宝島の「証言UWF」シリーズ最新作。
前作のサブタイトルが「最終章」だったにも関わらず、続編が出ちゃうと
いうのがちょっとアレだが、まぁそこらへんは良いとして・・・。
今回の目玉は間違い無く高田延彦。
旧UWF・新生UWF・UWFインターナショナルの「UWF」を名乗る団体に
全て参加(他に山崎・中野・安生・宮戸)した、絶対的な主役の一人。
晩年のヒクソン戦2連敗でA級戦犯の扱いを受け、その後にPRIDEの運営に
首脳陣の一人として携わった所為か、「U」について語ることはこれまで
ほぼ無かったが、やっぱりUWFを考察する為には高田の言葉が絶対に必要。
高田は、冒頭から50ページ以上にわたってインタビューに答えている。
しかし、解らなかった部分が明確になったのか?と問われると、そこまで
の内容で無いのも事実。現役時代の高田の心情については、問題となった
「泣き虫」でほぼほぼが明らかになっており、その部分についてはあまり
興味が無い。知りたいのはPRIDE運営時代のRINGSとの確執とか、ハッス
ル時代の話とかが出てくれば、意表を突かれたのだが・・・。
そういうワケで、高田の部分はそれ程でも無かったのだが、第四章である
「UWFムーブメントに翻弄された男たち」で証言したエンセン井上・塩崎
啓二・大仁田厚の3氏のインタビューはやたら面白かった。特に対極の立場
から冷静にUWFを分析してみせた大仁田、やはり只者では無い。まぁ、今
さら好きになることも無いとは思うけど(^^;)。
このシリーズ、おそらく今後も年に1冊くらいのペースで出るんだろうなぁ、
と思う。一作目程のインパクトこそ無いが、プロレス関係の読み物として
秀逸であるのは認める。
次回の目玉として、J社長が出てくると最高。あり得るのかなぁ・・・。