NJC2017・展望!

新日本プロレス春の本場所「NEW JAPAN CUP 2017」の組み合わせ発表。
開催期間は3月11日〜20日、全8興行。今年の特長は全会場でトーナメント本戦
が組まれていること。いや、今までそうじゃ無かったんかい?という話なのだが。

↑↑これがトーナメント表
参戦を表明していたインタコンチ王者・内藤は、結局エントリーされず。そりゃ
優勝者へ与えられる権利は「IWGP/インターコンチネンタル/NEVER無差別」
うち、任意の王座に挑戦可能、ということだから、ある意味当たり前(^^;)。
この件で内藤がどうブツブツ言うのか、本当に楽しみ。

そして、真壁永田飯伏も参加しないのに、わりと捨てカードが無いのが凄い。
今の新日本って本当に層が厚いんだなぁ、と改めて感心した次第。
注目はやっぱり3.12尼崎で行われる鈴木みのるvs柴田勝頼の一回戦。昨年まで
を考えると、両者共に絶対に負けられない試合。さてどうなるか・・・。

そして、今回の結果予想
決勝戦は棚橋弘至vs柴田勝頼、結果は・・・柴田の優勝。本当は棚橋を推したいと
ころなのだが、タナの復活は夏のG1で果たして欲しい、というのが本音。
柴田が優勝した場合、vsオカダのIWGP戦vs内藤のインタコンチ戦、どちらが
実現しても興味を惹く。そして、出来れば止めて欲しい(^^;)のだけど、NEVER
王者後藤に挑んだとしてもテーマはある。柴田で行くべきだと思うな、今年は。

つい何年か前まで「無駄」と言われていたNJCもすっかりブランド化
続ける、というのがどれだけ大事かを、新日本はキッチリ体現している。他の
団体が新日本に追いつけないのは、そういうところなんだろうなぁ、きっと。

参考:【『NEW JAPAN CUP 2017』出場者、組み合わせが電撃決定!! 】(NJPW)

雑誌こそ電子版、か?

年が明けてからちょっと様子を見てきたのだが、週刊プロレスKindle版
Unlimitedに落ちてくるのはどうやら発売から一週間が目安らしい。
そもそも週プロが目的で申し込んだサービスなのだけど、一週間遅れるのは
ちょっと厳しい。でも・・・。

30年以上買い続けている週プロ電子版にチェンジしたのは、仮にUnlimited
では無くとも今のところメリットしか無い「雑誌」「紙」と思っていたけ
ど、保管場所に困らない、というのは大きいなぁ・・・。

CALIFORNIA’S SUN GOES DOWN…

“カリフォルニアの太陽”の異名を欲しいままにした往年の名レスラー、
チャボ・ゲレロ氏が逝去。死因は肝臓癌、享年68。

獲得したタイトルはNWA世界ジュニアヘビー級アメリカス・ヘビー級
そしてNWAインターナショナルジュニアヘビー級など多数。父はゴリー
弟はマンド、ヘクター、そしてエディ、息子のジュニアもプロレスラー
という、典型的なプロレスリング・ファミリーの象徴であった。

藤波辰爾と共に、日本のプロレスに「ジュニアヘビー級」という概念を
持ち込んだ偉人。底なしのスタミナに加え、華麗な飛び技、強烈な関節技
をも駆使。ジュニアの枠に居ながら、ヘビー級の世界王者クラスと互角に
渡り合う、ワールドクラススーパースターだった。

レジェンド扱いとはいえ、昨年まで日本のリングにも上がり、元気な姿を
魅せてくれていたのに、まさか末期の癌だったとは・・・。

昭和53年寝屋川での藤波とのWWWF選手権は、あれからずっと忘れら
れない名勝負。あの試合が無かったら、僕はこんなに長くプロレスを観る
ことも無かったかもしれない。

世界一偉大な“小さな巨人”がこの世に存在してくれた事実に、僕は本当に
感謝します。また必ず観に行くので、その時はぜひエディとのタッグを。
本当にお疲れ様でした・・・。

