絶望の記憶

Amazonプライムにて本日配信の「有田と週刊プロレスと」
先週に引き続き、テーマは「高田延彦vsヒクソン・グレイシー」、その後編。

・・・このテーマ、本当に観るのが辛かった
もう何年も経過しているのに、あの時に感じた絶望感は昨日のことのように
思い出せる。あの日からおよそ2週間の間、僕は全く使い物にならなかった。
それ以降はなんとか持ち直したものの、心の枷は全く取れず。この重りはわ
りと長く僕の心に居座り続け、やや楽になったのはアレクサンダー大塚
マルコ・ファスに快勝した時。さらに完全復活は桜庭和志ホイス・グレイ
シー狩り達成まで待たなければならなかった。

番組で有田や大木が言ったように、あの日、試合終了後の東京ドーム近辺に
は、夢遊病者のような人たちが本当にたくさん居た。もちろん僕もその1人
であり、自分の感情をどう制御したらいいか解らなかった。覚えているのは、
水道橋-飯田橋間のたった一駅区間の総武線内で、ガマン出来ずに嗚咽を漏ら
して泣いたこと。同じく水道橋から電車に乗った人たちの殆どが、そんな僕
をチラッと見て、すぐに視線を外し、自らも天井を見つめていた。

あの時のことを、否応なく思い出す。
正直、途中でちょっと泣いてしまった(^^;)かもしれない。
まさかこの番組で泣かされるとは、思いもしなかったんだけど・・・。

LYOTO is BACK!

日本時間の明日(10/29)、サンパウロで行われるUFC FIGHT NIGHTにて、
THE DRAGONことリョート・マチダオクタゴンに復帰。ライトヘビーから
階級を一つ落とし、ミドル級で強打者のデレク・ブランソンと闘う。

ドーピング違反1年8ヶ月の欠場を余儀なくされたLYOTOだが、我らの
アントニオ猪木から認められた格闘センスは本物。しかし、現在39歳にして
2年近くのブランクに、相手がブランソンというのはちょっと危険かも・・・。

正直、負けるLYOTOの姿は観たく無い
こと才能だけで言うのなら、あのアンデウソン・シウバを上回るポテンシャ
ルを有するLYOTOだから、なんとかしてくれる気がしないでも無いのだが・・・。

良い結果が出ることを望む!
もう一人の「闘魂の遺伝子」は、きっとここでは終わらない!

ブッカーKが見た激動の時代

▼ブッカーKが見た激動の時代 / 川崎浩市

昨日書いたライガーの自伝と一緒に購入したプロレス檄活字シリーズ
第四弾。ちなみに第三弾著者との相性の問題(^^;)でまだ買っていない
のだけど、まぁコレが先でも大丈夫かと。

著者は川崎浩市氏。
90年代後半格闘技ブームの頃、ヘンゾ・ハイアングレイシーチーム
ヴァンダレイ・シウバを擁するシュートボクセ・アカデミーの選手を
PRIDEにブッキングしていたことで有名。異名は「ブッカーK」

新生UWFからK-1・PRIDE全盛期までの舞台裏を至近距離から観ていた人
の回顧録。特にPRIDE創世記のエピソードは凄まじくリアルで生々しく、
あの頃の異様なブームの裏が、やっぱりとんでもなかったこと(^^;)が
非常によく解る。そこに登場する某団体の代表者は、いけしゃあしゃあ
新興格闘技イベントの中枢に居るのだが、本気で潰れりゃいい、と思
ってるな、僕は(^^;)。

しかし、この本の本当の見どころはそこではない!
川崎氏が新生UWF・藤原組(メガネスーパー)・リングスでフロントを
勤めていたことはなんとなく知っていたのだけど、まさか新生Uの後に
社長副社長が興した株式会社スペースプレゼンツに関わり、しばらく
そこで働いていた、という驚愕の事実が。今までずっとだったスペー
ス社怪しい業務内容にまで踏み込んでいるのが凄い。

そういう意味で、すれっからし系のプロレスファンは必読の書。
もちろん、それ以外の人は読んでも少しも面白く無いと思う(^^;)ので、
ご注意を!

那須川天心vs藤田大和

昨夜オンエアの「RIZIN FIGHTING WORLD GRAND-PRIX 2017」
何度も言うように僕はこのプロモーションが全く好きになれないのだけど、
生中継枠の最初に飛び込んできたこの闘いは掛け値なしに凄かった

那須川天心vs藤田大和
57kg契約のMMA特別ルールで闘うのは、当代随一のキックボクサーと、
アマチュアボクシング五冠王。最初は天心の楽勝だと思っていたのだけど、
展開は完全に予想を上回った。なぜなら、大和が強かったからである。

あまりにスリリングな「間合い」の取り合い。
さすがにボクシングの間合いでは藤田が有利かと思ったが、天心がそれを
上回るボクシングテクニックを魅せるのだから驚き。逆に大和も付け焼き
刃とは思えない見事なミドルキックを魅せ、場内を沸かせる。グラウンド
の攻防を含め、全く目が離せない15分。RIZIN全体のベストバウトである。

判定は3者共に天心を支持。もちろん、文句は全く無い。
しかし、もう一度このカードが行われたら、今度は違う結果が出るかも・・・。

天心はもちろん、藤田大和の今後にも期待。両者に大きな拍手を!

「神様」の貴重な映像

▼G SPIRITS Vol.45

本日発売のG SPIRITS 45号、特集はなんと「カール・ゴッチ」
我々の年代のプロレスファンはほぼ全員がゴッチを「神様」として認識し、崇拝
の対象とする人。ここ最近、UWF回顧書籍を多々読んでいるのだけど、どうやら
このMOOKがトドメになりそうな気配。

まずは初来日時のエピソードを読みつつ、伝説となっているvs吉村道明のビデオ
をYouTubeで検索。↑↑が本当にアップされており、その試合内容に驚愕する。
こういう映像の存在をさりげなく教えてくれるのがG SPIRITSという雑誌の真骨頂
ではないかと。

・・・いやぁ、すばらしい。
初来日時の詳細なエピソードに加え、アントニオ猪木を始めとする関係者への
インタビュー。圧巻なのは、13ページに渡ってビッシリと書き込まれた「カレ
ル・イスターツ全試合記録」。これはもう、本気の永久保存版である。

とにかく、全盛期と目されるゴッチの試合映像を目撃できたことが嬉しい。
G SPIRITSを読んでなかったら、全く気付かずに終わるところ。本当に感謝だ!