花咲舞が黙ってない

▼花咲舞が黙ってない / 池井戸潤(Kindle版)

池井戸潤人気シリーズが、遂にタイトルロールでリリース。
同名のテレビドラマも続編の待たれる傑作であり、コレはシーズン3
制作も近いか?とか思ったのだけど、ちょっと問題アリ(^^;)。だって・・・。

銀行トラブルシュートモノ連作短編集で、無論いつもの通りメチャクチャ
面白い。全7話、捨てエピソードの類が一切無く、しかも各話を微妙にリンク
させることで、あたかも長編を読了したかのような手応え。池井戸潤の魅力
全開と言って過言の無い作品なのは絶対に間違い無い。しかも映像向き(^^;)。

じゃあ、ドラマ化になんの問題があるのか?と言うとだね・・・。
同じく大人気の銀行ドラマの主人公のあの人が・・・かなり重要な役で出てき
ちゃうのだから、ちょっと映像にするのは無理な気が(^^;)。なんつったて
こちらは日テレ系、向こうはTBSの日曜9時作品。6チャンネル側の偉い人
の大英断があり、尚且つやたらと忙しい昨年の大河主演俳優のスケジュール
が押さえられなければ・・・。やっぱ無理かなぁ(^^;)。

そういうワケである意味残念なのだが、作品にはなぁんの問題も無い(^^;)。
池井戸潤の真骨頂、お楽しみあれ!

獣神サンダー・ライガー自伝(上)

▼獣神サンダー・ライガー自伝(上) / 獣神サンダー・ライガー

“リビングレジェンド”という言葉が誰よりも相応しいプロレスラー、
獣神サンダー・ライガーの自伝。新日本プロレスのスマートフォンサイト
で連載されていたインタビュー集を加筆・訂正し、さらに素顔の山田惠一
時代を加えたモノ。

ライガーが山田惠一としてデビューしたのは1984年のことだから、その
キャリアは30年を余裕で超えている。同じようなキャリアの選手は他に
も居るが、決定的に違うのはライガーが今も第一線である、ということ。
例えば今、IWGPジュニアヘビー級選手権が他団体に流出するようなこと
があれば、ファンからは絶対にライガー待望論が起こるハズ。本人も認め
ている通り、体力や技術では今の若い選手には及ばないが、そういうもの
を超越した絶大なる「信用」ファンから勝ち取っているところが凄い。
そしてその状況は日本だけでなく、プロレスのある世界のあるゆる国に及
んでいるのだから、これを生ける伝説と呼ばずになんと呼ぶのか・・・。

・・・ライガーのことならもうエンドレスに書き続けることが出来るのだが、
そうなると下巻で書くことが無くなってしまうのでこのあたりで。つまり
この作品はそんなレジェンド、ライガーが語る自らの半生。自身が最高の
プロレスラーなのに、感覚は僕らと同じプロレスファンそのまま。僕らが
想像するだけだしか出来なかった「夢のカード」を、ライガーがどれだけ
実現してくれたか・・・。そんな人の話がつまらないワケが無い。

20年以上前、ある作家がライガーのことを「正しいプロレスラー」と表し
た。“正しい”という言葉の捉え方は人によって違うが、ライガーを正しい
プロレスラーとすることに異論を唱えるプロレスファンはおそらく一人も
居ない。

文字通り、「神」の言葉。読み終わればきっと、誰もが信者になっている。
・・・とにかく早く下巻を! いつなんだ、発売日(^^;)。

プロフェッション

▼ST プロフェッション / 今野敏(Kindle版)

3年前の夏に約1ヶ月シリーズ全12作を読み終えるほどハマった、
今野敏STシリーズ。久々の新作、と言いたいところだけど、実際には
去年の3月にリリースされていた模様(^^;)。Amazonのリコメンドは優秀
なのに、どうしてコレをお知らせしてくれなかったんだろうねぇ(^^;)。

それはともかく、今回フィーチャーされるのはやっぱり「美しきプロファ
イラー」こと青山くせ者揃いのSTメンバーの中でも、突出した個性で
人気の青山が、思わず唸ってしまうほどの超洞察力を披露。それを百合根
赤城と言ったお馴染みのSTメンバーが切れ味鋭くサポートするのだから、
面白く無いワケが無い。

とはいえ、問題が無いワケでも無い(^^;)。
これまでの作品に比べると、ややあっさりしてる気が。もう一捻りしてく
れると“ザ・今野敏”的な世界観が感じられると思うのだけど・・・。

まぁ、それでもエキサイティングな警察小説であることは間違い無い。
これまでSTを読んできた人たち、特に青山ファンは必読!

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水族館ガール4

▼水族館ガール4 / 木宮条太郎(Kindle版)

昨年の今頃、シリーズ3冊一気読みした木宮条太郎「水族館ガール」
シリーズ最新作がリリースされてたようなので、さっそく購入。相変わら
ず表紙のイラストカワイイ

久しぶりなので舞台設定を思い出すのに時間がかかるかと思われたのだが、
数ページ読んだだけですぐに復活。知らぬ間に中堅の位置まで上り詰めた
主人公・由香が、更に飛躍する段階を切り取った物語となっている。

今回の主役はほぼペンギン。いろいろな水族館でアイドルの地位を欲しい
ままにしているペンギンの飼育に関する蘊蓄が凄まじいまでのリアルさ
描かれる。圧倒され続けた挙げ句、篇のラストでは号泣する始末。このシ
リーズってこういう感じだったっけ?とか思わず。

しかし、オーラスあたりに詰め込まれた由香と先輩・梶との恋物語や、お
待たせのニッコリー登場などは、思わずニヤッとしてしまう程の爽やかさ
・・・行きたくなっちゃったよ、水族館に(^^;)。

とにかく、特殊業務モノとしては読み味の良い佳作。来年の今頃には、新
しいエピソードが読めるといいなぁ・・・。

風味さんのカメラ日和

▼風味さんのカメラ日和 / 柴田よしき(Kindle版)

タイトルだけでサクッと購入してしまった小説。
もちろんカメラバカとしてのチョイスで、特に期待してたワケでも無かったの
だけど、これが・・・。

カルチャースクールのカメラ講座を舞台としたヒューマンミステリー。
しかし内容はかなり「撮影術」に偏っており、専門用語もバシバシ飛び出す。
かといって決して難しい内容ではない。どころか、その専門用語が非常に解り
やすく解説されているから、デジタル写真撮影術の指南書としてかなり優秀。
更に言うのなら、「写真を撮る」ことに対する心構え・・・いわゆる精神論・・・の
部分は、これまで読んだどんな写真関係の本よりも心に刺さったのだから、
これから本格的(?)に写真をやろう!と思っている人には最高のガイドブッ
になるかもしれない。

柴田よしきという作家は初めてなのだけど、調べてみると著作は多々。それも
ハードなミステリー系を書いている女流作家さんらしい。
・・・とするなら、この作品はかなり特殊なジャンルに入る気がするなぁ(^^;)。
ただちょっと気になるので、他の作品も読んでみることにします。
そして、この作品の第二弾にも期待。まだエピソードの出てこない人が2〜3人
いるので、是非!

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