2019・G1 at 東京・後楽園ホール vol.3

#G1 #後楽園ホール(3) #PFP


新日本プロレス「G1 CLIMAX 29」東京・後楽園ホール大会3日目
三連戦も盛り上がったまま最終日、今日のAブロックは「わりと重要」な試合が
幾つか組まれている、通好みの日。ということで、今日は3試合をピックアップ。

第5試合、ザック・セイバーJr.vsバッドラック・ファレ
3連敗絶不調のザック、なんとか片目を開けたいところだが、相手は自分より
70kg重たいファレ。この体重差をどう攻略するのか、と思っていたら・・・。

奇襲に次ぐ奇襲で積極的にファレに関節技を繰り出すザック。その入り方はやは
芸術的で、思わずテレビの前で拍手してしまったほど。

フィニッシュはファレに仕掛けられた場外乱闘を上手く利用したザックのリング
アウト勝ち。場内は拍手喝采で、リングアウトだと言うのに一切の文句が出ない
というすばらしい内容。ザック、ようやく1勝目

続く第6試合は前の試合と似たような体格差の棚橋弘至vsランス・アーチャー
大きな相手を上手く転がす術に長けている棚橋、いつもなら安心して観ていられ
る試合な筈なのだが、今シリーズのアーチャーは今までとちょっと違う

アーチャーの繰り出す攻撃の一発々々が強烈な説得力。全盛期のハンセン・ブロ
ディ並みの攻撃、と言ったらちょっと褒めすぎかもしれないが、受身の上手い棚
橋が悶絶するシーン多々。ファレがだいぶ「大味」化しているのに対し、こちら
の巨漢は動きが鋭い。ようやく覚醒した感あり。

そんなアーチャーの攻撃を受け続け、最後に丸め込みで勝つ、という棚橋。
藤波辰爾で育っている僕は、こういう「プロレスのルール」で勝利するセンス
ある棚橋がやっぱり大好き。これでようやく星を五分に戻した!さぁ、これから!

そしてメイン、オカダ・カズチカvsウィル・オスプレイIWGP王者対決
立場的に負けは許されないオカダだが、おそらくオスプレイは新日ジュニア史上
ライガー以降なら間違い無く最強のジュニア王者もしかしたら、もあると思っ
て観ていたのだが・・・。


完全に「互角」
いや、オスプレイがパワーでオカダを圧倒する場面が多々あり、階級差があると
思えないアスリートマッチが展開されたのだから驚き。主役は間違いなくオスプ
レイであり、この1〜2年でヘビー級のトップに立てる器がある、と満天下に知ら
しめた。大事にすべき選手である。

しかし、試合を制したのはヘビー級王者・オカダ
薄氷の勝利、と言って間違い無いとは思うが、それでも三連戦を勝利で締めたの
はさすがチャンピオン。これでオカダは4連勝、アタマ一つ抜けたかも。

G1はこれでようやく前半を終え、中盤戦に入っていくことに。Aブロックはオ
KENTA4勝で並び、名古屋で直接対決、という凄まじい展開ボーダーラ
イン「2敗」かな? まだ飯伏棚橋にもチャンスはあるかも!

※リーグ戦結果
○ザック・セイバーJr.(1勝3敗) vs. バッドラック・ファレ(1勝3敗)×
○棚橋弘至(2勝2敗) vs. ランス・アーチャー(2勝2敗)×
○KENTA(4勝) vs. イービル(2勝2敗)×
○飯伏幸太(2勝2敗) vs. SANADA(1勝3敗)×
○オカダ・カズチカ(4勝) vs. ウィル・オスプレイ(1勝3敗)×

2019・G1 at 東京・後楽園ホール vol.2

#G1 #後楽園ホール(2) #シールド


新日本プロレス「G1 CLIMAX 29」東京・後楽園ホール大会2日目
今日は仕事があり、かなり遅くなってから朦朧とした状態でWORLDを観たのだ
が、眠気が一気に飛んだ試合2つあった。

第5試合、つまり今日のリーグ戦の最初に組まれたタイチvs鷹木信悟
共にG1初参戦だが、新日参戦からジュニアを経てすぐにG1に出場した鷹木と、
10年以上経過してようやく参戦したタイチ、というコントラスト。

戦前の舌戦では、「スーパージュニア準優勝でG1に出られるのか?」と毒づい
て魅せたタイチ。鷹木にだけは負けたくない、という意地が随所に感じられる
気迫のこもった攻撃に終始。鷹木も同じくらいのレベルでやり返すのだから、
この試合が面白くならないワケが無い。

両者共に見事だったが、勝利したのは鷹木
そもそもジュニアには無理がある(^^;)と思っていたのだが、やっぱりヘビー級
全然通用する内藤とのLIJ対決が楽しみ!

