ドキュメント

#文化系部活動


▼ドキュメント / 湊かなえ

湊かなえ、待望の新作は名作『ブロードキャスト』続編
交通事故陸上選手としての夢を絶たれ、やむなく放送部に所属した男子
高校生が、放送コンテスト「Jコン」全国制覇を目指す物語。前作は
優勝にあと一歩及ばず、翌年のリベンジを誓うところで終わっていた。
今作は主人公と放送部の面々の、その後の物語である。

かつて“イヤミスの女王”と言われた湊かなえだが、最近はイヤミスを殆ど
頼りにしていない作品が多い。もちろん僕もイヤミスで湊かなえに入った
ので、最初は違和感があったのだが、脱イヤミス作品もなかなかに面白か
った、というのが湊かなえの凄いところ。その中でもいちばん共感したの
が3年前にリリースされた『ブロードキャスト』という青春モノであり、
個人的にはずっと続編を待っていた。

今回は最先端の文化系部活動の物語だと思っていたのだが、かなりレベル
の高い学園ミステリーに変貌。思春期の少年少女の心模様を描きながら、
ある日起こった事件の犯人を炙り出す、という構成。悔しいことに、僕は
最後まで犯人が解らなかった。いや、解らなかったというよりも、誰一人
犯人であって欲しく無い、という先入観を植え付けられた結果な気がする。

ということで、読み応え抜群青春群像ミステリーであることは保証する。
誰が読んでも絶対に熱くなれる、とは思うのだけど、この単行本の為に書
き下ろされた「終章」があまりに切ない。不覚にも、ちょっと涙が出た

・・・おそらく今後はこういうスタイルの小説が増えていく気がする。
この作品に関しては、今の騒動が【過去】になった時にもう一度読みたい。
せっかくの傑作なのだから。

SAKURA GENESIS 2021

#IWGP #njSG


新日本プロレス「SAKURA GENESIS」両国国技館大会。
見どころは大小でそれぞれ一つずつ。大きい方はもちろん初となる『IWGP世界
ヘビー級タイトルマッチ』初代王者飯伏幸太が、NJC2021を圧倒的に制し
ウィル・オスプレイの挑戦を受けた。

この2人には珍しく、序盤は探り合うようなジックリした展開。おそらく世界タ
イトルマッチを意識してのことだと思われるが、個人的にこの2人にはそういう
トラディショナルは必要無い気がする。

それでも試合は徐々にヒートし、両者はいつものように難易度の高いムーブを
交歓。結果、【新世代の世界タイトルマッチ】に相応しい内容になったのだか
ら、さすがに二人とも非凡。特にオスプレイの成長が凄まじく、途中からゲー
ムメイクの全てを掌握とんでもない選手になった・・・。

生ヒザのカミゴエをスカされた飯伏を、ヒドゥン・ブレイド→ストーム・ブレ
イカーの必殺コースを決めたオスプレイが激勝。文句の付けようのない完璧な
勝利で二代目のIWGP世界王座を獲得した。

久しぶりの20台王者が誕生。これまで何人かの外国人IWGP王者が誕生したが、
僕のオスプレイの評価は歴代のどの選手よりも高い。このまま長期政権を築く
ことが出来れば、名実共に新日本プロレスのエースとなるハズ。このまま突っ
走って欲しいなぁ、マジで。

ちなみに小さい方UNITED EMPIRE「X」ヘナーレでした(^^;)。
ソンブラとかマーティ・スカルを期待してたので正直肩すかしだったけど、
ヘナーレが浮上するには良いキッカケ。今後を大いに期待します!

