捻くれ者の生き抜き方

#C.A.C.C


▼捻くれ者の生き抜き方 / 鈴木秀樹

人間風車正統後継者にして、日本一面倒なプロレスラーこと、鈴木秀樹
著書。自伝というよりも、自信のプロレスラーとしての立ち居振る舞いを解
説したプロレスビジネス書、といった雰囲気。

ちょっと前、秋葉原の書泉ブックタワーに、昭和プロレスマガジンの最新号
を買いに行った折に、なんとか残っていたサイン本を入手。読みかけていた
本が数冊あり、しばらく置きっぱなしになっていたのだが、ここ1日で一気
に読んだ。

とにかく、デビューから今に至るまで、ずっと特異な場所に居続けた異色の
プロレスラーが鈴木秀樹。UWFスネークピットジャパンビル・ロビンソン
からCACC(Catch As Catch Can)を学び、アントニオ猪木IGFでデビュー
する、という経歴だけでも異色なのに、IGF崩壊後は強烈過ぎるダブルアーム
スープレックスで様々な団体を席巻。今の時代には珍しい、「強さ」をしっ
かり表現できるプロレスラーである。

僕よりもずいぶん年下なハズなのに、まぁ頷ける部分が多々ある内容
ハードな練習をこなして確かな技術を手にしていることに加え、自分の意見
をしっかり言える心の強さと、【おもしろい】ことにアンテナを立てられる
センス。鈴木がフリーながら各団体で引っ張りだこなのも頷ける。

鈴木は今、WWEからコーチの依頼を受けて渡米中。
もちろん鈴木の指導を受けた選手がどうオーバーして行くのかも確認したい
が、願わくば鈴木秀樹がWWEスーパースターとして闘う姿も観たい。
このご時世なので帰国がいつになるのか定かで無いが、その時はどこかの会
場でこの本の表紙にもう一つのサインを貰いたいところ。

その時まで、この本はしっかり所持しておこう!

DOMINION 2021

#闘龍門


緊急事態宣言を受け、開催が1日延期となった新日本プロレスの大阪
ビッグマッチ『DOMINION in OSAKA JO HALL』。上半期の総決算的
な大会で、重要な試合がいくつも組まれたのだが、注目すべきはやは
りこの試合。

第3代IWGP世界ヘビー級王座決定戦オカダ・カズチカvs鷹木信悟
2代目世界王者、ウィル・オスプレイの長期欠場を受け、緊急で組ま
れた決定戦である。両者共にバックボーンは【闘龍門】だが、さすが
にこの試合はオカダが意地でも取る、と思っていたのだが・・・。

序盤から快調に飛ばす鷹木に対し、イマイチ表情がピリッとしない
病み上がりのオカダ。終盤ではなんとか盛り返したモノの、試合の
主導権が全く握れない。コレはコロナ云々ではなく、腰の具合が相
当悪いのでは無いか? 試合中に「オカダが勝つ」というイメージを
持てなかったのは久しぶりである。

レインメーカーを完璧にかわし、ラスト・オブ・ザ・ドラゴンを決
めた鷹木信悟激勝。新日本に参戦してからまだ5年は経っていない
と思うが、まさか鷹木がこんな短期間で頂点まで上り詰めるとは・・・。
驚くと共に納得【IWGP世界】価値を創っていける選手である。

次の防衛戦は初代王者・飯伏幸太。ここで防衛出来れば、鷹木の価値
はトップ戦線からしばらく外れないハズ。心情的には飯伏なのだけど、
鷹木への期待感はソレ以上にあるかもしれない。

第3代IWGP世界ヘビー級王者・鷹木信悟
この痛快な事実を、脳に刻み込んでおくことにする。

CyberFight Festival 2021

#DDT≧NOAH?


サイバーファイトが運営する4団体が集結して行われたビッグマッチ、
『サイバーフェス2021』WRESTLE UNIVERSEにてライブ観戦。

アンダーマッチまで入れれば全15試合という最近では類を見ないボリ
ューム。結論から言えば【大成功】、どの試合も全て「意味」のある、
最高の大会だった、とまず言っておく。新日派を自負する僕でも今日
は文句の付けようがない。すばらしい興行でした!

