#インディ創世記
ちょうど1年前にバカ売れした『W☆ING流れ星伝説』の著者であり、
“僕らの週プロ記者”こと、小島和宏の最新作。
大仁田厚が5万円で旗揚げし、今に続く日本のインディプロレス団体
の祖となったFMW。その旗揚げ前後から、最初の川崎球場大会開催
までの2年間に奮闘した【大仁田厚以外】のFMW関係者・・・レスラー・
フロントを問わず・・・にスポットを当て、FMWが大ブレイクした要因
を探って行く、というノンフィクション。
FMWで本を出す、と考えた時、大仁田厚を除外する、という手法を、
小島氏以外の誰が実行できるのか?という事実がこの本の全てだと
思う。同じ事を思いついた人もおそらく居ると思うが、小島記者で
なければこれだけ広範囲に取材出来ないし、取材が出来たとしても
そこからとびっきりのエピソードを引っ張り出すことは絶対に出来
ない。これこそが「職人の仕事」だと思う。
正直、熱量に関しては「流れ星伝説」の方が高いかも(^^;)。
小島記者本人が「W☆INGの方が思い入れがある」と言っているから、
それはもう仕方の無いことなのだが、ちょっと残念だったのがアチラ
との『束』の差(^^;)。もっと莫大な文章量を楽しみたかった、とい
うのが正直なところ。
この本は以前レビューした「憧夢超女大戦」「W☆ING流れ星伝説」と
併せ、【平成プロレスドキュメント三部作】の最終作という位置づけ。
次が欲しいんだけどな、マジで。