ドラマ『ゆるキャン△2』

#A NEW HOPE


ファンの抵抗も空しく終わってしまったアニメ、『ゆるキャン△ シーズン2』
『のんのんびより のんすとっぷ』。のんすとっぷの終了時は本当に絶望を感じ、
さらに追い打ちをかけるように4/1にはゆるキャン△アニメも終了。が、当日の
番組表にいきなり希望の光が射した。

実写ドラマ「ゆるキャン△2」、テレビ東京にてオンエア開始。
アニメの最終回に合わせて実写版の1回目を持ってくる、というあまりに粋な計らい
コレであと1クール分、健やかに生きて行けるんではないか?という気分になった。

ちなみにドラマ版のゆるキャンも、アニメとほぼ同じところまで進みそうな気配。
以前にも書いたと思うけど、実写とアニメ、両方が好評という作品はこれまでほぼ
存在しない。実際、このドラマに出ている女性キャスト(ほぼ女性しか出てないん
だけど^^;)、僕は全員ファンになってますよ、ええ。

ゆるキャン△は原作がまだ好評連載中、新しいエピソードもどんどん溜まっていく
と思うから、今クールが最終回を迎えてもまだ先の望みがある。アニメは映画も決
まったらしいので、終わってもしばらくは生きて行けそう(^^;)な気がする。

のんのんびよりは・・・。なんとかなんないかなぁ、マジで。

さよならジャパンネット銀行

#ネーミングセンス


Gmailでプロモーションメールを整理していたら、なんか凄いお知らせが。

ジャパンネット銀行名称変更。新名称は「PayPay銀行」
・・・今の今まで、全く知りませんでしたよ、ええ。

ジャパンネット銀行はサービスインと同時に口座を作成し、主にヤフオクの
支払いとかに利用していた。口座維持手数料とか、これまでに無かった費用
を取られてびっくりした覚えがあるのだが、インターネット専用の銀行とし
ては使い勝手が良く、なんだかんだでこれまでずっと使って来た。

・・・んだけどねぇ(^^;)。
あまりにカッコ悪すぎないか、この名称(^^;)。そもそもバーコード決済
PayPayもその名称の決まり悪さで使うのを躊躇していた時期があり、今に
なってようやく抵抗が無くなったところ。それなのに、JNBまで似たような
名称になっちゃうのは正直どうかと思うのですよ(^^;)。

法人を作った時、銀行口座をJNBにしようと思ったのだが、いろいろあって
信用金庫をメインバンクにした。今から思うと、本当にいろいろあって良か
った気が(^^;)。

だって、恥ずかしくて請求書に書けないよ、PayPay銀行なんて(^^;)。

Mr.TADASHI “KO” SAWAMURA

#キックの鬼


昭和40年代、代名詞となった「真空飛び膝蹴り」で一世を風靡し、日本に
キックボクシングブームを巻き起こしたキックボクシング元東洋2階級覇者
沢村忠氏が、千葉県内の病院で死去。死因は肺癌。享年78

異名「キックの鬼」
僕は沢村さんの全盛期にはまだ物心が付いておらず、アニメになってそれが
30%以上の視聴率を叩き出す程になった第一次キックブームを知らない。
意識してキックボクシングの試合を観るようになったのは藤原敏夫ベニー
・ユキーデの頃で、その頃沢村さんは既にリングを降りていた。が、藤原が
どんなに良い試合をしても、引き合いに出されるのは必ず「沢村忠」という
伝説。もちろんコレに興味津々だった僕は、ビデオで何度も沢村さんの試合
を確認した。

沢村忠の試合は、殆どが【WORK】であった、という説がある。
映像を確認すると、確かに試合が「派手」。今のキックの試合では殆ど成功
しない飛び膝蹴りが悉く決まるし、なんならドロップキックで決まる試合ま
であった。しかも、全盛期の平均試合数は年間20(!)。僕は競技者で無い
からなんとも言えないが、今のK-1等と比較すればあり得ない状況ではある。

ただ、WORK云々はともかく、沢村さんの試合はどれも面白かった
身体を見れば練習を怠っていないことは明白だし、おおよその試合で派手な
技を決める前の展開をしっかり構築している。今の武尊天心が持っている
ものと同じ「才能」が、この人には確実にあった。それだけは紛れもない事
実であると思う。

引退後、殆ど表に出ない、という生き方もカッコよかった。
願わくば藤原との闘いを観たかったけど、その楽しみは次に取っておく。

だから必ずまた、どこかで。
その時は試合をしている「キックの鬼」の姿を魅せてください。