2022・G1-32 武道館1/3

#G1CLIMAX32


新日本プロレス『G1 CLIMAX 32』武道館三連戦初日
棚橋の決勝トーナメント進出が絶望になった段階で完全に興味を失った
今年のG1。今の新日本のマッチメイカーさんと心を通わすのは、おそら
く無理だと判断せざるを得ない。

ということで、本日は各ブロックの1位通過者が決定。

Aブロックオカダ・カズチカBブロックタマ・トンガで、明日の
セミファイナルでこの二人が対戦。よっぽどの事が無い限りオカダの勝ち
は固そうな気配。

Cブロック内藤哲也Dブロックウィル・オスプレイ
この二人のシングルに全く覚えが無いので、おそらく初対決ということに
なると思うのだが、この勝敗予想はちょっと難しい。・・・内藤が行く?

もう誰が優勝しても構わないけど、決勝に残った日本人選手が優勝、かな?
さすがにドームのメインを外国人対決にするのは勇気が要るし・・・。
もしそういう結果が出たら、逆に新日本プロレスを見直すかも(^^;)。

伏魔殿のポリスマン

#JUDO


米国『グラップリング・マスター』と称される元プロレスラー・柔道家
“JUDO”ジン・ラベール氏が逝去。享年89の大往生。

UFCに出場したロンダ・ラウジーコーチとして有名になったが、古く
からのプロレスファンなら誰でもその名前を知っている【顔役】

かつてマイク・ラベールがプロモートしたLANWA HOLLYWOOD
ポリスマンであり、バックボーンである柔道の腕前は五輪レベル
旧オリンピックオーデトリアムでは、ジンに逆らう選手は皆無だったと
いうまことしやかなウワサが。

日本との繋がりも深く、旗揚げ直後の新日本プロレスと提携し、ハリウ
ッド・ブロンドス等の渋めのレスラーをブッキング。そして何よりも、
伝説の『猪木vsアリ』レフェリーを務めた事実は、その後彼の名前を
世界的なモノにした。

力道山時代から【伏魔殿】と称されたロスマット
しかし、新日本・WWEを含む現在のメジャーと呼ばれる団体はある意味
ロスマットの拡大解釈。良い意味での胡散臭さが溢れているので、今改
めて各種文献を読み返すと本当に興味深い。そういう団体で、言うこと
を聞かない選手・・・マスカラスも含まれていたとか・・・を実力で従わせる、
というのが恐ろしい。

その実績に感謝しつつ、謹んでご冥福をお祈りいたします。

ちなみに、ジンのフルネームを英語で書くと『Gene LeBell』となる。
この名字を「ラベール」と読むか、「ラーベル」と読むかが悩ましい
ところ(^^;)。個人的にはラベールの方がしっくり来るんだけど。

2022・G1-32 名古屋2連戦

#G1CLIMAX32


新日本プロレス『G1 CLIMAX 32』、名古屋・ドルフィンズアリーナ
行われた2連戦をNJPW Worldにて。中盤の天王山的な二日間で、ココ
での勝敗はかなり重要

今回の注目はやっぱり初日のメイン、棚橋弘至ザック・セイバーJr.
の一騎打ち。よりによってヘナーレ戦を取りこぼしている棚橋は、他と
違って次の一敗が致命傷になりかねない。

しかし、相手はザック。勢いでは完全に棚橋の上を行き、ここまでは
危なげなく2連勝。実際、ザックは得意の複合関節技で試合の大部分の
ペースを握り、棚橋を絶体絶命のところまで追い込んだのだが・・・。

内藤戦に続き、説得力抜群の丸め込みで勝利したのは棚橋
若い頃から10年選手のような試合をしてきた棚橋だが、今の時代に
攻めるだけ攻めさせて一瞬の隙を突く、というクラシカルなプロレス
満場を納得させられるのは、棚橋弘至を於いて他に無い気が。

今大会、勝利した試合の終了後、対戦相手と語るシーンが出る棚橋。
内藤もザックも同じような負け方をしているが、妙に納得した表情
魅せているのが印象的。新日本50周年の今年、G1を取るに相応しい
選手はやっぱり棚橋弘至であるべき、という思いがまた強くなった。

・・・そして、連敗の内藤も今日遂に片目が開いた
星取り状況を見ると、脱落のボーダーライン3敗かな?まだ全員に
チャンスがあるのが凄いな、Dブロック

FMWをつくった男たち

#インディ創世記


▼FMWをつくった男たち / 小島和宏

ちょうど1年前バカ売れした『W☆ING流れ星伝説』の著者であり、
“僕らの週プロ記者”こと、小島和宏の最新作。

大仁田厚が5万円で旗揚げし、今に続く日本のインディプロレス団体
の祖となったFMW。その旗揚げ前後から、最初の川崎球場大会開催
までの2年間に奮闘した【大仁田厚以外】のFMW関係者・・・レスラー・
フロントを問わず・・・にスポットを当て、FMWが大ブレイクした要因
を探って行く、というノンフィクション。

FMWで本を出す、と考えた時、大仁田厚を除外する、という手法を、
小島氏以外の誰が実行できるのか?という事実がこの本の全てだと
思う。同じ事を思いついた人もおそらく居ると思うが、小島記者で
なければこれだけ広範囲に取材出来ないし、取材が出来たとしても
そこからとびっきりのエピソードを引っ張り出すことは絶対に出来
ない。これこそが「職人の仕事」だと思う。

正直、熱量に関しては「流れ星伝説」の方が高いかも(^^;)。
小島記者本人が「W☆INGの方が思い入れがある」と言っているから、
それはもう仕方の無いことなのだが、ちょっと残念だったのがアチラ
との『束』の差(^^;)。もっと莫大な文章量を楽しみたかった、とい
うのが正直なところ。

この本は以前レビューした「憧夢超女大戦」「W☆ING流れ星伝説」
併せ、【平成プロレスドキュメント三部作】最終作という位置づけ。
次が欲しいんだけどな、マジで。

2022・G1-32 後楽園2連戦

#G1CLIMAX32


新日本プロレス『G1 CLIMAX 32』、東京・後楽園ホール2連戦
今回もサムライTVの生中継。今年のG1、4ブロック制の弊害が出たのか、
いわゆる「捨て日」の存在が。昨日・今日の大会が正にソレで、ホール
での興行でなかったら惨憺たる入りになっていたかも・・・。

この2連戦に関しては、ちょっと問題提起をしようかと。
初日のメインでデビッド・フィンレーと闘ったジュース・ロビンソン
ついて。

この試合、主役は間違いなくフィンレー
前半をジュースが攻めに攻め、終盤で意地を魅せたフィンレーが大逆転、
というステレオタイプな展開だったのだが、コレがピリッとしない

思うに、ジュースがヒールをやるのはまだちょっと早いのでは?という。
とにかく前半、ジュースは意識して極悪ファイトを展開したのだが、
ソレが全く沸かない。悪い言葉使いも取って付けたようだし、反則行為
も正直中途半端。というか、天性のベビーフェイスをヒールターンさせ
ることに無理があったのではないか?

終盤、おそらくダレを感じたフィンレーが「なんとかせねば!」と奮起
したおかげで、試合はそこそこまとまったが、残念ながらG1のメイン
してはかなり物足りない。う〜ん・・・。

ジュースの才能は以前から認めているのだが、適材適所を考えるべき。
オスプレイとのシングルで、振り切って残虐ファイトを展開すれば払拭
出来るかもだけど、ジュースには似合わない気も。困ったな、コレ(^^;)。