FMWをつくった男たち

#インディ創世記


▼FMWをつくった男たち / 小島和宏

ちょうど1年前バカ売れした『W☆ING流れ星伝説』の著者であり、
“僕らの週プロ記者”こと、小島和宏の最新作。

大仁田厚が5万円で旗揚げし、今に続く日本のインディプロレス団体
の祖となったFMW。その旗揚げ前後から、最初の川崎球場大会開催
までの2年間に奮闘した【大仁田厚以外】のFMW関係者・・・レスラー・
フロントを問わず・・・にスポットを当て、FMWが大ブレイクした要因
を探って行く、というノンフィクション。

FMWで本を出す、と考えた時、大仁田厚を除外する、という手法を、
小島氏以外の誰が実行できるのか?という事実がこの本の全てだと
思う。同じ事を思いついた人もおそらく居ると思うが、小島記者で
なければこれだけ広範囲に取材出来ないし、取材が出来たとしても
そこからとびっきりのエピソードを引っ張り出すことは絶対に出来
ない。これこそが「職人の仕事」だと思う。

正直、熱量に関しては「流れ星伝説」の方が高いかも(^^;)。
小島記者本人が「W☆INGの方が思い入れがある」と言っているから、
それはもう仕方の無いことなのだが、ちょっと残念だったのがアチラ
との『束』の差(^^;)。もっと莫大な文章量を楽しみたかった、とい
うのが正直なところ。

この本は以前レビューした「憧夢超女大戦」「W☆ING流れ星伝説」
併せ、【平成プロレスドキュメント三部作】最終作という位置づけ。
次が欲しいんだけどな、マジで。

結婚願望

#無関係な話


▼結婚願望 / 山本文緒 (Kindle版)

Kindle Unlimitedリコメンドに出て来た本。
リコメンドの理由はおそらく以前同じ作家の作品「恋愛中毒」を読んだから。

・・・まず失敗だったのは、コレが小説でなくてエッセイだったこと(^^;)。
恋愛中毒がそこそこ恐ろしいヒューマンモノだったので、そこから一段階進
んだドロドロ小説を期待したのだが、そもそも文章のジャンルが違うのだか
らその期待が叶うことが無いのは最初の数ページで解った。でもせっかくな
ので、という感じで読み進めてみた。

・・・ハッキリ言ってどうでもいいです、中身は(^^;)。
雰囲気は「個人主義者が語る一般論」で、そういうのは知り合いから呑み屋
で、生の話を聴いた方がよっぽど効果がある。こういうのを文章で一方的に
提示されても、「はいはい、そうですね」という投げやりな感情しか浮かば
ない。結局最後までそんな感じでした、ハイ。

まぁ僕が男だ、というのもあるんだろうけど、例えば近くに離婚した女性が
居たとしても、コレを読んで欲しい、とも思えないなぁ・・・。

早いうちに読書を中断するべきだった、と後悔の念。
悪い作家では無い、と思っていたけど、コレが原因でヘンな先入観が出来ち
ゃったかもしれない。当分無いだろうなぁ、この人の本読むのは。
ちゃんとジャンルを確認しなかった僕の所為なんだけど(^^;)。

ONE PIECE・連載再開!

#最終章


本日売りの週刊少年ジャンプ34号より、ワンピース連載再開
ネタバレがあるので、コミック派・アニメ派・単行本派の人はご注意!

▼週刊少年ジャンプ(34) 2022年 8/8 号

ワンピースのタイムラインではカイドウとの闘い終わったばかり
にも関わらず、バカみたいに強そう海軍大将・緑牛が登場し、赤鞘たち
ソレを止めようとするシーンから。この闘いにモモの助が入っているだけで
胸熱なのに、助っ人に入ったヤマトを止める心遣い。モモはきっといい将軍
になるね、本当に。

そして、レヴェリー篇からずっと心配していたサボビビの件もやや進展
サボがビビの父・コブラを殺害した、というのは99%冤罪で間違い無いと
思うけど、名君・コブラは本当に死んでるような気がする。体調悪そうだっ
たしねぇ・・・。そして、ビビは本当に行方不明(–X)。コレは深刻だ・・・。

そしてシャンクス。近くに居るんだったらいい加減ルフィに会いに来いよ、
と、正直思った(^^;)のだけど、相変わらず匂わせ発言を繰り返すところが
本当にニクいひとつなぎの大秘宝奪りに行くのは解ったけど、麦わらの
一味とだけは闘って欲しくないなぁ・・・。

さぁ、来週はどこからカタを付けるつもりなのか?
とにかくせっかく生き残った赤鞘たちが心配すぎるので、その辺から安心
させてくれると非常に助かります!

桑田次郎のウルトラセブン

#昔のコミカライズ


▼ウルトラセブン①・②・③ / 桑田次郎(Kindle版)

Kindle Unlimitedで暇つぶし用の書籍を探していたところ、ちょっと懐かし
マンガを発見して狂喜。なんと、桑田次郎版のウルトラセブン

円谷プロのウルトラシリーズは、何度かブームを巻き起こしている。
ウルトラQからウルトラセブンの放送終了までを第一次、ウルトラファイト
から帰ってきたウルトラマン開始を経てレオ終了までを第二次、その数年後
からウルトラマン80終了までを第三次とするのが一般的。

その第三次ウルトラブームの主役はなんと【マンガ】。当時はウルトラシリ
ーズの制作が止まっていた頃だったが、コロコロコミックに突如掲載された
内山まもるの『ザ・ウルトラマン』が大ヒット、そこからウルトラシリーズ
リバイバル二匹目のドジョウを狙った各出版社が、古い作品の復刻版
続々リリース。その中に、桑田次郎版のウルトラセブンがあった。

桑田次郎の比較対象は、一峰大二梅津かずおの二人。両者共に独特すぎる
絵柄のマンガ家であり、子どもの頃はハッキリと気味が悪かった(^^;)。
しかし、桑田次郎の描くセブンは若干の古さこそ感じたモノの、前記の二人
に比べれば全然爽やかで、当時は普通に読めた。が・・・

・・・四半世紀以上が過ぎた今、改めて読み返すと正直インパクトに欠ける(^^;)。
梅津かずお・一峰大二のウルトラマンはオトナになってから読んだ時にその
価値が解った気がしたが、コレはどうなんだろうねぇ(^^;)。

ちなみに桑田次郎、『まぼろし探偵』黎明期の日本マンガ界の象徴となっ
た一人なんだけど(^^;)。アンリミテッダーはサブスクでぜひご確認を!

定番すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。

#騙され感


▼定番すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。/ ドリヤス工場

・・・店で表紙を見て、「ああ、水木プロってこういうの出してるんだ」と
判断し、とっさに購入してしまったコンビニコミックなのだが・・・。

全編に溢れる(初期の)水木しげるテイスト。台詞回しは、つげ義春
彷彿とさせる。まぁハッキリ言って、企画モノの内容としては、もう少
構成を考えて欲しかったところ。せめてセリフの旧仮名遣いを現代文
にするとか、そういうとこ。

ということで普通に読み終わったのだが、ちょっと引っかかることが。
書籍内に『水木しげる』とか『水木プロ』の記述が一切無い(^^;)。
で、作者の『ドリヤス工場』で検索したところ、なんと水木しげる先生
とは一切関係ない、とのこと(^^;)。おお・・・。

いい感じで騙されました(^^;)。
こういうマンガ家さんも居るんだね、現代には。見どころあるよ、うん。