WWE ROYAL RUMBLE 2017

所用でリアルタイム観戦ならなかったWWE「ROYAL RUMBLE」WWEN
でようやくチェック。メインで行われる30人参加のランンブル戦(1vs1で
開始し、2分ごとに選手入場、決着はオーバー・ザ・トップロープのみ)の
勝者がWWE年間最大のPPV「WRESTLEMANIA」のメインでWWE王座か
WWEユニバーサル王座に挑戦出来る、というルール。新日本で言えばG1
当たる大会で、非常に重要な位置づけなのだが・・・。

今年ほど「優勝は誰か?」気にならなかった大会は無い。
注目はブロック・レズナーゴールドバーグ、そしてアンダーテイカー
いつ登場するのか?、そして3人同時にリングに立つ時間はあるのか?
2点のみ。本当はそれじゃいけない気がしないでも無いんだけど(^^;)。


まずはレズナー26番目に登場。リングインした瞬間に残っていた選手を
バッタバッタとなぎ倒し、1人仁王立ちでゴールドバーグの登場を待つ。
この4分間はまさしく怒濤。これでこそレズナー、なのだけど・・・。


ゴールドバーグ28番目に登場。リングインした瞬間に待ち受けていた
レズナーをスピアで吹っ飛ばし、そのままリング下へ放り投げる。なんと、
サマースラムに続いてゴールドバーグはレズナーを秒殺。これであの3人
がリングで睨み合うシーンは消えた(^^;)。ちょっと残念。

29番目に登場のアンダーテイカー、ゴールドバーグとの絡みは短いながら
お見事な出来。上手く隙を突いたテイカーがゴールドバーグを落とし、
ここでゴールドバーグ脱落。その後すぐにテイカーもローマン・レインズ
に落とされた。この段階でもう終わりでも良かった気がする(^^;)。

優勝したのはワイアット・ファミリーに加入したランディ・オートン
レインズにカウンターのRKOを見事に決めてリング下へ。これでオートン
レッスルマニア・メインへの出場権を獲得。果たして対戦相手は・・・。

・・・いやぁ、面白かった。
ランブル戦は日本の団体もたびたび行っているのだが、何故かグダグダ
なる場合が多い(^^;)。考えてみたらWWEは「たかが時間差バトルロイヤル」
であるハズのランブル戦をキッチリ「作品」として魅せてくれる。
日本の団体はこういうところを見習って欲しい。今のままじゃ追いつけない
ぞ、マジで。

1984年のUWF

▼1984年のUWF  / 柳澤健

プロレス関連のノンフィクション作家としては、個人的に「最高」と評価する
柳澤健「XXXX年の○○」シリーズ。今回のテーマは・・・「UWF」である。

UWFとは、1984年に旗揚げしたプロレス団体が元。その3文字はいつしか我々
にとって「概念」となり、未だにソレを引き摺りながらプロレスを観ている
人間も居る。おそらく僕も、その一人だ。

かなり束のある本で手に取った時は正直たじろいだ。今さらUWFを追求して
どうなるのか?という思いも残念ながらあった。しかし、読み始めてしまった
らもう止められない。相変わらず“凄い文章”を書く作家である。

柳澤作品にしては珍しく、“信者”と形容されたUWFファンの心情が多々描かれ
るているのが大きなポイント。ここに書いてある「ファン」とは間違い無く
僕自身のことであり、読んでいて少し心が痛くなるほど。おそらくは作者自身
そのカテゴリに居た、と自覚しているハズ。そうでなければ、こういう文章
は書けない。

「・・・結局のところ、新生UWFで新しかったのはフロントのアイデアや企画力
だけで、レスラーの技術的進歩はまったくなかった。」(本文より引用)

・・・そう言い切らなければ、我々をずっと翻弄してきたUWFという三文字
ケリが付けられない。そう感じたのではないか?と思う。この一文に、僕は
アタマをガツンと殴られた気がした。そして、その「夢」がもうとうの昔に
終わっていたことに、改めて気付いた気がする。

いわゆる暴露的な要素も含まれるが、それも含めて重要な素材。もちろん反論
する選手や関係者も居ると思うし、この本が正解かどうかを断言することは誰
も出来ない。しかし、僕の中ではちゃんと「UWF」ケリが付いた。それは凄
く悲しくて、寂しくもあったが、何十年もずっと漂っていた霧が一瞬にして晴
れていくような爽快感も共にあった。これでやっと、僕はUWFを卒業できる

UWFに何かを貰った人は、一度この本で確認すべき。自分のを。