Road to POWER STRUGGLE in KUMAGAYA

いろんな事情(^^;)があって、新日本プロレス熊谷市立市民体育館大会を観戦。
何故にわざわざ熊谷?という質問があれば、それは個別で受けるのでその時に。

考えてみれば、プロレスの地方大会を見るのは本当に久しぶり。
無理に思い出してみたら、おそらく91年・FMWの木更津倉形スポーツ会館
実家に帰った折、開催を知って従兄弟と観に行ったのが最後だと思う。
もちろんこの場合、“地方”名古屋・大阪・福岡などのビッグマッチはカウ
ントしていないのでご了承を。

しかし、僕のプロレス生観戦歴は紛うことの無い地方大会がその最初。
最初は市原臨海体育館の全日本プロレス、同じ場所で新日本プロレス数回。
あとは同じく木更津あたりで新日本を何回か。全て中学生までの話で、高校
入学と同時に東京へ戻ったので、その後は都内のビッグマッチを限りなく
観戦する“バカスタイル”に移行した、というワケ。

そういうことで、ある意味新鮮な地方大会。
平日ということでかなりナメていたのだが、用意された座席はほぼ埋まり、
2階席にもそれなりに人が。公式サイトの発表は902名だったのだが、コレ
はおそらく実数。一昔前なら、余裕で3,000人満員と発表されてたと思う。
今の新日本の動員力はホンモノ、だと思う。


試合内容は良くも悪くも現在の新日本プロレス。
「Road to POWER STRUGGLE」と銘打たれているだけあり、11.3大阪大会
に向けた煽りシリーズの体。しかし、手を抜いているという感じは一切無く、
棚橋とオカダはスターだったし、内藤は旬のカリスマであった。そして会場
には子どもの姿も多く見られ、ノスタルジックな気分にも・・・。

こういう機会は今後そうそう無いと思う。地方興行、たまにはイイな♪

KING OF PRO-WRETLING 2016

新日本プロレス、秋のビッグマッチとして定着した「King of Pro-Wrestling」
両国国技館大会をNJPW Worldにてライブ観戦。
1.4東京ドームのメイン(?)が決まる、かなり重要な位置付けの大会。
今回は後ろ3つの試合を順番にレビュー。

▼第七試合:NEVER無差別級選手権 
(王者)柴田勝頼 vs カイル・オライリー(挑戦者)

新日本の流れにほぼ乗らず、「自分の世界」を構築し続ける王者の柴田
ハッキリ言えばかなりハナに付く行動なのだが、昭和の新日ファンにいちばん
響くのが柴田の試合だ、というのも明白な事実。今回も“凄い”試合だった。

柴田はもちろん凄いのだが、その柴田の世界に踏み込んでくる選手たちが本当
に魅力的。カイルはUWF・・・と言うより、バトラーツスタイルのバチバチした
展開を得意とするが、今回はそれが極まった感。これまでのNEVER選手権の中
でも屈指の好試合。両者に心より拍手!

▼セミファイナル:東京ドーム・IWGPヘビー級王座挑戦権利証争奪戦
(権利証保持者)ケニー・オメガ vs 後藤洋央紀(挑戦者)

外国人で初めてG1を制覇し、新日本のトップグループの一角に確実に食い込ん
で来たケニー。ヒール的な動きをしながらも、新日ファンから絶大な支持を得
るケニーがすんなりドーム出場成るか、という試合。

熱戦を制したのはケニー。ここはいろんな贔屓目を抜きに考える。
ビッグマッチの後藤の試合は例外無く盛り上がるし、グレードもそこそこ高い
ただ、悲しいことに誰も後藤の勝利を望んでいない、という現実を、もう少し
考えた方が良い気がする。正直、僕も後藤は好きではないのだが、いい加減か
わいそうになってきた・・・。必要なのは根本を変えること。そうでないと、後藤
が新日本の頂点に立つことはずっとない気がする。