もう一つはメイン石井智宏vsジョン・モクスリー
日米ピットブル対決と目された試合だが、個人的には石井の究極のゴツゴツ
モクスリーがどこまで付いて行けるのか?とか思っていたのだが・・・。


・・・謝ります。すげぇぞ、MOX
付いていくどころか、肉弾戦であの石井と互角以上に渡り合った上に、得意の
ハードコア展開にまで持ち込み、観客を大熱狂の渦に落として魅せた。MOXは
上背こそそこそこあるが、けっして頑丈な体型には見えないのに、打撃で石井
を上回る場面すらあった。

フィニッシュのデスライダー(ダーティーディーズ)は説得力抜群
MOXはこれで3連勝、充分に決勝進出が望める位置に居る。AEWとの契約が
どうなっているのか解らないが、正直このまま新日本に定着して欲しいくらい
すばらしい。こうなったら決勝進出、マジで期待しようと思います、ええ。

ちなみに今日は内藤vs後藤ジュースvsコブなど、他にも注目するべき試合が
あった筈なのだが、残念ながらこの2試合に内容で及ばず。開幕戦で期待した
後藤にはやっぱりガッカリさせられた(^^;)が、イマイチピリッとしない内藤
も大いに不満。後半で切り返せるのかなぁ、この2人・・・。

※リーグ戦結果
○鷹木信悟(2勝1敗) vs. タイチ(1勝2敗)×
×ジュース・ロビンソン(2勝1敗) vs. ジェフ・コブ(1勝2敗)○
○矢野通(2勝1敗) vs. ジェイ・ホワイト(3敗)×
×後藤洋央紀(1勝2敗) vs. 内藤哲也(1勝2敗)○
×石井智宏(2勝1敗) vs. ジョン・モクスリー(3勝)○

2019・G1 at 東京・後楽園ホール vol.1

#G1 #後楽園ホール(1) #初日出る!


新日本プロレス「G1 CLIMAX 29」東京・後楽園ホール大会初日
「初日」というからには複数日開催で、今年も見事に三連戦。平日が入って
いるにも関わらず、チケットはしっかり完売していたらしい。いやぁ・・・。
今日は2試合をピックアップ。

セミは3戦目にして両者共に初日の出ていない棚橋弘至vsザック・セイバーJr.
記念すべきMSG大会で屈辱の敗戦を喫している棚橋のリベンジマッチだが、見
るからに体調の悪そうな棚橋が本当に心配だったのだが・・・。

ザックのグラウンドに付き合う棚橋。体重移動細かな関節の取り合いなど、
その道のスペシャリストであるザックと遜色ない動きを魅せた棚橋に改めて
唸らせられた。

最後はハイフライフロー膝剣山で迎撃したザックをジャックナイフで丸め
込んだ棚橋の勝利。最近かなりの頻度で言っている「今風」の試合では明ら
かに無いが、この手の攻防でファンを納得させられるエースは本当に立派。
3戦目にしてようやく初日の出た棚橋だが、体調は相変わらず良く無さそう。
以降どうなるか、かなり心配。

メインはその「今風」の極地飯伏幸太vsウィル・オスプレイ
これも今年のドームでオスプレイにKOされている飯伏のリベンジマッチ
風合。試合開始直後の観客コールは、なんと7:3でオスプレイ。さて・・・。

・・・観ているこちらが始終心配してしまうような恐ろしい試合(^^;)。
飯伏もオスプレイも、コレがシリーズ最終戦か?と錯覚してしまうような、
驚異の削り合いを展開。両者共に容赦の無い投げ技ボム系の叩き付け技
繰り出しあい、気が付いたら25分経過。棚橋とは違う意味で心配になった。

しかし試合は時間切れ引き分けとはならず、飯伏がカミゴエを炸裂させ勝利。
飯伏も3戦目にしてようやく初日。優勝するには、もうこれ以上の負けは許
されないのだが、果たして・・・。

G1・Aブロック、今日の段階でオカダKENTA3勝0敗でトップ。
特にKENTAは3強と目された3人のうち、飯伏橋から勝利した上での3勝。
終盤に飯伏戦を残しているオカダなので、ポイントはKENTAとの直接対決
組まれている7.27名古屋か? Aブロック、こっちは思った通り面白いです♪

