▼水鏡推理3 パレイドリア・フェイス / 松岡圭祐(Kindle版)
This is 一般職こと水鏡瑞希シリーズ第三弾。国家公務員の彼女が所属する
「研究における不正行為・研究費の不正使用に関するタスクフォース」
が今回挑むのは“地磁気逆転”とあと1つ。ついこないだ我が地元・千葉県
市原市で発見された例の地層がターゲットになっている。このシリーズ、
相変わらずタイムリーで良い。
最初の件を読んだ段階で、ちょっとだけイヤな予感がした(^^;)。
扱われている素材が思ったより全然難しく、もしかしたら興味が途切れて
しまうかと思ったのだが、さすがに松岡圭祐。小難しい理論な筈なのに、
終盤には全て解った気になっちゃったりしてるのだから凄い。
そして、通好みのディテールの細かさも健在。まさかこのシリーズの中で
“猪木アリ状態”というワード出てくるとは思いませんでしたよ、ええ。
ただ。
シリーズに一貫して流れる清涼感はそのままだが、前作・前々作で登場
した魅力的なキャラが全く絡んで来ないのはちょっと勿体無い気がする。
と言うより、今回の官僚系キャラがあまりにすばらしいので、出来れば
次回に出番があって欲しい、との願望(^^;)である。
それと、相変わらず表紙がちょっとアレなのが気になるのだが(^^;)。
・・・他の人は大丈夫なんだね、きっと(^^;)。