WWE CRUISERWEIGHT CLASSIC

WWE NETOWORK プレゼンツ「WWE CRUISERWEIGHT CLASSIC」、
略してCWC

開催のアナウンスこそ早かったものの、日本語の情報がやや不足した状態
既に開幕した模様。32選手(!)参加のトーナメントで、WWENでの
初回配信は7月13日(現地時間)、とのこと。10週くらいやるらしい。

マジでクルーザー級(92kg以下)の選手を世界各国から集めちゃったのだ
から、WWEの実行力はもの凄い。お手本は間違い無く新日本プロレス
BEST OF THE SUPER Jr.であり、そこにAAAルチャ・ワールドカップ
ような国別対抗要素が盛り込んである。そりゃ興味持つな、というのが
無理だ(^^;)。

NOAHザック・セイバーJr.や元新日本のマスカラ・ドラダ(グラン・
メタリック名義で出場)、ZERO1でファイトしたジェイソン・リーDG・
USA所属だったリッチ・スワンなど、日本でも馴染みのある選手が多数。
我が日本からのエントリーはW-1TAJIRIドラゴンゲート戸澤陽
そして飯伏幸太の3名。

飯伏のプレミアム扱いは凄まじく、WWEオフィシャルサイトで公開されて
いる入場式VTRでも堂々のトリ。今現在、間違い無く優勝候補筆頭である。

・・・というか、きっと優勝しちゃうんだろうなぁ、飯伏が(^^;)。
だから、CWC終了後がちょっと心配。飯伏までWWEに持って行かれちゃっ
たら、さすがにちょっとイヤだな、コレ(^^;)。

参考:WWE・CWC(WWE OFFICIAL)

DOMINION 2016

新日本プロレス上半期の総決算、「DOMINION」大阪大会。
今回もNJPW WORLDでの観戦なのだが、6試合行われたタイトルマッチ
のうち、5つが移動する、という派手な展開。そして今回はメインでなく、
↓↓の2試合について。

▼NEVER無差別級選手権 永田裕志 vs 柴田勝頼


NEVERらしいゴツゴツした闘いだったのだが、永田と柴田の絡みには
これまでとちょっと違う“凄み”を強烈に感じた。
四天王プロレス的な極限の消耗戦ではなく、一撃必殺の間合いが何度も
やってくるヒリヒリするような試合。こういう試合を、僕と同年代の選手
がやっている、という事実が凄く嬉しい。

残念ながら柴田にリベンジを許したものの、男を上げたのは永田
新日本プロレスも時代の流れで変遷し、試合の雰囲気がどんどん今風
なっていくのを僕は否定しないし、それはそれですばらしい進化だと思う。
でも、大きな大会で1試合くらいはこういう新日本があるべき。
大玉砕した永田の姿を見て、心からそう思った。

▼IWGPインターコンチネンタル選手権 ケニー・オメガvsマイケル・エルガン


そしてこちらは今風極右に位置する試合。
天井にベルトをぶらさげ、ラダー(脚立)を使用して先にベルトを奪った
方が勝ちになるルール。新日本でこの形式の試合が行われたのはきっと初め
てだと思うのだが、これまで見たどのラダーマッチよりもスリリングだった。

そして勝者は人気者・エルガン
怪力フィジカルの強さは特筆モノであり、ケニーの破天荒な攻めを凌ぎきっ
ての大勝利。バレットクラブのセコンドに手錠で繋がれた時はさすがに終わっ
たと思ったのだが、まさか手錠を引きちぎって勝つとは・・・。
思わず“Holy Shit”と叫んでました。見事です、この試合。

しかし、棚橋・中邑・AJ3本柱を欠きながら、大阪城ホール満員にするの
だから新日本も凄い。その功労者・内藤がタイトルを落としたメインについて
はどこかで書くつもりだけど、アンダーカードで雰囲気の全く違う名勝負が生
まれてしまうのが新日本の新日本たる由縁。
・・・一人勝ちはしばらく続きそうである。

放浪の殺し屋

米国複数のメディアは、「放浪の殺し屋」ジプシー・ジョー訃報
アナウンス。1933年生まれ、享年82。死因は今のところ明らかにされて
いないが、2013年には持病の痛風が悪化し右足切断とのニュースも。

国際プロレス外人の申し子のような選手。
小柄な身体ながら、周囲の人間を威圧するような恐ろしさを備え、金網デス
マッチではケージ最上段からニードロップを投下する、など、自らの身体を
顧みない恐ろしい攻撃を繰り出す。圧巻だったのはパイプ椅子攻撃「受け」
フルスイングの椅子攻撃を背中で受け、逆に椅子を破壊してしまうパフォー
マンスは、ジョーにしか出来ない芸当だった。

