DON LEO JONATHAN

「人間台風」のニックネームで1940年代から全米で活躍したプロレスラー
ドン・レオ・ジョナサン氏がカナダの病院にて死去。享年87。死因について
は明らかにされていないが、年齢的にも「天寿を全うした」と言って良い。

日本では1958年力道山時代の日本プロレスに初来日。
考えてみればこの頃がジョナサンの全盛期であった筈で、力道山がテーズか
ら奪ったインターナショナル選手権初防衛戦の相手を務めた記録が残って
いる。

僕が最初にジョナサンを見たのは↑↑1975年全日本プロレス・オープン
選手権で、とにかく他のどの選手よりも「強さ」を発揮。上記は当時の全日
本外人エース、アブドーラ・ザ・ブッチャーとのシングルだが、日の出の勢
いのブッチャーに殆ど何もさせず、子ども扱いしているのだから凄い。
この時、ジョナサンは既に晩年だった、ということを考慮すると、全盛期が
どれだけ凄かったか想像が付く。

スタン・ハンセンブルーザー・ブロディのような、反則をせずにフィジカ
ルの強さをウリとした名選手。プロレスにそれほど明るくないウチの父親も、
「ジョナサンは強かった」と言っていたくらい。

ここまで生きていてくれた事実に対し、心からリスペクトを。
本当に強く練習熱心なプロレスラーならば、しっかり寿命を全う出来ること
を証明してくれた気がする。

これまでお疲れ様でした。また必ずどこかで。

KING OF PRO WRESTLING 2018

新日本プロレス「KING OF PRO WRESTLING」@両国国技館。
今回はCS・テレ朝チャンネルの生中継にて。年内最終のビッグマッチで、来年頭
ドーム大会のカード確定のための重要な大会。さて・・・。

まずはL・I・J新パレハ問題。大方の予想通り、6人目のメンバーとして登場し
たのは、昨日ドラゴンゲートで最後の試合を終えたばかりの鷹木信悟。こうなる
と完全に新日本の一人勝ち。オカダや石森との同門対決実現が楽しみ。

IWGP挑戦権利証防衛戦は、保持者の棚橋弘至が挑戦者のジェイ・ホワイトを破っ
東京ドームメイン進出を確定させた。正直、結果は見えていた試合。にも関わ
らず、手に汗握る好勝負に仕上げてしまう棚橋は、やっぱり他のプロレスラーと
違う才能がある。新日本の舵は、やっぱり棚橋が取るべき、と改めて思った。

メインのIWGPヘビー級選手権3wayマッチ。年内最後のIWGP戦を3wayにする
のはどうかと思ったが、これがまさかの名勝負に。ケニー・オメガ飯伏幸太
派手な試合をするのは予想出来たが、コレにCodyが絡むことで更に面白くなると
は・・・。

勝利したのは、飯伏をフォールしたケニー
これでドームのメインはケニー・オメガvs棚橋弘至IWGP戦となった。今現在、
日本マット界で最高のマッチアップ。棚橋復権の足がかりになりそうな気配。

そして、乱入してEVILvsザックを潰したクリス・ジェリコジェイ・邪道・外道
の加入で増幅したバレットクラブOGなど、ドームに向かっての伏線は完璧。今の
新日本、全く穴が見えない。ドームの全カード発表が楽しみ!

MY DAD IS A HEEL WRESTLER


「パパはわるものチャンピオン」
TOHOシネマズ錦糸町

いつものイクスピアリでは無いのは、上映される映画館が・・・少ないから(^^;)。
前評判どころか、公開が始まってからの評判もやたら良く、コレは大ヒットに
なるかも、と思っていたが、全般的な客入りはそれ程でも無かった模様。

近隣の映画館のスケジュールを調べてみたら、どこもほぼ1日1回上映。それ
も凄く早い時間が多い。錦糸町は12:30開始、これならなんとか、ということ
でチョイス。珍しく事前指定を押さえることなく足を運んだのだが・・・。

・・・いや、客入ってんじゃん、と(^^;)。
そこそこ大きなスクリーンでの上映なのに、少なめに見ても客席の半分は埋ま
っている。おそらく「まもなく上映終了」を感じ取ったプロレスファンが慌て
て観に来たと思う。なんつったって僕がそうなのだから(^^;)。そんな感じで
雰囲気は最高。さて、肝心の内容は・・・。

・・・すっごく良い映画です、コレ。
もちろん僕はキ印の付くプロレスファンだから、そもそも採点が甘くなるのは
間違い無いのだけど、ソレを割り引いて考えても心にグッと来る。

かつて団体のエースまで上り詰めながら、ケガで全てを失ったプロレスラーが、
お笑い担当の姑息な悪役覆面レスラーとしてリングにしがみつく。ここまで極
端では無いが、同じような境遇に置かれたプロレスラーが現実にいる。そう、
G1前棚橋弘至。その棚橋が主役を演じるのだから、リアリティが凄まじい。
現実とスクリーンの中の世界が、あやふやになる程だった。

