能面検事の奮迅

#無表情


▼能面検事の奮迅 / 中山七里(Kindle版)

中山七里「能面検事」続編
シリーズ化を望んでいて作品だが、4年近くも空けられるとさすがに前作の
内容があやふや(^^;)。コレを読む前にざっと読み返しました、前作(^^;)。

大阪地検エースにして「能面」の異名を取る一級検事不破俊太郎が今回
挑むのは、森友・加計問題をモチーフにした収賄疑惑。リアルな事件の方は
底が丸見えの底無し沼だったが、コチラは悲しい人間ドラマを絡めた見事な
ミステリー。お得意の「どんでん返し」が、やたらに大きなスケールで迫っ
て来たのだから凄い。

検事が主役のストーリーと言えば、代表的なのはTVドラマ「HERO」
アチラは基本ファニーな空気に包まれているが、コチラはストイックでクー
ルなイメージ。しかし、【真実の追究】を一義に考えているところは共通し
ており、そこに痛快さ清涼感がある気がする。

・・・で、考えてみた
もし、正義感のカケラも無いザ・悪徳天才検事が主人公の作品があった
ら、それは大層魅力的なのではないか?と。そういう作品が書けるとすれば、
それはもう中山七里を於いて他に居ない気がする。やってくんないかなぁ、
そういうの♪