米国複数のメディアは、「放浪の殺し屋」ジプシー・ジョーの訃報を
アナウンス。1933年生まれ、享年82。死因は今のところ明らかにされて
いないが、2013年には持病の痛風が悪化し右足切断とのニュースも。
国際プロレス外人の申し子のような選手。
小柄な身体ながら、周囲の人間を威圧するような恐ろしさを備え、金網デス
マッチではケージ最上段からニードロップを投下する、など、自らの身体を
顧みない恐ろしい攻撃を繰り出す。圧巻だったのはパイプ椅子攻撃の「受け」。
フルスイングの椅子攻撃を背中で受け、逆に椅子を破壊してしまうパフォー
マンスは、ジョーにしか出来ない芸当だった。
2010年、77歳のジョーがパイプ椅子攻撃を受ける様を、僕は新宿で目撃した。
完全に老人と化していたジョーなのに、その迫力溢れる姿は以前のママ。
感動すら覚えた。
プロレスの“凄さ”を、文字通り身を以て教えてくれた名選手。
「放浪の殺し屋」ジプシー・ジョーに最大限の敬意を表します。
あちらでは、きっとラッシャー木村が椅子を携えて待っている筈。
僕もまた、必ず観に行きます。