ギロチンピエロ

▼ギロチンピエロ / 鮫島健太(Kindle版)

飛行機に乗る前にKindle Unlimitedよりチョイス。
鮫島健太とは、おそらくインディーズ系の作家であり、Kindleストア内に
いくつかのホラー作品が。コレに関しては福岡-東京間で余裕で読み切った。

全3篇からなる短編集。
どのエピソードも舞台は僻地の山村であり、どうやら同じ「村」の話。
それなりに不気味な話なのだが、起こる事件がマチマチで統一感に欠けて
いるのが残念。内容も正直かなり無理があり、故にリアリティも希薄。
このあたりが今後の課題になっていくんだろうなぁ、きっと。

しかし、タイトルロールの「ギロチンピエロ」に関してはかなり読み応え
を感じた。いじめられっ子だった子どもの精神がどんどん残酷・残虐になっ
て行く様には戦慄したし、ちょっと強引なオチも充分に納得出来たので。

Unlimitedにはインディーズ系の作家の作品が多数登録されているから、
以前より「宝探し」のハードルが低くなった。なんつったって読み放題
ので。晴海まどかのような作家に、またどこかで出会えるといいんだけど。