▼メインイベント:IWGPヘビー級選手権
(王者)オカダ・カズチカ vs 丸藤直道(挑戦者)

G1公式戦でオカダを破り、勇躍両国に乗り込んだ方舟の天才・丸藤
現段階でかなりピンチなNOAHだが、ここでIWGP奪取があれば、完全な巻き返
しが可能。しかし、オカダにも負けは許されない。いろんな意味で注目度抜群
の試合。

試合のペースを終始握ったのは丸藤。自分より上背のあるオカダを相手に一歩
も引かず、要所々々で強烈な逆水平を見舞う。久しぶりにオカダがグリーンボ
ーイみ見えてしまったのだから、やっぱり丸藤のプロレスラーとしてのレベル
は高い。

試合は丸藤の攻めを最後までなんとか受けきったオカダが逆転勝利。
フィニッシュのレインメーカーに入る前に繰り出した技はNOAHファンの神経
を逆撫でするエメラルド・フロウジョン。コレ、賛否両論あるだろうなぁ・・・。

とにかく、これで1.4ドーム・IWGPヘビー級選手権のカードが確定
オカダvsケニーがメインになるか否かは、IC王者・内藤の動き次第。おそらく
組まれるであろうIC王座戦が、内藤vs棚橋になったら、もしかして・・・。

10月になっても予断を許さない新日本。2017年のドームは、どうなる???

暗闇の虎と東京プロレス

▼G SPRITS Vol.41

本日発売のMOOK「G SPIRITS vol.41」凄い
巻頭には初代ブラックタイガーこと“ローラーボール”マーク・ロコ2万字イン
タビュー。言われてみれば知名度は抜群のブラックなのに、これまでそのサイ
ドストーリーが語られることは無かった。現在のロコを捕まえたG SPIRITSの
スタッフ感謝すると共に、最高のリスペクトを表したい。

それだけでなく、今号の特集は「東京プロレス」
本当に“伝説”となっているアントニオ猪木vsジョニー・バレンタインのカード
を組んだ幻の団体について、猪木を始めとしたレスラーや団体関係者がインタ
ビューに応えている。

上記の2本に加え、佳境に入った連載「WWE前史」「リスマルク特集」など、
今回は飛ばすべきトピックが一つも無いすばらしい構成。出版形態はMOOKだ
が、これはもう上質な研究書である。

このMOOK、本当に末永く続いて欲しい
リリースされるのであれば、どこまでも購入するつもりなので。

CWC #10 Episode Final

「WWE CRUISERWEIGHT CLASSIC」、シーズンファイナル
日本に縁のある選手ばかりが残った準決勝2試合決勝1試合をライブで配信。
もちろん、優勝候補大本命飯伏幸太に注目が集まったのだが、果たして・・・。
今回は準決勝2試合と決勝1試合のみレビュー。

▼ 〇グラン・メタリック(ドラダスクリュードライバー)ザック・セイバーJr.×

元新日本プロレスマスカラ・ドラダことメタリックと、元NOAHザックの一戦。
立体殺法のエキスパート欧州スタイルのレスリングマスター、完全に対極に居る
と見られる二人が正面から激突した。

ザックの関節技にドラダは苦戦する・・・と戦前は予想していたのだが、どうしてどう
してドラダが完全にザックの動きに付いていく。メキシコ流のジャベと新日スタイル
グラウンドのミックスでザックに劣らない動きを魅せるのだからさすが。

熱戦に終止符を打ったのは必殺のドラダ・スクリュードライバー
両者共に持ち味を出し尽くした上での名勝負であり、これに勝利したドラダに
大拍手。3カウントが入った瞬間に大声を出してしまった! ドラダ、決勝進出!

