猪木は馬場をなぜ潰せなかったのか

▼猪木は馬場をなぜ潰せなかったのか / 西花池湖南

プロレス「黄金時代」とされる1980年から89年までの10年間の解説本。
俗に新日本・全日本「二団体時代」とされる時期で、両団体の試合が地上波の
ゴールデンタイムで放映されていた、プロレスがいちばん熱かった時代。その頃
に選手としても経営者としても団体のトップを張っていた日本プロレス界の象徴
アントニオ猪木ジャイアント馬場対立と、両者の権力が衰えていく様子が時
系列で描かれている。

・・・この手のプロレス本に関してはかなりの数を読んでいるのだが、正直中途半
な印象。ディープなプロレスファンであればおおよそ知っている事実に対し、
主観を混ぜた状態で淡々と書かれているのだが、その肝心の「主観」があまりに
画一的。一冊の本としてまとめる場合、もう少し自分の考えが前面に出てきてく
れないと、すれっからしの我々は共感も批判も出来ない

そして、がっかりしたのはタイトルに対する明確なアンサーが記載されていない
こと。まぁ、文脈から察しろ、ということだとは思うのだが、だとするなら特に
必要の無い本(^^;)、ということになっちゃうと思う。

それなりに読める本ではあるが、良い意味でも悪い意味でも「問題作」では無い
そういうプロレス書籍ってインパクトも無いんだよなぁ、実は・・・。

NXT TAKEOVER BROOKLYN IV

いつもだったらなんとなく全体を触れるのだけど、今回のNXT・TAKEOVER
1試合に関してのみ! セミファイナルで行われたNXT女子王座戦について。

王者シェイナ・ベイズラーに挑んだのは、我らがカイリ・セイン
1年前のメイ・ヤング杯決勝と同一のカードで、その時はカイリの勝利。が、
この1年で状況は変わり、今の王者はシェイナ。カイリはなかなか勝てずに
いたのだが・・・。


やはり主導権を握ったのはシェイナ。MMA仕込みの関節技と打撃でカイリを
追い込みまくったのだが、カイリはもう「根性」と表現するより他ない強い
気持ちを終始崩さず。インセイン・エルボー2回目迎撃され、スリーパー
で捕まったところで思わず天を仰いだ僕だが、それをクルッと切り返しての
勝利。カイリ・セイン、日本人女子2人目NXT女子王座戴冠!!

・・・やられてやられて、やられまくった上での逆転。
コレって、「全力女子」の頃の宝城カイリそのもの。あの頃の宝ちゃん
そのままNXTの頂点に立ったような気がして、少し胸が熱くなった。

でも、まだまだこんなモンじゃないでしょ、カイリ・セインは。
おそらく良い時期にRAWSmackに昇格するだろうから、その時は本当に
一発でどちらかの女子王座に就いて欲しい。中邑もASUKAも出来なかった
ことだけど、宝ちゃんなら・・・。

嬉しいなぁ、凄く。
カイリなら、僕らに凄く良い景色を魅せてくれる気がする。
世界の海賊女王に拍手を!!

G1 CLIMAX28

日本武道館3days、今日が本当の千秋楽
昨日「予想通り」と書いたカードが、超満員の武道館メインで実現した。

棚橋弘至vs飯伏幸太
・・・この試合、もしかしたらG1史上屈指の名勝負として語り継がれるかも
しれない。

キーマンはやはり棚橋。この決勝、飯伏は持ち味とも言える「危なさ」
前面に出し、必勝態勢を最後まで崩さなかった。試合時間も30分を軽く超
え、若い飯伏に有利な展開。ところが棚橋はこの危険極まりない男の攻撃
をほぼ全て受けきり、その上で前に出る、という更に恐ろしいファイトス
タイルで飯伏の「心」を打ち砕く戦法をチョイス。今日の棚橋には、おそ
らく誰も勝てない。逆を言えば、そんな「強い棚橋弘至」を引き出したの
は間違い無く飯伏幸太その人。こんな、恐ろしいまでの相乗効果をこれま
で観た事があったかどうか・・・。

優勝棚橋弘至。僕の予想は残念ながら当たらなかったが、「希望」は叶
った。新日本プロレスの主役の一角には、必ずタナが居るべきなのだから。

久しぶりの「愛してま〜す!」で、ちょっと涙腺が崩壊してしまったほど。
そしてかつてないくらい激戦の続いた今年のG1には、本当に「神」が宿っ
ている、と思った。

次はドームケニーvs棚橋がどんな試合になるのか、年内ずっとドキドキ
出来ることが本当に幸せである。完全復活した逸材に、拍手を!

G1・飯伏幸太vsケニー・オメガ

G1 CLIMAX28・Bブロック最終戦
セミファイナルで内藤哲也ザック・セイバーJr.に負けたため、メインイベ
ントで勝利した選手が明日の決勝戦に進出することに。

飯伏幸太vsケニー・オメガ。それも、日本武道館のメイン。
6年前、DDTの武道館大会のメインでとんでもない試合をした2人は、しば
らく同会場から出入り禁止を喰らった、などという噂も。あの頃とは年齢
も立場も違う2人が、果たしてどんな試合をするのか、ドキドキしながら観
ていたのだが・・・。

6年前に感じた、この2人どこまで行っちゃうんだろう?という「恐ろしさ」
は薄れていた。しかし、トータルの満足度は間違い無く今回の方が高い。
危険過ぎる攻防を繰り返さなくとも観客を満足させられる何かを、今の2人
は確実に持っている。今のゴールデン・ラヴァーズ対決は、胸を張って世界
に誇れる作品だと思う。

もし明日、飯伏が棚橋に勝利し、G1覇者となった場合、今日と同じカード
1.4東京ドームで実現する可能性が高い。インディから一緒に上り詰めて
来た2人が、ドームのメインを張る、というのは本当に夢がある。

・・・僕の予想通りのカードとなった今年のG1決勝。
こうなったらもう、棚橋・飯伏のどちらが優勝しても構わない。だから、
G1史上最高の闘いを! わざわざ書かなくても、そうなると思うけど。

G1・棚橋弘至vsオカダ・カズチカ

今年のG1も遂に終盤戦に突入。
両国ならぬ武道館三連戦初日メイン棚橋vsオカダの黄金カード。セミ
で両者に勝利しているジェイ・ホワイトがEVILに負けたため、このメイン
Aブロック代表決定戦。棚橋は引き分け勝ちで決勝進出、対するオカダ
勝利が絶対条件となる。

・・・結果は、30分時間切れ引き分け
これにより、G1 CLIMAX28のAブロック代表は、棚橋弘至に決定した。

・・・いや、これは棚橋の「完勝」と言って良いかも。
派手な技を殆ど使わず、レスリングの攻防で魅せる試合をする「今の」棚橋
は本当に魅力的。試合の全てをコントロールした上で、危険な技に頼らずに
大観衆を沸かせる。全盛期のリック・フレアーショーン・マイケルズを思
わせる棚橋の「地力」が炸裂した一戦。時間切れ引き分けなのに、正直棚橋
のインパクトしか残らない。試合後はおそらく、誰もオカダの事を覚えてい
ないんじゃないか?と思ったくらい。

こうなったらもう、棚橋の優勝する姿が観たい。
Bブロックはケニー・飯伏・内藤の3人に可能性があるが、正直今は内藤に
出てきて貰いたいところ。棚橋vs内藤で棚橋が勝利し、来年の東京ドームで
ケニーと一騎打ちが僕の最高の希望かも・・・。

やっぱ只者じゃ無いな、100年に一人の逸材は。