調子に乗って松村比呂美作品をもう一つ。
他に比べてタイトルがいちばん普通だったこの作品を選んでみた。
主人公は3名。もちろん女性。もちろんいろいろワケあり(^^;)。
どんなワケがあるのか、を書いてしまうと完全なネタバレになってしまう
ので、詳細は省くしか無いのだが、女性特有の冷酷さが要所をチクチク突
いてくる流れは本作でも健在である。
タイトルにもちゃんと意味があり、三人三様の「幸せのかたち」が描かれ
ているのは間違い無いが、読了後にもう一度考えてみるとソレが非常に歪、
ということに気付く、という、良い意味で意地悪な構成。
しかし今回はちょっとだけ食い足りなかったかも。どうせならもっと強烈な
ラストでも良かったし、なんならあと30ページくらい長くても良かった気が
する。それだけ退屈せずに一気に読める佳作、ということだとは思うが・・・。
とはいえ、サイコテイストのサスペンス好きにはかなりオススメ。
やっぱりハマったな、この作家。