▼ 〇T.J パーキンス(リバース足四の字固めwithフェイスロック)飯伏幸太×

元DDT・新日本飯伏元新日本LA道場TJ。期せずして双方新日本系であり、
これまでの両者の試合内容から期待値がかなり高かった試合。もちろん、期待に違わ
ぬ最高の試合となった。

いわゆる“噛み合う”試合。雰囲気的にはDDTで話題になった飯伏vsエル・ジェネリコ
の雰囲気に酷似した、レベルの高い空中戦。リアルに一進一退の攻防であり、両者へ
のコールが鳴り止まない凄い試合。飯伏2発目シットダウンの体制で、正直イヤな
予感がしたのだが・・・。

飯伏のフィニッシュを見事に切り返したTJが鉄壁のリバース足四の字。各社の記事で
「ニー・バー」と表記されているが、紛れもなく裏四の字。さらにフェイスロック
を加えた拷問技で飯伏、無念のタップTJが決勝に進出! 正直、残念・・・。

▼ 〇T.J パーキンス(リバース足四の字固め)グラン・メタリック×

各国から集まった32人の頂点は共に元新日勢。どちらを応援していいか迷った末に、
どちらも応援するのを止めた(^^;)。そして試合前にHHHが登場し、この試合の勝者
がWWEクルーザー級王者となることをアナウンス、ベルトまで披露。じっくり見せ
て貰いました!


準決勝がハードだった両者だが、疲れ微塵も見せず。初開催のCWCで王者になる、
ということは、WWEの歴史に名を残す、ということ。共に死力を振り絞った削り合
であり、本当に手に汗を握った。こういう試合、もうしばらく無いかもしれない。

最後はTJが完全無欠のリバース足四の字を極め、ドラダはタップアウト・・・。
TJCWC覇者になると共に、新設のRAW/WWEクルーザー級王座を獲得。NXT
経由せずにRAW進出となるTJ。考えてみれば、彼ほどWWE向きな選手は居ない。

10週に渡って放送されたCWC、内容的にはほぼ文句無し
正直、ココに出ていいの?的な選手も何人か含まれてはいた(^^;)が、16ヶ国から
集まった選手たちの「成り上がってやる!」感バリバリの試合は本当に面白かった。
こうなると二回目に期待するべきなのだが、今回を超えるのは難しいだろうなぁ・・・。

とにかく、充実の10週間でした! ありがとう、WWE!

AJ became a “WWE WORLD CHAMPION”

久しぶりに2リーグ体制となったWWE
シェイン率いるSmack Down Liveチームの単独PPV「BACKLASH」のメイン
は、王者のディーン・アンブローズAJ.スタイルズが挑戦したWWE王座戦

試合の主導権は終始AJが握っていたのだが、アンブローズの泥臭い反撃
手こずる展開。ただ、プロレスラーとしてのランクはやはりAJが上だった模様。
レフェリーのブラインドを突いたローブローから、スタイルズクラッシュ発射!

AJ、遂にWWE世界王者に!
PPVのメインに相応しい熱戦を制した上での王座奪取。反則絡みではあるのだ
が、今のWWEユニバースはアレを反則とは認識しない筈。なるべき男が、なる
べき時に、なるべき場所で最高峰に辿り着いた。それが事実だと思う。

デヴィットこそ負傷→返上してしまったが、WWEの擁する3つのシングルタイ
トルホルダーを列記してみよう。

WWEユニバーサル選手権(RAW):フィン・ベイラー ※翌日怪我で返上
WWE世界選手権(Smack Down):AJ.スタイルズ
NXT選手権(NXT):中邑真輔

驚くべきことに、全ての王者が元新日本プロレス勢
今回のタイトルマッチでもアンブローズが田口どどんを、AJが後藤牛殺し
を使ったのだが、英語実況でもキッチリこの名称が使われた。
WWEは間違い無く新日本を意識しているし、出来ることなら団体ごと取り込ん
でしまいたい、と思っているような気がしてならない。そうなったらそうなっ
たで、面白い展開になる気もするのだが・・・。

とにかく、我々のフェノメナール・ワンがWWEの頂点に立った!
こうなったら元新日本勢トップを独占してしまえ!!!