※リーグ戦結果
○KENTA(3勝) vs. ランス・アーチャー(2勝1敗)×
○イービル(2勝1敗) vs. SANADA(1勝2敗)×
○オカダ・カズチカ(3勝) vs. バッドラック・ファレ(1勝2敗)×
○棚橋弘至(1勝2敗) vs. ザック・セイバーJr.(3敗)×
○飯伏幸太(1勝2敗) vs. ウィル・オスプレイ(1勝2敗)×

2019・G1 at 札幌・北海きたえーる

#G1 #きたえーる #隙間探し


新日本プロレス「G1 CLIMAX 29」札幌・北海きたえーる
今日は期待薄Bブロック、観るべき試合も特に無い、とか思っていたのだが、
メインイベントが思わぬ「傑作」昇華した感。そのカードは・・・。

内藤哲也vsタイチ
よくよく考えてみれば、超満員札止めに膨れ上がった新日本プロレスのビッグ
マッチのメインに、タイチがラインナップされている、という事実がまず凄い。

何故に傑作かと言えば、両者が「隙間」の探り合いに終始したこと。
飯伏オカダの繰り広げる「超人マッチ」や、石井「消耗戦」も大好きなの
だが、動きの「間」だけで主導権を探り合う両者の姿から目が離せなくなった。

もちろん終盤の打撃の攻防など、今風のプロレスを感じさせる風景も多々あっ
たのだが、この試合に関しての興味は「どちらが有効な反則を駆使するか?」
この不思議な一進一退に、ちょっと今までとは違う種類の惹きを感じた。

勝負は飯塚の忘れ形見アイアンフィンガー・フロム・ヘルで内藤を殴打し、
主導権争いに勝った上で勝ち点1を挙げたタイチの大金星。反則がらみの結果
なのにも関わらず、モヤモヤ感は一切無し。なんと不可思議な試合を・・・。

タイチ、恐ろしいプロレスラーに成長したかも。
この勝ち方を許してしまった内藤、実はすげぇ悔しいんじゃないかと思う。
つまらないと思っていたBブロック、今後が気になり始めてるぞ、実は。

※リーグ戦結果
×矢野通(1勝1敗) vs. 鷹木信悟(1勝1敗)○
○ジュース・ロビンソン(2勝) vs. 後藤洋央紀(1勝1敗)×
×ジェフ・コブ(2敗) vs. ジョン・モクスリー(2勝)×
○石井智宏(2勝) vs. ジェイ・ホワイト(2敗)×
×内藤哲也(2敗) vs. タイチ(1勝1敗)○

2019・G1 at 東京・大田区総合体育館 vol.2

#G1 #大田区総合体育館(2)


新日本プロレス「G1 CLIMAX 29」大田区総合体育館2日目
今日は気になるカードが多く、本当は全てを網羅しなければならないのだが、
メインを観たらそういうワケにも行かなくなった。その試合は・・・。

棚橋弘至vsKENTA
両者、シングル初対決。KENTAがNOAHに在籍していた時は対抗戦の切札的
なカードだったのだが、現状は「遅きに失した」、ないしは「タイミングを
逃した」と表現すべき試合だと思っていたのだが・・・。


結果から言えばKENTAの勝利
どちらかと言えば・・・と言うか、完全に棚橋寄りな僕だが、そういう贔屓目
を抜きにして考えても「棚橋弘至ってすげぇ・・・」と唸らずにはいられない。
KENTAの持ち味を引き出し、全く相手を格下にせず、その上で殺伐とした
世界を崩さずに試合をする。世界中のプロレスラーが憧れる筈である。


Go2Sleepを決め、勝利したKENTAはG1で2連勝。その内訳が棚橋飯伏
という事実は凄い。試合後に棚橋に求めた握手はおそらく本音。この試合で
何かを掴んだであろうKENTAは、当分の間新日本マットの主役級で活躍でき
る気がした。

KENTA2連勝に対し、棚橋・飯伏の両名は2連敗
特に飯伏の足の怪我が深刻らしく、以降のスケジュールに耐えられるか否か。
かなり心配・・・。

※リーグ戦結果
○ランス・アーチャー(2勝) vs. バッドラック・ファレ(1勝1敗)×
○ウィル・オスプレイ(1勝1敗) vs. SANADA(1勝1敗)×
○オカダ・カズチカ(2勝) vs. ザック・セイバーJr.(2敗)×
×飯伏幸太(2敗) vs. イービル(1勝1敗)○
×棚橋弘至(2敗) vs. KENTA(2勝)×