病む月

▼病む月 / 唯川恵(Kindle版)

お約束になってきたKindleストアリコメンド購入
唯川恵という作家はもちろん初。タイトルが凄く印象的だったので購入。

ヒューマン系短編集であり、全10篇を収録。主人公は基本ワケアリの女性
ばかり。共通項は舞台が石川県金沢市である、ということ。
・・・ちなみに金沢の人はアタマに“石川県”を付けると何故かソレを否定する
傾向アリ(^^;)。僕の友だちだけかもしれないけど(^^;)。

こちらの作品もオチを読者に想像させるタイプ。全体的に物語のトーンは暗く
サイコサスペンス寄りの話が多々。エピソードのその後を考えると若干惹いて
しまう(^^;)のだが、どれもそこまで想像させてくれるくらいのレベルである、
ということ。文章に淀みが無く、スルスル読めるのもポイントが高い。

印象に残ったのは最終話「夏の少女」
他と同様に暗い話ではあるが、最後の最後で爽やかな気分にさせてくれる。
ラストだけこういうエピソードにする、というある種のあざとさを、逆に
微笑ましく思う。こういうスタイル、キライじゃないです。

今年は金沢に出張する予定あり。観光資料としては殆ど役に立たなかった(^^;)
が、名前の出て来た繁華街には行ってみようかと。あと、ガスエビ食いたい!