2022・G1 CLIMAX 32 優勝予想

#G1 #G132


まもなく開催となる新日本プロレス真夏の祭典『G1 CLIMAX 32』
今年は4ブロック・全28名参加と規模が大きく、見応えもありそうなのだ
が、もう昨年のような全戦レビューは無理、と判断(^^;)。そこそこ仕事
も入ってるし(^^;)。なので、今のウチに優勝予想など。

【Aブロック】
初参加のトム・ローラージョナが注目だが、コレはオカダ・カズチカ
抜け出さなければ許されない雰囲気。

【Bブロック】
今や文字通り「世界のトップ」であるジェイが居るが、IWGP王者がG1を
取るといろいろ問題が(^^;)。でもまぁ、ブロックは突破するかな?

【Cブロック】
普通に予想すればザック内藤だけど、観客動員数減少などに悩まされる
今の新日本を救えるのはもうこの男しか・・・。棚橋弘至、出番。

【Dブロック】
実力的に抜きん出ているのが信悟オスプレイ。しかし、このブロックは
伏兵の勝ち上がりに期待。ファンタズモが行きそう。

【準決勝】
オカダ・カズチカ vs ジェイ・ホワイト×
棚橋弘至 vs エル・ファンタズモ×

準決勝でオカダがジェイを破って雪辱するところがポイント。この試合
でオカダがタイトル挑戦の権利さえ取れば、後はどうにでも展開できる。
棚橋とELPは、どんな展開になっても名勝負になりそうな予感。

【決勝】
棚橋弘至 vs オカダ・カズチカ×

新日本50周年記念のG1が、もしこのカードになったらもう涙ものの展開。
こういう時こそ、エースが存在感を示すべきだし、個人的にも来年のドーム
世界王者になるタナの姿が観たい。

2022・G1 CLIMAX 32、今年の優勝は棚橋弘至!という予想で!

“館長” 青柳政司

#誠心会館


初期のFMW新日本プロレスプロレスリング・ノア等で活躍していた
空手家・プロレスラー青柳政司さんが永眠。死因は今のところ明らかに
されていない。享年65

現役プロレスラーとして活動中だった故人に敬意を表し、ここからは敬称
を略させていただきます。

・・・館長『日本人同士の異種格闘技戦』という概念を作った人。
もし館長が空手家として大仁田厚の前に立たなければ、後のFMWブーム
あり得なかったし、その後新日本に参戦してくれていなければ、越中詩郎
の再ブレイクも無かった、と断言出来る。

そして青柳政司は、誰よりもプロレスが好きだった・・・気がする。
自分より一回り身体の大きい選手に蹴り突きだけで果敢に挑み、気持ち
いいくらい鮮やかに玉砕する。プロレスの歴史を鑑みると、空手家は基本
「敵」でしか無かったが、青柳政司本人と、館長が率いる誠心会館が排出
した選手たちは、最初からしっかり“プロレスラー”だった。

館長の最大の功績は、プロレスのリングに「独特な緊張感」を持ち込んで
くれたこと。自信の技術を信じ、その上でプロレスとプロレスラーをリス
ペクトし、真っ向勝負で相手の技から逃げない空手家。こんな選手を、
好きにならないワケが無い

館長、ちょっとだけ早いです・・・。
まだまだリングで闘う館長の姿を観ていたかった。少しだけ休んで、また
強烈な蹴りを魅せてください。だからまた必ず、どこかで。

ALI vs INOKI

#MMAの始まり


▼アリ対猪木–アメリカから見た世界格闘史の特異点 / ジョシュ・グロス

以前からずっと読みたいと思っていた本をようやく入手。
日本では色々な作品で語られている【世紀の一戦】アントニオ猪木
モハメド・アリ異種格闘技戦を、アリ側・米国側の視点に立ち、その
実現の背景から試合内容その後に及ぼした影響までが細かく記述され
ているドキュメンタリー

