#元祖暴露本
こないだ仕入れた例の稀覯本、文庫の3冊を一気に読んだ。
『門茂男のザ・プロレス』シリーズの3冊で、タイトルはそれぞれ「力道山の
真実」、「馬場・猪木の真実」、「群狼たちの真実」。著者の門茂男とは、
力道山時代に東スポでプロレス担当記者として活躍し、力道山没後は日本プロ
レスコミッションで長い間事務局長を務めたバリバリのインサイダー。
佐山サトルの「ケーフェイ」やミスター高橋の「流血の魔術」以前に書かれた
プロレス内幕暴露系の元祖で、オリジナルは「門茂男のザ・プロレス365」と
いう8冊の単行本。この角川文庫版は、そこからの抜粋である。
ここまで長い間プロレスを観ているから、仮に暴露本を読んでも今さら何も感
じない僕だが、多感な頃に365を読んだ時、そりゃあもうアタマに来た(^^;)。
小学校高学年くらいで『暗黙の了解』という概念(^^;)が染みついていた僕だ
が、これが「本」として流通している、という事実が気に食わず、完全黙殺し
ていた少年期(^^;)。熱かったなぁ、あの頃は。
今読み返すと、暴露の部分も後にいくらでも出てくる他の作品に比べれば全く
大したことは無い。逆に【日本プロレス】という会社の経営に纏わる真実の部
分は今でも興味深く読める。こりゃ大人になった、ということでいいのかな?
この抜粋版も絶版であり、今では入手困難。
もし叶うのであれば、オリジナルの365全巻をもう一度しっかり読みたい。
復刊ドットコムあたりでなんとかしてくれないかなぁ・・・。