プロレス関係のMOOKは多々読んでいるのだが、その中でもコレは特殊。
フォーカスされているのは1990年代に「VALIS」というブランドから発売
されていたセルビデオシリーズ「闘魂Vスペシャル」。著者の一人として名
を連ねている小路谷秀樹氏とは、そのVALISの社長であり、レンタル全盛時
のAV業界を席巻した映像クリエイター。つまり、闘魂Vの制作当事者自らが
同シリーズの秘話を語る、という作品である。
プロレスの中でも相当にニッチな世界なハズなのだが、小路谷監督の談話に
イチイチ頷ける自分にまず驚いた。つまり、僕は闘魂Vスペシャルシリーズ
作品をかなり観ている、ということ。確かに今でもきっと部屋を探せば何本
かのVHSパッケージを発掘出来ると思う。映像メディアといえばVHSしか無
かった時代。当時の販売価格3,800円というのは衝撃だったが、正味30分尺
と考えると、決して安くは無い。当時はかなりの薄給(^^;)。にも関わらず、
こういうビデオに金を惜しまなかった気がする。
小路谷監督の語るところによると、「闘魂Vスペシャル」の素材は、会社を
畳んだ時に新日本プロレスに権利ごと売却しているらしいのだが、新日本内
で行方不明になっている(^^;)とか。発掘出来れば確実に配信サービスである
新日本プロレスワールドの目玉になる。ぜひ探し出して欲しい。
正直、かなり楽しめました! いい企画だな、このMOOK。