この試合のことを考える度に、「ボクシングの”現役”世界ヘビー級王者」
が、【”真剣勝負”の他流試合】に臨んだ『奇跡』を意識せざるを得ない。
今では絶対にあり得ない状況であり、こんなことを「やりたい!」と言
える世界王者が存在するのなら、心の底から応援したいくらい。それく
らい、モハメド・アリは今を以て特別であり、唯一無二。だからこそ、
アリ側から書かれたドキュメントを、しっかり読んでみたかった。

・・・その希望は、しっかり叶った
あの異様な試合は、アントニオ猪木はもちろん、モハメド・アリも自ら
が望んだ闘いであった、ということが感じられたのが本当に嬉しいし、
その後に世界的に発展していくUFC・PRIDEを始めとする【MMA】
大きな影響(ほぼ反面教師ではあるが)を与えた事実も嬉しい。

解説柳沢健氏は、この作品を「1976年のモハメド・アリ」と評した。
出来れば氏の名著である「1976年のアントニオ猪木」と併せて読むこ
とをオススメする。

なんちゃらジュニアとは、レベルが違うんだよ、アリは。

武藤敬司、引退表明

#SPACE LONE WOLF


先週、新日本大阪大会同日にさいたまスーパーアリーナで行われたCyberFight
グループのビッグマッチ『Cyber Fes.2022』にて、NOAH武藤敬司引退
表明した。

武藤のデビューは1984年だから、単純に38年も現役を続けていることになる。
デビュー当時からその才能はズバ抜けており、早くからメインに抜擢されてい
たが、その“特別扱い”ぶりにファンが難色を示した。実際にブレイクしたのは
WCW遠征からの帰国時。そこから先は、名実共に日本プロレス界全体の主役
して活躍してきた。

僕が武藤を認めるようになったのは、実は結構最近で2000年を過ぎてから
90年代の武藤は頑なにアメリカンプロレスに傾倒しており、UWF的な流れ
期待する僕にはなんとも消化不良(^^;)。だから、あのUインターとの対抗戦
の時も、心の底から高田を応援していたりした。

今にして思えば、武藤の「凄さ」は明確に解る。
どんな相手を前にしても、確実に『自分の試合』が出来るのは、プロレスの
技術やスター性はもちろん、【強さ】でも他を凌駕していたからなのは明白。
でなければ、絶対にどこかで誰かにシュートを仕掛けられていた筈。

正直武藤敬司の40周年を観たい、という気持ちもあるのだが、身体のことを
考えると、さすがに認めざるを得ない。最後の対戦相手に誰を選ぶのか、ちょ
っと注目しておく。誰なんだろうなぁ・・・。

「猪木」

#目撃者


▼「猪木」 / 原悦生

G SPIRITSムックvol.17「アントニオ猪木を撮り続けた男」こと、カメラ
マン・原悦生氏のノンフィクション。

原さんと言えば、伝説の猪木・アリ戦における「猪木のハイキックシーン」
を押さえたカメラマン。若かりし頃から一貫して猪木を撮り続け、この本の
記述によると猪木本人から【死に際の写真】を頼まれているらしい。

この本の中には、僕も足を運び、なんならリングサイド席で観戦した試合も
多々含まれている。にも関わらず、何故かリングサイドに入っている原さん
をイメージ出来ないのは、原さんがプロフェッショナルである証拠。猪木の
格好いい写真は、おおよそが原悦生撮影の作品なのが凄い。

いわゆる「猪木本」の類は、これまで何十冊も読んで来たが、この作品は
そのどれとも違う【迫力】、そして【説得力】おびただしく溢れている
なにしろ、プロレスラーのアントニオ猪木だけでなく、政治家のアントニオ
猪木の写真を世界中で撮影したカメラマン。元新聞記者だけに文章も上手く、
氏の切り取った“猪木”という概念が、リアルに届いてくる。

ビックリしたのは、サッカーの写真でも超高名なあの原さんが、今で言う
「カメラ小僧」(^^;)だったこと。
団体の許可を取らずに勝手にリングサイドで撮影を行う高校生、なんて、今
の世では絶対に許されない。そこから今の位置まで上り詰めたのだから、や
っぱりこの人も只者では無い。

考えたくは無いが、おそらく『アントニオ猪木の遺影』原さんの写真にな
ると思う。出来ればそんなシーンは観たく無いけど・・・。