WRESTLEMANIA 36・2nd day

#無観客の業界最大イベント #2days


さてレッスルマニア36・2日目
今年はレッスルキングダムでも「2日目」を書いている。不可抗力では
あるが、トレンドになっちゃったなぁ、2days

昨日書いたとおり、今日の注目は一点。セミファイナルで組まれた
「Firefly Fun House Match」ジョン・シナvsブレイ・ワイアット
命題でもある「無観客でなければあり得ない試合」をどう表現するか、
注目していたのだけど・・・。

・・・昨夜と比較して、更に「なんじゃこれ?」の度合いが増した(^^;)。
元々ワイアットのスキットはかなりの問題作なのだが、今回はちょっと
した前衛映画のような大作。もちろん完全事前収録な上にCGを多用した
大掛かりな編集、場面・・・というかセット(^^;)・・・は幾つあったか覚え
てないほど多種多様。いやぁ、ここまで振り切られると感心する。

もちろんプロレスファンのツボは完全に押さえられており、これまで
の名場面のパロディが多々登場。特にシナnWoコスチュームは貴重
だったと思う。

もちろん最後はFiendと化したワイアットがシナをフォール。
ハッキリ言えば、結果とかそういうのはもうどうでもいいんだけど(^^;)。

史上初・無観客のレッスルマニアは、NOAHの後楽園とは真逆の意味で
伝説になりそうな気配。しかしここまでやっちゃったWWE、今後の展開
がちょっと不安(^^;)。大丈夫かなぁ・・・。

WRESTLEMANIA 36・1st day

#無観客の業界最大イベント


世界中で猛威を振るうCOVID-19騒動の煽りを受け、プロレス業界
最大のイベントであるレッスルマニアも無観客での開催に。事前に行
われたRAWSmackDownも無観客だったが、正直WWEこそ「観客」
を最も必要とする団体である、と再認識。これまで幾つかの無観客試
合をネットやCSで観戦したが、観客不在という特異過ぎる状況を逆手
に取れたのはNOAHの後楽園大会のみだった。

WMが2日間開催になった理由は、おそらく「一度に50人以上集まる
イベントを自粛せよ」という米国当局の勧告に従ったモノ。1dayで
行えば出場選手のみで余裕で50人を超えてしまうので・・・。

案の定、セミファイナルまでの全ての試合に感じる物足りなさ
選手の必死さは伝わってくるが、リアクションの無い試合は観ている
のがやや辛くなるほど。これはまぁ仕方無い、と思っていたら・・・。

メイン、アンダーテイカーvsAJスタイルズBoneYard Match
WMの無観客が決定した後に決まった試合形式だと思うのだが、コレ
オールロケ・編集アリ・BGM付き(^^;)の問題作。かなりおどろお
どろしい試合をしているのに、ニヤニヤが収まらない感じ。ダイジェ
ストがYouTubeに上がっているので、是非確認を!

・・・こういうやり方しか無いんだろうなぁ、アメリカだと。
コレはコレで全然アリだし、楽しむことは出来たのだが、同時に日本
のプロレス・・・緊張感に溢れる30分の睨み合い等・・・の優位性に気付く
ことも出来た。日本のプロレスファンは世界中でいちばん幸せなんじ
ゃないかなぁ、と思った。

明日の2日目、注目はジョン・シナvsプレイ・ワイアットの試合にど
んな工夫が凝らされるか、の一点。WWE、業界最大手の意地を魅せて
欲しいなぁ、本当に。

NOAH the CHRONICLE

#無観客の意味


本来なら3月8日横浜で行われる予定だったNOAH・GHC4大選手権
コロナ騒動の煽りを受け、タイトルマッチのみの開催で今日の後楽園に
延期されたが、この大会は無観客興行に。NOAHの正念場である。

メインは藤田和之潮崎豪に挑むGHCヘビー級タイトルマッチ
杉浦軍総出で藤田のセコンドに付くのだが、全員試合前から緊張の表情。

・・・前代未聞の、あまりに恐ろしい試合になった。
試合開始から約30分、両者は↑↑の表情を保ったまま睨み合いに終始。
この30分が全く退屈しなかったのだから凄い。逆に胃が痛くなった程。

試合開始30分のアナウンスをキッカケに動いたのは藤田。
高速タックルでテイクダウンし、グラウンドで潮崎を正しく「蹂躙」
こんなに怖い藤田和之を、僕はMMAのリングでも観たことが無い。