2010年、77歳のジョーがパイプ椅子攻撃を受ける様を、僕は新宿で目撃した
完全に老人と化していたジョーなのに、その迫力溢れる姿は以前のママ。
感動すら覚えた。

プロレスの“凄さ”を、文字通り身を以て教えてくれた名選手
「放浪の殺し屋」ジプシー・ジョーに最大限の敬意を表します。

あちらでは、きっとラッシャー木村が椅子を携えて待っている筈。
僕もまた、必ず観に行きます。

モハメド・アリ 緊急追悼番組

「モハメド・アリ 緊急追悼番組 蘇る伝説の死闘緊 猪木vsアリ」本日放映。
あの伝説の一戦アントニオ猪木本人コメンタリーを入れる、という構成
が発表された段階で狂喜していたのだが、それどころでは無い番組だった。

総尺は2時間強
前半30分のモハメド・アリの半生はもちろん見応え充分。ボクシングの試合
リストン戦・フレイジャー戦・フォアマン戦と押さえるべきモノは全て押
さえてあり、ボクシングファンもアリの偉大さが再確認出来る構成。更には
ハドソン川メダル投げ捨て事件徴兵拒否の顛末なども詳細が描かれており、
この段階で既にウルウルしていたのだが・・・。


格闘技世界一決定戦・アントニオ猪木vsモハメド・アリノーカット放送
残りの時間は全てこの試合の放送に費やされた。そして、試合中の2人や
セコンドの声をテロップ化し、伝説の一戦を「解析」。この構成、あま
りに凄い

猪木vsアリはもう何度も観ているのだが、このオンエアほど息が苦しくなっ
ことは無い。猪木がギリギリだったのはこれまでの猪木のインタビュー等
のコメントでよく解っていたのだが、アリもきっとギリギリだった。エキシ
ビションマッチをやるつもりで来日したのに、まさかの真剣勝負。それも、
何をしでかすか解らない男と相対しているのだから、当然のことである。

晩年、アリはUFCの関係者に対し、「MMAの元祖はオレなんだぜ!」と得意
気に語ったという。確かにあの時代にこんな試合をされてしまったら、今の
MMAファイターたちはきっと言葉を無くす。

アリ・ザ・グレイテスト
あと何年経とうが、モハメド・アリを超えるボクサーは多分出てこない。
アントニオ猪木を超えるプロレスラーが出てこないように。

こんな凄い特番を組んでくれたテレビ朝日に感謝。
この番組のおかげで、僕はまだ少し生きていける気がする。

NXT TAKE OVER THE END

NXT TAKE OVER THE ENDWWE NETWORKにて観戦。
今現在、世界中でいちばん気になるビッグマッチがコレ。注目していた
試合は4つ。順番に解説。


アンドラーデ・シエン・アルマスのデビュー戦は、人気者のタイ・デリ
ンジャーとのシングルマッチ。アンドラーデは元CMLLラ・ソンブラ
あのロス・インゴベルナブレスの創設者で、かなりの大物。危なげない
デビューだったが、やっぱりマスクが無いのがちょっと(^^;)。
ただ、NXTの中心には早い内に辿り着けそう。今後に期待!


順番は前後するが、NXT女子選手権
チャンピオンのASUKAは巨漢のナイア・ジャックスを相手にほぼ問題
にせずタイトル防衛。女子プロレスのレベルはやっぱり日本が一番だな、
と改めて感じさせて貰った。ASUKAに関しては既に順番待ちに入った感。
年内には本体に合流し、すぐにチャンピオンになれる気がする。正直、
あんまり好きな選手では無いのだけど(^^;)。


最大の注目は中邑真輔vsオースチン・エリーズのシングルマッチ。
NXT王座への次期挑戦者決定戦として行われた。エリーズは日本でも
ドラゴンゲートW-1で活躍。僕の評価もそこそこ高い選手なのだが、
中邑の対戦相手としては正直役不足。というか、中邑の大物オーラ
凄すぎ(^^;)。

ほぼ観客全員を味方に付けた中邑はキンシャサ・ニーストライクで完勝。
次のTAKE OVERでのタイトルマッチ出場が決定した。果たして対戦相手
は・・・。


メイン・NXT王座戦は王者のサモア・ジョーフィン・ベイラーが挑戦し
金網デスマッチ。現在のNXTを象徴するようなタフマッチとなったのだ
が、結果はジョーの激勝。おそらくコレがフィンのNXTさよならマッチ
早ければ来週には本体のAJ・アンダーソン・ギャローズのチームに合流し、
BULLET CLUBBálor ClubとしてWWEに登場しそう。

よっぽどの事が無ければ、次回のタイトルマッチは中邑vsジョー
ジョーは実力者だが、中邑が負けるイメージが出来ない(^^;)。日本人初
のNXT王者はもう見えて来たが、我々が本当に望んでいるのはその先。
辿り着いて欲しいなぁ、WWE世界ヘビー級王座に。