Los Ingobernables get the IWGP!

春の定番となった新日本プロレス「INVASION ATTACK」をNJPW Worldにて。
久々に語りどころの多い大会になる、と予測していたのだが、終わってみれば
印象に残っているのは↓↓の試合だけだった。

IWGPヘビー級選手権 オカダ・カズチカ vs 内藤哲也
制御不能キャラになってから初のIWGP王座戦に挑む内藤に注目が集まった試合。

驚いたことに、満員の両国は8割が内藤声援
無論、オカダ相手に真っ向勝負を仕掛ける、などの殊勝さは今の内藤には無い。
ロス・インゴベルナブレスのメンバーはいつものように乱入を繰り返す。
解説者曰わく「10年前の新日本だったら暴動モノ」。しかし、観客はソレも
込みの内藤を強力に支持しするのだから、新日本の風景も本当に変わった。

そして、決着も乱入
恥ずかしいことに、インゴベルナブレスの新メンバーはマスクを取るまで全く
正体が解らず。仮面の下から真田聖也の不貞不貞しい表情を確認した時には、
久々に度肝を抜かれた

内藤は完璧なリベンジを遂行した。
以前自分を口汚く罵った観客をほぼ全員味方に付け、タイトル戦の権威もへっ
たくれもない傍若無人な試合をしながらも、起こるのは拍手、そして大歓声。
IWGPベルトをリング上で投げ捨てたにもかかわらず、である。

コレはちょっと、非常に面白い展開になってきた。
ファンの支持を得、ある意味何をやっても許されるキャラクターを獲得した
内藤哲也の姿が、ヒールのまま圧倒的に観客に支持された全盛期のロック
姿にダブって見えた。こうなるとこのチャンピオンは圧倒的に強い。
もしかしたら、年内いっぱい王者のままで年を越すんじゃないか、と。

中邑・AJ・飯伏不在の不安すら飛んだ。そう、もう過去のことをあれこれ考
えている場合では無い。今年は内藤から目が離せなくなりそうだ。

Awsome!SHANE ‘O Mac!

現段階で世界最高峰のプロレスイベント「WRESTLEMANIA」
32回目となる今年は現地時間4月3日にテキサス州ダラスで行われた。

昨年サンノゼで遂にレッスルマニアを生観戦したのだが、今年は日本でも解禁
されたWWEネットワークにて。さすがにライブの時間は起きてられなかったの
だけど(^^;)。

今年のレッスルマニア、強烈なインパクトを残したのはただ一人
セミファイナルで組まれたヘル・イン・ア・セル・マッチアンダーテイカー
と対戦したシェイン・マクマホンその人である。

そもそも、シェインは最初から「プロレスラー」だったワケでは無い。
マクマホンファミリーの鼻持ちならない御曹司、という素人キャラだったハズ
なのに、そこらのプロレスラーを完全に凌駕する思い切りの良い受け身で我々
を魅了した凄い“選手”。2009年依頼全くリングに上がっておらず、7年に渡る
ブランクが心配されたのだが、何年経とうがシェインはシェインだった。

金網の頂上、約3mの高さから場外へエルボードロップ。
飛び降りる瞬間は本当に戦慄したし、自爆した瞬間にシェインの生死を本気で
心配した。ところが・・・。

リングに放り込まれたシェインは、それでもBring It・かかって来いのポーズ。
さすがはShane’O Mac。最高にカッコイイ男の姿だった。

全てのプロレスラーはシェインのを見習うべき。
そして最高峰の祭典において存在感でシェインを上回れなかったWWE新王者
ロマン・レインズは、この状況をしっかり吟味する必要がある。

・・・シェインの復活は昨年であって欲しかった(^^;)、というのが正直なところ。
他は完全に去年の方が上回ってた気がするんだけどなぁ(^^;)。

”STRONG STYLE” in WWE

中邑真輔、遂にWWE・NXTのリングへ登場。
さすがにコレは確認する必要がある、と思い立ち、4/1の段階でWWEN
加入。レッスルマニアもコレで見ることになると思う。WWEのロゴが右下
に光る画面に中邑のシルエット。ちょっと鳥肌が立った。

入場時のポーズはこれまでの中邑と全く相違無い。観客は大歓声。この段階
「This is Awsome!」コール鳴り止まず。NXTファンの期待値の高さが
もの凄いことがよく解る。

しかし、対戦相手は元NXT王者サミ・ゼイン。日本ではエル・ジェネリコ
という名前の方が通りが良い。中邑の一発目の相手としてはあまりに重い
実際に、どちらが勝ってもおかしくない消耗戦に終始。鼻血を出して殴りか
かる中邑の姿を見ていると、ここがNXTのリングだとは思えない。まるで・・・。
・・・新日本のリングのようではないか!

