G1 CLIMAX 35・有明アリーナ(準決勝)

#G1CLIMAX35


新日本プロレス『G1 CLIMAX 35』東京・有明アリーナ初日。
G1ブランドをしても、この大会場はさすがに埋まらず。要因は様々あるとは思う
のだが、現段階で新日本プロレスは「ピンチ」と言わざるを得ず。2025年のG1、
準決勝の結果は、そんな今の新日を象徴する結果となった気がする。

今回は順番を逆にしてメインから。
ザック・セイバーJr.(Bブロック1位)vsKONOSUKE TAKESHITA(Bブロック3位)。
Bブロック公式リーグ戦ではザックが勝利。こうなると竹下は絶対に負けられない。
しかし、相手は世界王者ザック。竹下が上がった方がいろいろな展開が望める
というのは解っているのだが、新日ファンとしては非常に複雑。一応竹下は新日本
・DDT・AEW三団体所属ではあるのだが、「新日本所属」と認められるのか?と
言うと・・・。結局、30分近くの攻防を制したのは竹下世界王者に勝利した、という
事実は大きい。その竹下の明日の対戦相手は・・・。

セミファイナル、EVIL(Aブロック1位)vs辻陽太(Aブロック3位)。
EVIL徹底したヒールぶりは、今回のG1でも全くブレていない対戦相手全員
ファレ・東郷の介入を当然と見ており、一人で全員を相手にしてやる、と意気込む。
考えてみればこんな理不尽は無いのだが、ファンにソレを「当たり前」と認識させ
る力が、今のEVILにはある。会社がピンチな時、いちばん頼りになるのは「どんな
仕事でも真面目にこなす」、そして「ソレが継続出来る」人物。EVILは2020年に
L.I.Jを脱退、最初の2年くらいは目も当てられないほど酷いヒールだったが、周囲
の駄目出しにもめげず、ずっと悪役を貫き、その存在を確立して魅せた。
・・・ここまで書いたらもう解るであろう。今のEVILとは、つまりあの頃の棚橋弘至
僕が今回EVILを推す理由は、ピンチの新日本に必要な人材こそがEVILだと思うから。
凄い新人である、ということは認めるが、もう少しだけ積むべきキャリアがあ
るのかも。結局EVILはいつも通りのやり方で、明日に余力を残したまま、決勝進出
を果たした。

決勝戦のカードは、KONOSUKE TAKESHITAvsEVIL
G1決勝戦のカードとしてどうなのか?という意見もあるのは解るが、今の新日本を
“救う”ことが出来るのは、EVILを於いて他に無い。観客が暴動を起こすくらい悪逆
な闘い方で、EVILの勝利。そうなったらスゲェ、と思うのだが!