調子に乗って大倉崇裕の別作品を一気読み。
煽り文句は”ユーモアミステリー”、しかしタイトルからは社会派の香りが・・・。
これはきっと面白い!と判断し、取り敢えず購入してみた。
こちらも連作短編集。
・・・ユーモアミステリーで社会派なのは間違っていなかったのだが、この作品
に関しては“不動産ファンタジー”というのがしっくり来る。起きる事件はそれ
なりに深い闇があり、結構考えさせられる内容だったりするのだが、とにかく
限りなく優しい女性と限りなく頼りになる男性(?)のコンビネーションが
潔くも清々しい。
第一章で明らかになる設定で「はぁ?」とか思う人が半分は居ると思うのだけ
ど、そうならなかった人は確実にハマると思う。この手の作品としては珍しく、
読後に感じるホッコリ感は大したモノ。
大倉崇裕の作品には共通した世界観アリ。文体はシリーズごとに全く違うにも
かかわらず、どれも安心して読めるから不思議。
・・・完全にハマったかも!