稀覯本

#一部にしか意味の無いプレミア


↓↓、こないだ某所で仕入れた絶版本4冊

文庫本3冊新書1冊
表紙を見て貰えば解ると思うが、理解出来る人にしか価値が解らない種類の本
ちなみに新書の方、その筋の取引価格は5,000円〜10,000円。普通の人なら
絶対に買わないと思う。

現状、PP袋でパッケージされている。もちろん読むつもりだけど、PPを外すこ
とさえ憚られる(^^;)。おそらく内容も全て知っていることばかり書いてあると
思うのだけど(^^;)。

さて、いつから読むか・・・。

OMNIBUS

#ストロベリーナイト


▼オムニバス 警部補 姫川玲子 / 誉田哲也(Kindle版)

約4年ぶりとなる誉田哲也ストロベリーナイトシリーズの新作。
体裁は連作短編であり、幾つかの章の語り部を「現在の姫川班メンバー」が
それぞれ担当しているのがポイント。タイトルの意味としてピンとくる構成。

惜しむらくは、全7章のうち3章分が過去にKindle Singleとしてリリースされ
ている、ということ。シリーズ初作からずっとストロベリーナイターズだっ
た僕は当然その3作品は既読であり、正直若干食い足りなかった感はあった。

しかし、各ストーリーのトリックや構成は秀逸で、その辺りのテクニックは
さすが。他作品に比べればけして事件は大きくないし、派手さやグロさも殆
ど感じないのだが、姫川班というチームの実態が垣間見られる。個人的には、
こういうのもたまにはアリ。おそらく次作は長編になると思うのだが、それ
に向かって良いアイドリングになる作品だと思う。

そして!
ちょっとネタバレ注意なのだが、ラストで今後の展開が楽しみにならざるを
得ない描写が。もう一人のスター女性警察官が、姫川玲子の部下として復活
する模様。対極とも言える二人が、どんな二人三脚を魅せてくれるか、今か
ら本当に楽しみ。お願いだから今年中に出して欲しいなぁ、新作

のんのんびよりでいず

#にゃんぱす!


▼のんのんびよりでいず / V.A

完全にハマったアニメ「のんのんびより」
現在オンエア中の【のんすとっぷ】はもちろん、Netflix他で配信されている
シーズン1・2劇場版の映画を、もう何度リピートしているか解らないほど。

で、オンエア中アニメのCMにて、歴代のOP・ED曲を集めたCDの発売を知り、
Amazonで速攻予約。それが今日届いた、というワケ。

nano.RIPEによる各シーズンのオープニング4曲声優陣によるエンディング
4曲、合計8曲収録。超個性派のボーカリスト、きみコを要するnano.RIPEの
楽曲はどれも秀逸。このアニメが好きじゃない人もぜひ一度聞いて欲しいと
ころ。

ちなみに、僕がいちばん好きなのは↑↑、【りぴーと】エンディング曲
アニメのエンディングはおおよそ飛ばしてしまうのだが、この曲だけはなぜ
聴いてしまう(^^;)から不思議。

・・・正直、今「のんのんびより」が無かったら生きていけないかも(^^;)。
今からシーズン3の最終回を迎えるのを恐れてるくらいなので(^^;)。

お電話かわりました名探偵です

#変則安楽椅子探偵


▼お電話かわりました名探偵です / 佐藤青南(Kindle版)

お久しぶりの佐藤青南作品。
非常に印象深い日本語のタイトルで、ここから想像できる通りの内容だが、
一捻りがあるところが非常に佐藤青南らしい。

いわゆる【安楽椅子探偵モノ】なのだが、登場するのは普通に警察官(^^;)。
ただし、通信指令センターという110番通報に対応する部署の警察官である。
この部署には一般からの通報内容のみで事件を解決してしまう凄腕のオペレ
ーターが。その異名『万里眼』

・・・というすばらしい設定
まぁ、お決まりと言えばお決まりなのだが、万里眼は幼さの残るカワイイ
系の女性で、語り部はその部下である冴えない男性警官(ただしイケボ)。
超有能な上司に対し、始終あたふたする様が非常にコミカルな上に、その
慌てっぷりでしっかりミスリードを誘っているところがポイント。

ミステリーとしてもかなりしっかりしており、ハードなマニアもきっと満
足出来ると思う。だからこそ、取って付けたような恋愛要素が正直ジャマ
だった。その辺りの真相は、是非続編で明らかにしてもらいたい。

まぁとにかく、かなりオススメ出来る良作。
この作家、個人的にかなり評価してますよ、本当に。

マンガ万歳

#唯一無二


▼マンガ万歳 画業50年への軌跡 / 矢口高雄

昨年他界されたマンガ家・矢口高雄氏の追悼書籍
秋田魁新報で連載されていた「シリーズ時代を語る」をまとめたものだが、
テイストはエッセイ。どうやら矢口先生が逝く直前まで、ご本人を含めた
編纂が行われていた模様。

幼少期や青年期の思い出話はもちろん、を患い72歳創作活動を停止
た時期のことまでがしっかりと描かれている。文章量はけして多く無いが、
エピソードのチョイスに過不足を一切感じない。

圧巻なのは表紙と巻頭のカラーグラフ
表紙の「鮎の群れの中で微笑む三平」というあまりにも有名なデザインは
もちろん、マンガという枠で括ることすら躊躇してしまうあまりに美しい
原画の数々は永久保存版。これ一冊で「美術作品」としての価値がある。

つくづく残念なのは、釣りキチ三平「天沼の鱗剥ぎ」が世に出ず、幻の作
品となってしまったこと。この本にはその原画の一部と、ストーリーが記
されているのだが、それがあまりに魅力的。もし先生に悔いがあるとすれ
ば、この作品を完成させることが出来なかったこと、だと思う。

鱗剥ぎに関しては完成版をあちらで読みたい。どうかあちらでも、精力的
唯一無二「矢口高雄マンガ」を描き続けてください・・・。