自分の父親悪役プロレスラーだと知り、ショックを受け幻滅する息子
友だちに言い出せず、苦し紛れにウソをつき、周囲から孤立、学校に行けなく
なってしまう。このシーンを観て、僕は恐ろしい程の自責の念に苛まれた。

13歳以降の僕なら、ヒールでもジョバーでも、プロレスラーには敬意を表し
た筈だが、小学生の頃は確実に違った。猪木だった国際軍団・ラッシャー
木村のことは本当に憎んだし、もし街で会ったら罵声を浴びせていたかもしれ
ない。木村さんにも息子さんが居る筈だが、あの頃、彼のような思いをしてい
たのでは無いか?と思うと、もう申し訳無いどころの話では無い。だから大人
になった今、僕はあらゆるところでラッシャー木村のすばらしさを語っている。
なんのことはない、自分勝手な「贖罪」なのだが。

そういう部分も含め、このたった2時間の映画にはプロレスの・・・いや「仕事」
辛さ苦しさ、そしてすばらしさが全て入っている。だから、この映画が
まもなく上映打ち切りになるのが本当に悔しい。この映画を観た人なら、き
っとプロレスを好きになってくれるのに・・・。

ちょっと遅いかもしれないけど、気になっている人はすぐに映画館へ。
プロレス云々はこの際抜きにして、近年稀に見るヒューマンドラマの傑作
絶対に映画館の大きなスクリーンで観た方が良いよ、コレは。

L・I・J 新パレハ予想!

新日本プロレスが公開した↑↑の内藤哲也ビデオが話題に。
カンタンに言うと、10月8日新日本両国大会で、自身の率いる軍団、
LOS INGOBERNABLES de JAPONに、新しいパレハ(メンバー)が加わ
る、という予告映像

ネットでは「新パレハ誰予想」が繰り広げられており、ちょっと読んで
みるとどれもありそう(^^;)。なんとなくまとめてみると・・・。

予想1:鷹木信悟
ドラゲーとの契約は10/7に切れるらしい。内藤はアニマル浜口道場の
ジムメイト。今のところいちばん信憑性が高い人選。

予想2:高橋裕次郎
かつての内藤のタッグパートナー。BC所属だが、最近影が薄すぎる感。
個人的にはここでNO LIMIT復活とかあると嬉しいんだけど。

予想3:川人拓来
メキシコ遠征中の若手。長期欠場中の高橋ヒロムの穴を埋める、と考
えるとあっても良さそうな人選だが、さすがに少し早いか?

予想4:YOSHI-HASHI
オカダに付くか、棚橋に付くかで揺れている吉橋のチョイスがLIJだっ
たらちょっと驚く。でもこないだの大ポカの件があるからなぁ・・・。

予想5:ジョニー・ムンド
LUがあるか無いか解らない状態になっており、今現在フリー状態。
海外勢としては「残された大物」、インパクトは絶大なのだが・・・。

予想6:入江茂弘
DDTを退団した元KO-D王者も候補の一人で、実力・魅力も充分なの
だが、スタイルがちょっと新日本向きではないかも。

・・・こんな感じだろうか?
個人的には2・5あたりが望ましいけど、2〜4だったらガッカリする
だろうなぁ、LIJファン(^^;)。

しかし、10・8両国の新パレハ発表は、既にメインとセミの試合を食う
くらいの話題。ちょっと注目しとこう、ココは。

田中将人25周年記念大会

プロレスリングZERO1「ドリームシリーズ 〜 誕生の陣 〜」@後楽園ホール。
弾丸戦士こと、田中将人デビュー25周年記念大会でもある。

久々の後楽園ホールにして、久々のプロレス生観戦
11:30開始の大会で、残念ながら都合で最後の2試合しか観られなかったのだけど、
台風の中でもそこそこのお客が集まっているのに感心した。

メイン、主役の田中はNOAH・杉浦貴との弾丸ヤンキーズで登場。
対戦相手は大日本・関本大介と、フリー火野裕士体格で完全に上回る関本・火野
は、かなり長い時間田中を蹂躙したが、若い2人の技をほぼ正面から受けきる田中
あまりに印象的。このスタイルをデビュー当時から全く変えていない田中には、本当
にアタマが下がる。

最後はキッチリスライディングDからの体固めで関本を沈め、25周年を勝利で飾った
田中。このコンディションからすると、30周年、いや、40周年も無事に迎えられそ
うな気配。いやぁ、すげぇわ・・・。

短い時間ではあったが、やっぱり生観戦するプロレスはおもしろい。
旧友とも久々に会話出来たし、風雨の強い中行った甲斐はあったと思う。でもやっぱ
り、第1試合から全部観たかった、というのが本音。プロレスはそうやって観るのが
正しいと思うので。