印象的な試合が多々あったのだけど、敢えて一つ選ばせて貰った
第8試合DDT vs 金剛全面対抗12人タッグマッチ。予てから大舌戦
を繰り広げていた高木三四郎拳王「決着」の場。

・・・結果から言えば、戦前にDDTを「学芸会の延長」と罵倒しまくった
拳王率いるNOAH・金剛完敗。この結果は、ちゃんと分析する必要が
あるかもしれない。

というのは、試合途中にDDT側の6人の中で明らかに戦力的に劣る、と
思われた選手が高木三四郎ただ一人だった、という事実。ちなみに両チ
ームのメンバーは、

DDT:○高木三四郎・彰人・樋口和貞・坂口征夫・吉村直巳・納谷幸夫
金剛:拳王・中嶋勝彦・征矢学・×覇王・仁王・タダスケ

拳王中嶋の強烈な打撃は、樋口・吉村・納谷というDDT巨漢勢に果た
して効果があったのかどうか。金剛勢の攻撃が効いたのはおそらく高木
のみ。にも関わらず、そんなボロボロの高木フォール勝ちしちゃった
のだから、これは拳王も言い訳が出来ない

・・・拳王と中嶋、そして征矢あたりがシングルで1人ずつに借りを返して
行くしか無い気が。狙うべきは社長業が多忙な高木ではなくて、彰人以下
の今日のメンバー全員。僕の知っている拳王は、恥をかかされたままで終
わる選手では無い、と信じる。

これはハッキリ言うべきだと思うのだが、DDTは思った以上に「強い」
この後の試合でも最近までGHC王者だった清宮DDT・上野に完敗した
し、このタッグマッチも実力差通りの結果。NOAHはこの2試合の結果に
危機感を持つべきだと思う。

僕はおそらくNOAHよりDDTの方が好きなのだが、それでも弱いNOAH
観たくない。NOAHの巻き返しに期待。終わんないよね、このまま。

愚零闘武多伝

#忍炎


▼愚零闘武多 グレート・ムタ伝 / 武藤敬司

G SPIRITS BOOK vol.15としてリリースされたのは、なんとグレート・ムタ
評伝。評伝と言っても、著者武藤敬司だから、ある意味「自伝」でも全く
差し障りは無い(^^;)。プロレスファンだけが解っていれば良いニュアンス。

グレート・ムタはアメリカ遠征中の武藤敬司がプロモーターの要請に従って
顔面にオリエンタルペイントを施したキャラクターを演じたのが始まり。
アメリカで大ブレイクしたキャラを日本でも、ということで新日本のマット
にも登場したが、そこからムタを完全な【別人格】としたところが武藤の賢
であった。

武藤敬司の自伝的な作品はこれまでにもあったが、面白いのはコチラがほぼ
グレート・ムタにのみ注視してタイムラインを描いていること。こういうア
プローチの出来るプロレスラーは、やっぱり武藤敬司しか居ない気がする。

正直、そのあまりの天才ぶりの所為で僕は武藤ファンだったことは無いのだ
けど、プロレスラーとしての上手さ凄さ、さらにその魅力を認めないワケ
にはいかない。それがムタになれば尚更で、これまで印象的だったムタの試
合の殆どが武藤の口から解説されていることに大きな価値がある。

今現在、武藤敬司はNOAHGHCヘビー級のベルトを巻き、エースとして活
躍している。この状況が終わった時、再びムタが降臨するかもしれない。
グレート・ムタ、桜庭和志と試合したら面白いと思うんだけどなぁ・・・。

拳王という劇薬

#DDT×殺伐


全くタイムリーでは無いのだが、5月4日に後楽園ホールで行われたDDT
「MAX BUMP 2021」をチェック。なぜコレを確認したかったのかと言う
と、第三試合終了後に↓↓こういう場面があったことを知ったから。

同じ会社に属しながら、社長である高木三四郎を全く認めていないNOAH
拳王が、スーツ姿でリングへ。何をするかと思ったら、大嫌いな三四郎に
深く頭を下げ、自らがコロナにかかってしまったことを詫びたのだが・・・。

なんと三四郎は拳王にスタナーを浴びせ、予てから6月のサイバーファイト
フェスへの出場を拒否していた拳王に出場を強要。この暴挙に対し、拳王は
「学芸会の延長とオレたちを一緒にするな!」と暴言で返す。ここでリング
に飛び込んできたのは・・・。

坂口征夫見参!
拳王と火のでるような睨み合いをして見せたのだから、マジで恐れ入った。

拳王と征夫の絡みは、誰もが見落としていた絶妙のマッチアップ
この刺激的すぎる組み合わせは、久方ぶりにDDTに「殺伐」をもたらすかも。
こうなった時のDDTは本当におもしろい。過去の棚橋vsHARASHIMAを上回る
可能性すらある。

それにしても、拳王というプロレスラーは本当に「宝」だと思う。
彼が絡む全ての試合はいつも注目を集めるし、話題性だけでなく内容も凄く
なる。正直、NOAHは早いうちに拳王を中心に回すべきな気がする。

サイバーファイトフェス、楽しみ!
・・・開催制限がかからないことを、心より願う!