山本美憂の「切なさ」

「RIZIN FIGHTING WORLD GP 2016」の録画を見た。
オンエアされた試合は全般的に激しいモノが多く、昨年大晦日や4月の大会に比べ
れば内容は上々。藤田完敗など、かなり悲しい場面もあったのだが、個人的
にいちばん切なかったのは↓↓この試合。

RENA vs 山本美憂
僕と同年代のかつての女王は、自分の娘でもおかしくない年齢の立ち技クィーン
に、完膚無き迄に叩きのめされた

山本ファミリーゴッドファーザー山本郁英の現役時代を僕は知らない。
だから、僕が最初に目撃した山本家の格闘家は、アマレス無敵を誇った美憂
あった。KIDの衝撃も凄かったが、全盛時の美憂はさらに凄いインパクト。まだ
競技人口がそれ程多く無かった女子レスリングでは、完全に「別格」な風格を醸
しだし、それでいてクールビューティーという言葉がしっくり来る色気。
山本美憂以上のスター性を持つ女子格闘家を、僕はいまだ知らない。

時代から見離されるにも程がある、と思う。
もうあと1大会前に女子レスリングが五輪種目になっていれば、金メダルを取っ
たのは絶対に山本美憂であった。総合格闘技に”女子”というジャンルが確立され
るのがもう10年早ければ、UFCの女子王者は山本美憂だったかもしれない。
なぜここまでタイミングが合わないんだろう・・・。

年齢的には難しいかもしれない。
でも、出来ることなら女王・山本美憂がリング上でガッツポーズを取る姿を、
一度でいいから見たい。相手は・・・RENAしか居ないでしょ、もう。
「神の娘」は、無冠であってはならないから。