その後は場外に戦場を移す両者。
ここでも藤田は猛攻を重ね、消毒液(!)を口に含み潮崎に噴射。
その後も無人の後楽園ホール中を引きずり回した挙げ句、エレベーター
に乗ろうとしたのだから驚いた。

リングに戻り残り15分。
ようやくプロレスらしい攻防となったが、藤田の優位は動かない。
コレは時間切れか?と思わせたが、ここまで一方的に攻められながら
スタミナを残していた潮崎が意地のラリアット3連発。まさの逆転勝利

潮崎はカメラに向かい「I am NOAH」を絶叫。
難敵中の難敵をフォールしてGHCヘビー級選手権を防衛した。
藤田の圧倒的な強さを再認識したが、最後まで食らいついた上に勝利し
た潮崎も本当に凄まじい。画面の向こうでただただ拍手する他無かった。

・・・いろいろな意味であり得ない試合
この試合は絶対に「無観客」でなければ成立しないし、そうでなければ
プロレスの試合ではあり得ない緊張感を醸し出すことは出来なかった。
こういう形での無観客試合を提供した団体は、今のところNOAHのみ
賛否両論が渦巻くと思うが、個人的には完全に「アリ」である。

意味のある無観客、そして一生忘れられない試合
プロレスリング・ノア藤田和之に、今後注目せざるを得なくなった

獣神サンダー・ライガー自伝・完結編

#Thank You Liger


▼獣神サンダー・ライガー自伝・完結編 / 獣神サンダー・ライガー

3年ほど前にレビューした獣神サンダー・ライガー自伝・上下巻に続く
3冊目は「完結編」。下巻では2000年から2017年までのライガーを振
り返る内容だったのだが、今回はそこから引退までのストーリー。

基本は前半がライガーへのロングインタビュー、後半が引退試合に絡ん
だ選手たちとの対談。唯一、最後の相手だった高橋ヒロムのみ、単独で
インタビューに応えている。

ライガー関連では引退記念で各種の書籍がリリースされ、ほぼ全てを読
破してきたが、どうやらこの作品で打ち止め。決定版と呼んでおかしく
ない内容になっている、と思う。

・・・やっぱりライガーは最高のプロレスラーであると同時に、人間として
尊敬に値する人だな、と心から。インタビューの端々から感じるのは
業界に対する「大きな愛」以外の何物でも無いし、駄目なモノはダメで、
良いモノは良い、と評価する姿勢はデビューから引退まで終始一貫した
姿勢。現役を退き、現在YouTuberとして活躍するライガーは終始朗らか
だが、相変わらず人の心を捉えて離さないオーラを醸し出している。

こういう大人が、僕はいちばんカッコイイと思うんだよね、本当に。
引退試合からもう3ヶ月くらいが過ぎるけど、改めてライガーと同じ時代
に生まれて良かった、と心から。

何度でも言えるなぁ、「ありがとう!」と。

Branko Cikatić

#K-1Legend


K-1 WORLD GP・初代ヘビー級王者ブランコ・シカティック氏逝去。
死因は明らかにされていないが、2018年に肺塞栓症および敗血症のため
入院、近年ではパーキンソン病を患っていたという。享年65

実は日本に純粋な格闘技ブームを呼んだのはこの人だったと思う。
↑↑は第1回K-1WGP決勝戦だが、この時にブランコ(と対戦相手の
アーネスト・ホースト)の名前を知っているファンはほぼ居なかった。

このトーナメントに参加したのは佐竹雅昭モーリス・スミスピーター
・アーツチャンプア・ゲッソンリットなど、プロレスの団体で異種格闘
技戦を行った人が殆ど。決勝はスミスvsアーツが予想されていたが、上が
って来たのは全く無名だったこの2人だったのに驚いた。

今見返してみても、凄いレベルの凌ぎ合い。
カウンターのパンチと軌道の変わるキックで攻め続けるホーストを、たっ
た一発のパンチで切って落としたブランコの「強さ」に、大観衆は狂喜。
この大会一発でK-1の成功は確実なモノとなった。

全てはブランコ・シカティックが居たからこそ
尊敬すべき「伝説の拳」に、大いなるリスペクトを。また必ずどこかで。