ノーマンズランド

▼ノーマンズランド / 誉田哲也(Kindle版)

誉田哲也・ストロベリーナイトシリーズ、待望の新作
前作、同じく人気のジウシリーズとのコラボ「硝子の太陽」から1年半
ザッツ・クールビューティー姫川玲子は、やや哀愁の漂う年代(^^;)に差し
掛かっており、その部分がやや寂しくもあるのだが・・・。

今回のテーマは、ある意味タイムリーな「北朝鮮による拉致」
そのテーマが見えてくるのは中盤に入ってから、という構成がすばらしい。
物語はもちろん「重い」のだが、お馴染みのストロベリーナイターズオール
スターがほぼ全て登場し、全員がそれなりに活躍するのだから、完全に目が
釘付けの状態に。このシリーズの誉田哲也は百発百中。打ち損じたところを
観た覚えが全く無い。

そして、初期の頃に漂っていた恐ろしいまでのグロさが、なんと復活
久しぶりに読んでいて目を背けたくなるような拷問描写があり、古くからの
ファンなら必見。個人的には、やっぱりちょっと苦手ではあるんだけど(^^;)。

ジェットコースターのような展開に加え、鋭すぎるテーマ選択と魅力的なキ
ャラクター。ストロベリーナイトシリーズは、事実上警察小説の最高峰と言
って問題無い気がする。

この原作をベースにした映像化にも期待。果たして竹内結子は、どんな演技
を魅せてくれるのか? ご時世的には期待薄なんだけど・・・。