RESURGENCE

#njresurgence


昨日の朝にライブ配信された新日本プロレス米国ロサンジェル
ス大会『RESURGENCE』のアーカイブをようやく視聴。新日本の
ビッグマッチがアメリカで行われるのは久しぶりだが、なんとこ
の大会は【有観客】。まずはメインイベントについて。

長期政権を築いていたジョン・モクスリーを破ってIWGP US王座
に就いたのは、なんと元鈴木軍ランス・アーチャー。この巨大
な新王者に、棚橋弘至が挑戦。いやぁ、すげぇカードだ・・・。

とにかくランスがパワーに任せて暴れまくり、タナがソレを正面
から受ける、という展開。自分より一回り以上大きな選手を相手
に、30分近くコレをやれる、というのがタナの非凡なところ。

ランスの攻めを受けきったタナは終盤怒濤の畳み掛けハイフラ
イフロー三連発という鉄板のフィニッシュで、日本人初US王者
となった。ジェイ同様、これでタナもグランドスラムを達成。

タナはレスラーを含めた関係者の評価が高い選手だが、そりゃあ
そうだろ、と思わず納得。試合後、ヒールのアーチャーがマイク
でタナにリスペクトを示したのだから凄い。

US王者になったので、棚橋弘至はしばらくアメリカ中心になる
可能性大。AEWIMPACTのリングでも防衛戦をして欲しいし、
なんならケニーAEW王座とのWタイトルや、モクスリーとの
シングルなど、夢の広がる興味深い展開になりそう。棚橋弘至
ベルト姿、やっぱりしっくり来る!

もう一つ。
この大会、観客は歓声を挙げていたし、ハイタッチなどのスキ
ンシップも解禁されていた。コールの響く会場はとにかくすば
らしい。この光景を観ていて、正直ちょっと涙が出た

日本にも早く帰って来てくれないかな、「本当のプロレス」が。

Beautiful Day

#ONGAKU-SENKA


『今日のiPod「POP」から流れた曲』
もうとっくに書いたと思っていたのだが、実はこのトピックに登場して
いなかった(であろう)、大物バンドの曲。

Beautiful Day by U2.
U2に関しては、今さら言うことが無いくらい有名なバンドであり、も
ちろん名曲も多々あるが、今回は2002年頃にもの凄いインパクトを放
ったこのPVをセレクトしてみた。

WWE(当時はWWF)のスーパースター・HHHが、足の大怪我から復帰
した時に作成されたビデオ。この頃のHHHは正直好きなプロレスラーで
は無かったのだが、このビデオで大ファンになった覚えが(^^;)。
あの感動的な復帰劇は、この曲が無くては成り立たなかったと思う。

最近では殆ど試合をしなくなったHHHと、殆ど活動しなくなったU2。
両者共、このままで終わる筈は無く、最高のビッグ・カムバックを期待
せずにいられない。その時はまた、この曲を使って欲しいなぁ・・・。

▼All That You Can’t Leave Behind / U2

フロンティアは終わらない

#有刺鉄線


▼フロンティアは終わらない / 武内正義(Kindle版)

Kindle Unlimitedのリコメンドに出て来たプロレス本
サブタイは『有刺鉄線に捲き込まれた「神様」とFMWの日々』
著者の武内正義さんは、大仁田厚率いる旧FMW時代から外国人バスの
運転手を務めた方で、ボードバットなどの有刺鉄線アイテムを製作
していた職人さん。凄く期待して読んだのだけど・・・。

・・・いやぁ、この本はちょっと酷い構成(^^;)。
武内さんの本の筈なのに、巻頭・巻末で寄稿している関係者(^^;)の
件が異様に長い上に、武内さんの偉業に殆ど触れていない、という
体たらく。文中に差し込まれているプロレスラーたちのコメントは
しっかり内容に沿っていただけに、最初と終わりの無駄さが際立つ、
という最悪の結果。特に最後はマジで無い方が良かった、とハッキ
リ言える。

ソコに束を使うのであれば、もっと外国人レスラーたちのエピソー
ドが読みたかった。武内さん、ちょっと気の毒です・・・。

吉野正人

#SPEED STAR


2005年、東京・有明コロシアム
僕らの前の席、二階最前列に陣取っていた女性客が、ある試合の途中に
こう叫んだ。「マサト、がんばんなさい!」・・・。

試合は闘龍門ジャパンの大人気チーム、Crazy Maxに、対抗勢力である
T2Pのエースチーム、イタリアン・コネクションが挑んだタイトルマッチ。
僕らはもちろんC-MAXを応援していたのだけど、この一声でなんとなく
C-MAXに声援を送るのを止め、イタコネの応援に回った。

この試合に「マサト」という名前の選手は出場していなかった。
リングに居たのは、YOSSINOという名前の怪しいイタリア人(?)だっ
たのだけど、その選手を指した言葉であるのは明白。この女性客は、ど
うやら「マサト」のお母様だった気がする。

数年後、YOSSINOはリングネームを本名の『吉野正人』に改め、類い希
な運動神経を如何無く発揮し、中心選手に。いつのまにか「マサト」に
【SPEED STAR】という異名が付き、そこから20年近くSPEED STAR
を持続。そして昨日、SPEED STARはSPEED STARのままリングを降りた

ついこの間だった気がするのに、あれからもう20年以上が経過。
あの時のお母様の一言が、ずっとSPEED STARを応援するファンを一人
作った、ということを、出来れば吉野正人本人に伝えたい。

・・・お疲れ様でした
これから始まる新しい人生でも、ぜひプロレスに絡んでください。

独学のプロレス

#究極龍


▼独学のプロレス / ウルティモ・ドラゴン, 小佐野影浩(Kindle版)

究極龍こと、ウルティモ・ドラゴンプロレス人生が記された作品。
元週刊ゴングの小佐野編集長との共著であり、ウルティモの語り下ろしと
小佐野さんの状況分析の組み合わせで構成されている自伝本。

90年代獣神サンダー・ライガーグレート・サスケと共に、ジュニア
の黄金時代を創ったプロレスラーがウルティモ。浅井嘉浩としてユニバ
ーサルに初登場した時は、その華麗な空中殺法に度肝を抜かれたし、そ
の後の見事なまでの「成り上がり」っぷりも実に見事。何よりも評価に
値するのが今のドラゴンゲートに繋がる闘龍門を作ったこと。このプロ
レスラー養成学校が存在しなければ、冗談抜きで今のプロレスは存在し
なかった、と言って過言は無い気がする。

プロレスから離れたところでも、ウルティモのグローバルセンスに注目
すべき。海外を主戦場する選手は多々居るが、ウルティモほど様々な国
で活躍した日本人プロレスラーを僕は知らない。この本を一読すればよ
く解るのだが、海外に対する良い意味での「恐れの無さ」に関しては、
彼が持ち得た天賦の才だと思う。こういう感覚、出来れば僕も持って生
まれたかった。

とても良いドキュメントなのだけど、願わくばもう少し遅い段階でこの
作品を読みたかったかも。具体的には引退後、もうリングに立たなくな
った浅井嘉浩の口から語られる話であれば、普通に感動出来た気がする。
ココで引退を匂わせるのは、ちょっとだけ切ない。できることならこれ
から先もずっと、現役のプロレスラーでいて欲しいので。