度目の防衛に成功、完璧なリベンジを果たして
魅せた。今日の井岡は間違い無く『THE BOXER』だった。

今後は他団体王者との統一戦を目指す意向の井岡だが、井上尚弥が階級を上
げるのを待ってバンタム級に転向するのもいいかもしれない。今の井岡一翔
と、ドネアカシメロが闘ったら、井上とは違うジャンルの名勝負を残しそ
うな気配。どうあれ楽しみだな、今後も。

ALI vs INOKI

#MMAの始まり


▼アリ対猪木–アメリカから見た世界格闘史の特異点 / ジョシュ・グロス

以前からずっと読みたいと思っていた本をようやく入手。
日本では色々な作品で語られている【世紀の一戦】アントニオ猪木
モハメド・アリ異種格闘技戦を、アリ側・米国側の視点に立ち、その
実現の背景から試合内容その後に及ぼした影響までが細かく記述され
ているドキュメンタリー

この試合のことを考える度に、「ボクシングの”現役”世界ヘビー級王者」
が、【”真剣勝負”の他流試合】に臨んだ『奇跡』を意識せざるを得ない。
今では絶対にあり得ない状況であり、こんなことを「やりたい!」と言
える世界王者が存在するのなら、心の底から応援したいくらい。それく
らい、モハメド・アリは今を以て特別であり、唯一無二。だからこそ、
アリ側から書かれたドキュメントを、しっかり読んでみたかった。

・・・その希望は、しっかり叶った
あの異様な試合は、アントニオ猪木はもちろん、モハメド・アリも自ら
が望んだ闘いであった、ということが感じられたのが本当に嬉しいし、
その後に世界的に発展していくUFC・PRIDEを始めとする【MMA】
大きな影響(ほぼ反面教師ではあるが)を与えた事実も嬉しい。

解説柳沢健氏は、この作品を「1976年のモハメド・アリ」と評した。
出来れば氏の名著である「1976年のアントニオ猪木」と併せて読むこ
とをオススメする。

なんちゃらジュニアとは、レベルが違うんだよ、アリは。