ゼインの必殺技、ブルーサンダーが決まった時はもう終わりかと思ったが、
キックアウトした中邑は説得力抜群の大逆転。フィニッシュは当然のように
ボマイエ発射!大物を相手に堂々勝利を飾って見せた。

何よりも驚いたのは、WWEが中邑真輔をそのまま導入したこと。
リングネームも本名、ファイトスタイルも中邑真輔そのまま。更に言うのな
ら、ニックネームは「KING OF STRONGSTYLE」。こんなに特別扱いされた
日本人プロレスラーは、WWE史上初なのではないか?

下手すればここ1ヶ月くらいでNXT王座に手が届くかもしれない、と本気で
思う。アントニオ猪木以来2人目の日本人WWE王者(←誰がなんと言おうと、
ではあるが^^;)、マジであるかもしれない。歴史を動かせ、中邑!

制御不能、NEW JAPAN CUPを制す!

新日本プロレス・春の本場所「NEW JAPAN CUP 2016」決勝戦を、いつもの
ようにNJPW WORLDにて観戦。昨夜の試合で会場は青森。あれから5年後、
東北でNJC決勝を行うあたり、新日本もかなり

決勝戦は内藤哲也vs後藤洋央樹
ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの内藤は準決勝でCHAOSの矢野通を、
「恥男」にして鋭意無所属中の後藤は異常人気のマイケル・エルガンを下して
の決勝進出。ちなみに内藤vs矢野の曲者同士の一戦は、短い時間ながらも内容
の濃い名勝負だったと思う。

さすがに決勝、力の入った好勝負を展開。
しかし、試合のペースは常に内藤が握っていた感は否めず。正直に言うのなら、
ハッキリと「役者が違う」感じがした。後藤は自らの技を出し切らされ、手詰
まりになったところを完全フォール負け、挙げ句の果てには試合後にオカダの
握手を受けてのCHAOS入り。そもそも後藤は好きな選手では無いのだが、後輩
たちにここまで差を付けられてしまうと、ちょっと気の毒ですら。

つまりは内藤の横綱相撲
終わってから思えば、NJC2016の優勝はコレ以外あり得なかった気がする。
内藤の優勝特典チョイスはIWGPヘビー級王座への挑戦。なんだかんだ言ってた
のだが、結局両国「INVASION ATTACK」で王座戦は行われる模様。

今の内藤哲也、いろんな意味で本当に面白い。
これまでに無かった制御不能というアイデンティティを持つ新種のヒール
ここでIWGPを取るべきだし、王者としての資質も十二分にある。両国に期待!
・・・取れなかったら後藤と同じ道を歩きそう(^^;)。それもあり得るなぁ・・・。

Bye Bye Machine-Gun…

新日本プロレスROH特別興行、「HONOR RISING」2.20後楽園ホール大会
NJPW Worldにてタイムシフト観戦。昨年サンノゼで観戦したROHは噂通り
レベルの高い選手が揃っており、この日本での大会もほぼハズレ無し。
しかし、今回はこの大会で日本を離れるこの選手について。

“ザ・マシンガン”カール・アンダーソン。
新日本・旧LA道場出身。プロレスラーとしてのキャリアはほぼ全てが新日本
のリングであり、ファンから全くガイジン扱いされなかった選手。

相棒のドク・ギャローズと共にこの試合を最後に新日本を離れるアンダーソン。
味のあるバイプレイヤーであり、どんな相手にも、どんな場面にも対応出来る、
すばらしいプロレスラーである。WWEが目を付けるのも当然だろう。

感極まった表情のマシンガンに降り注ぐアンダーソンコール。苦しい時もずっ
と頑張ってくれたカール・アンダーソンを、新日本ファンはきっと忘れない。
この場面、さすがに少し泣きそうになった。

AJアンダーソンギャローズも、そしてもちろん中邑も、新日本が世界に
誇れる名選手。WWEに「新日本」を刻み込んで欲しい。魂込めていけば、
絶対に世界は奪れる!